新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月16日の出来事

2023-10-17 07:40:35 | コラム
気温の変動に苦しめられた一日だったが:

気象病の再来:
丁度10年前の2013年9月には、2回目の心筋梗塞から何とか立ち直れたのは良かった。だが、退院後には弱っていた体が室外の高い温度に対応できない「気象病」に非常に苦しめられていた。何処が悪いのではないが、体の方々が痛んで思うように動けないという状態。確たる治療法があるのかないのか、兎に角、体が温度変化に対応できるまで長くて辛い日々を過ごしていた。

昨16日はその気象病の再来だと思う現象に苦しめられた。体温も正常、血圧も正常、心拍数も正常、ヴァイタルも正常だったので、夕方になって漸く「恐らく気象病だったのだろう」と思い当たった。即ち、15日の雨降り、高い湿度、15度という低温の後に昨日は24度という高温に見舞われて、老化した体が巧く調節できなかったし、食欲がなかった。今朝も未だすっきりしていない。

そこで、今朝は気分転換にでもなれば良いのだがとばかりに、ショパンの英雄ポロネーズではなく、半年ぶりくらいになっただろうかジャズピアノを聴く事にして、ミシエル・ペトルチアーニの「Trio in Tokyo」を流している。好転するだろうとの希望的観測で。

大逆転劇:
昨日、最も面白く且つ興味がある現象だったのが、「ソフトバンクに対しては分がないが、勝たせてやりたい」と密かに希望していたロッテが10回裏に3点差をひっくり返した逆転だった。勝負というものの先が読めない怖さを、イヤというほど見せてくれた勝ち方だった。

私は「ソフトバンクは3点も差をつけたので安心した訳でもないようには見ていたが、ロッテの吉井監督が「投手起用の順番を間違えた」と反省して見せた以上に、藤本監督と斉藤コーチが順番を誤ったのが、あの敗戦に繋がったのだ」と見ている。藤岡と安田に打たれた2人は明らかに二線級だったから。

勝負の怖さはそれだけではなかったので、シーズン中に1本しかホームランを打てていなかった藤岡が、あの場面で1球目を見事に振り抜いてホームランにしてしまう事にあるのだ。私は打球が上がった時には外野の間を抜けるとは見たが、入ってしまうとまでは感じ取れなかった。矢張り、故野村克也氏の至言「勝ちに不思議あり」だと感じ入っていた。

それにしても、あの場面で打って見せた藤岡と安田の集中力は凄いと感心させられた。こういう容易に予想も出来ない凄い事が起きるのだから、スポーツ観戦は面白くて止められないのだ。

「ちんぺいさん」って誰?
昨日の午後は気象病の為で気力もなく、ただボンヤリとテレビの音声だけを聞きながら、ソファーで横になっていた。聞こえていたのは宮根の声だったと記憶する。それが突然切れて誰かが亡くなった事を伝え始めた。そして、局側のコメンテーターが「学生アルバイトの頃から可愛がって貰えた」と言って「ちんぺいさん」の死を心から悼んでいた。亡くなったのはアリスの誰かのようだった。

実は、そのアリス(これがAliceならば女性の名前だが)とやらが全盛だった頃は、当方はアメリカの会社に転身して未だ間がなかったので、そもそも「フォークソング」だったかの歌手の存在に気を配っている暇などなかった。いや、ズバリと言えば、アリスも谷村新司も知らなかった。だが、名曲だと言われている「昴」という歌は聴いた記憶はあった。「そんな奴がいるのか」と軽蔑されるかも知れない。

そんな具合だったから、その谷村新司という国民的歌手が亡くなった事を、マスメディアがあそこまで大きく取り上げて心から惜しみ、悔やんでいるのには衝撃を受けた。「俺は時代から取り残されていたらしい」と。彼らが出てきた頃は、既にジョン・コルトレーンの出現で「ジャズは解らなくなった」と諦めて聞かなくなっていたし、アメリカの会社での仕事をこなす事以外に神経を使う余裕などなかった。

だから、「ちんぺいさん」というのが、谷村新司という人の愛称だったとは、その後のニュースで知ったという具合。あの範疇に入る歌い手のグループには色々と名前が付いているようだが、何故彼ら髭面の男性が3人集まって女性のファーストネームなのだろう「アリス」(=Alice)と名乗ったのかと、今でも奇異に感じている。

Aliceという夫人はウエアーハウザーでの最初の直属上司の3人目の奥方と、コルトレーンの夫人が確かアリスだった以外には知らない。尤も”Alice in wonderland”という歌はあるが。彼らアリスは女性の名前と知っていたのだろうかなどと、気象病に苛まれながらも気にしていた午後の一時だった。