湯の字にっき

日々の日記をつらつらと綴っております

ブラジル「さよならまた逢う日まで」

2011-08-15 | 畑中さんのこと。
紀伊国屋ホールにて観劇。

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かつて仲間たちといっしょに、強盗に失敗し、ひとりで罪を被った男。
4年の服役を終え、男は出所してきた。
男は、"リベンジ"を誓い、昔の仲間を集め、
新たな仲間たちを加え、強盗計画を実行しようとするが・・・
ハードボイルド苦笑系"犯罪"劇。
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これは5月に観た畑中さん客演のWPC版の元。
なので話は同じ、なんですが。
いろいろ面白かった。特に終演後のトークの野口さん。

それは、さておき。

入ってすぐ同じような隠れ家的セットになつかしい気持ちがする。
十字架ないけど、ロッカーがあって。ああ、これがあれね。と思う。
話は知っていても役者さんは、ほぼ知らない方々で
(ワレタさんは以前畑中さんと共演されたので知ってましたが)
キャスト表はあっても顔写真がないので、最初誰が誰やらでした。すみません。
千葉の人、伊藤(出所した男)かと思いました。容貌がそんな感じだったので。

そして台詞が始まるとますます不思議な感覚。
同じ台詞なのに、違う人がしゃべってて
ああ、逆だ。違う人なのに、同じ台詞しゃべってるって感じ。
携帯の話、ラー油の話。知っている会話が続いていく。
ペットボトルでなく紙パックが飛び交う。飛び交い過ぎな気がしたり。
矢野の立場が違って、頼りになる感じの人だった。
長谷川が太ってないのに違和感あったり。
大久保も、最初さわやかに登場したので、うーむこの人があの台詞を言うのか?
と思ってたら大久保は大久保で。ポケットトイレの辺り、いやーもうー。
ホントに嫌なの。

そして、WPC版と確実に違う台詞。

「七億」

前回六億でしたが、これ現実の方が記録更新しちゃったからね。
あと、4年前のお金の行方も。台詞がちょっとあったので
佐々木の持ち逃げでなく、取れなかったということで

畑中さんの佐々木のせいで、
佐々木はかっこいいと言う目で観ているので、かっこいい人なの。
や。櫻井さんもかっこよかったですけど。あごのライン好きなかぁ。
でも今回のこの感じで畑中さんなら、伊藤かなぁと思って見たり。

その佐々木の「あんな潮くせーとこ」
の台詞で伊藤と千葉が目を合わせる。
これ、ちょっと不思議な気がしたんだけど。
佐々木と宮下はつき合ってたんだから
宮下のよく行く海を佐々木が知ってて当然じゃないかなと思ってた。
でも違うの? 

ワレタさん。美貴ちゃんより嘘臭い宮下だった。
今回の旦那の話、あれ絶対嘘だねと見ながら思う宮下だった。
でも私は佐々木を見てたけど。だって、あそこの佐々木気になるんだもん。
そして、指輪抜けないかと思った。なかなか抜けなくて。

矢野が宮下を疑う台詞が増えてて ←増えたんじゃなくてたぶん削られてた方を見たんだけど。
矢野の死体が出てきた。
ロッカーの血。怖い。怖すぎ! ゆっくり流れ落ちていくのが見えるんだもん。

更にラスト千葉と宮下のやりとりのあれこれが! いろいろ補充された。
また逢う日までの台詞も宮下でなく千葉の台詞で。

なるほど。

と。思いましてね。千葉がなぜ自分に銃口を向けるのか。
自分なりに答えが出たような気がしました。
というか、千葉が仕組んだという発想は前回なかったな。
ちょっと残念だったのは、千葉が佐々木に銃を向けるシーンがなくなってた。
あの緊張を孕んだ間が好きだったの。


そして更に。
その後のトークで野口さんがその辺を突っ込んで、聞いてくださったので
かなりすっきり。いやー。こんなに余裕のないアフタートーク初めてって
司会していた西山さんが仰ってましたが。ホントに
いっぱい話してくださって、面白かったです。
逆にWPC版の演出だった中村さんは殆どお話ししなかったですが…。
あ。諫山さんは自己紹介以外話さないまま終わりましたね。

トークは上手奥から司会の西山さん、真ん中に脚本演出のブラジリィー・アン・山田さん。
血のりを落とすのに時間がかかってすみませんと出てきた諫山さん。
下手側奥から野口かおるさん(女優/劇団「双数姉妹」)
中村暢明さん(脚本・演出家/演劇ユニット「JACROW」代表)

トークの内容は主に千葉がどうして自分で撃ったか。
千葉のロマンティシズムですか。女々しくて自己完結ですか。
佐々木に憧れ、伊藤に憧れ、見てるだけの男とは。
最後には千葉をハゲ呼ばわりする野口さん素敵。
宮下が演出家の好み。野口さんにしては女の業が薄いと。
かつての芝居のエログロ担当だった野口さんのあれこれ。

WPC版イケメンだったんだ
千葉、かっこよかったもんな。