湯の字にっき

日々の日記をつらつらと綴っております

17のこと。

2017-05-30 | 畑中さんのこと。
好きだったとこ、つらつらと。



まずねー。啓介の「へぇ」が好きでした。
このへぇを聞くたび好きだなーって思ってた。
サトルに何かスポーツをやっていたのかを聞いて「野球」と帰ってきた時の「へぇ」
なんというか、無防備なんですよ。純粋に驚いてると言うか、
そうなんだ、今初めて知ったと言う感じ。
その感じがね、サトルにちょっと安心感を起させたんじゃないかなーとか思ったりする。
自分に興味ない人というか、自分の過去を知らないことを知らしめる「へぇ」というか。
まぁ見てる時はそんなこと考えてなくて辻さんの発する「へぇ」が好きだなーと思ってみてました。
その後のセンター? ここの首の動きがなんか好きだったなー
辻さん今回初めましての人でしたので、よく知らないんですが
ここの動きは辻さんのではなく、啓介の癖なのかな?って思うような動きに感じてた。
まぁ、ここの冒頭の17歳の二人のシーンは見るたびにやにやしてました。
やー。なんかいろいろよかったねー。
照明が明るくなるところでかちかち音するの木の葉のざわめきっぽくて良かったりもしました。
木漏れ日な照明もちょっとあったし。

ここの閉じてる時のサトルの表情は実は、前半の方が好きだった。
後半、18日以降?かな。なんか上に視線が行ってて
もっと前半の方が塞いでて好きだったような気がする。
会話の途中で自分が追い抜いた選手だってことに気付くサトル好きでしたな。
あと、そば屋の出前云々のところで、笑うところ。
そしてうつむくところが好き。実際どんな表情だったのか見えなかったけど
たぶん、あの学校に入ってから、初めて笑ったんだろうなって思うし
そのことにサトルが自分で気付いてるのかわかんないけど
そう思わせるうつむき方だったなと思って好き。

三澤先輩に殴られるとこの畑中さんの小動物っぽいおびえっぷりがなんとも。
びっくりするくらいかわいいよねー(問題発言)
それが目の前転がってきて、身体竦めて怯えて怖がって
なんというか、だまされるわー(失礼すぎるわ)
でもなんというか、きゅーんとした。すみません。
逆に殴るところは時々床殴っちゃってるんじゃないの?
という勢いがありましたわね。それも三澤先輩がすごかったからねー。
怖いし痛いし辛いしでした。
ここでも、「名前」のやり取りがあって。
名前は明かされるけど。素通りされる。
「名前」のやり取りが3.4箇所あって面白い作りだなーと思ってみてた。

走ろうというサトルの中に渦巻いていた何か。
父との対決の中もどかしくも口に出来ない何か。
ラストシーンで、走って走って走っていた時の呼気と共に吐き出された何か。
おじさんの部屋のカーテンをふわりとさせた何か。
17歳の中にあるどうしようもない衝動で、多分あの時に昇華されてしまった何か。
あれが17歳というそのものなのかなーと。

父と母のシーンの椅子の配列が
高速銀河鉄道の夜(キャラメル)の椅子配置思いだして、だからそう思ったのかも知れないけど
ここの斜め一列並びは銀河に思えて、みんな遠くにいるのに星座のように
少し繋がっていて、一緒に今だけ居られるような。
遠くて近いというか、ホントはすごく離れているのに
ここに居る間だけ近いようなそんな感覚があってみていた。
喫茶店にサトルが入ってきた時と啓介が入ってきた時に、それぞれ見遣る父の視線が好きだった。
いないのに、居て。あなたのことを考えている、という視線?
息子の事を思っている。問題を起した生徒のコトを考えている思っているという
気持ちの視線。思いの行方。

ここの喫茶店の啓介がちょこっと幼くて好きだった。
「ジャズ聞く?」というところの子供っぽい響き。
たばこを取りだし、しまう時の仕草も言葉もなんかかわいいと思う啓介だった。
ここのサトルの「答える必要、ある」がすんげー好きだった。
ホントにもう。好きだったわ。
啓介は確かめずにいられないくらい弱ってて、
サトルは疑われたことにちょっと腹をたてて、怒るというか、諭すというか
でも信じてるってことを伝える為の言葉を口にする。
そこから諦めるなって言うサトルの身の動きがね。
少し身体が沈むところが好き、啓介の方へ身を乗りだしてるんだけどもさ
守るものと守られるものの、逆転の瞬間というか。
対等になるのを見たような。

あと、一年後のとこでやっぱりお前の親父は、、、ゲシュタポだ。のとこ。
ここのところの啓介の笑いとサトルの表情が崩れるところが
微妙に合致してないのが生々しいというか。
笑って崩れるとかじゃないんだよねー。お互い合わせに行ってないところ。
というか畑中さんがちょこっとためてるように見えるんだけどもさ。
その間合いもよいなーと。
でね。ここのサトルがさ。うつむいて顔を手のひらで覆って、あげるところがさ。
なんというかもう、たまんなくよいんだよね。
ちょー息子って感じで。
横で啓介が笑ってて、顔を上げた時の照れてるような口惜しいような
嬉しいような。父親のことを好きで信じてたけど、だけど。の気持ちが溶けたような。
なんだよもうって感じかなー。目も赤くなっててさー。
ああもうホントに好きだったなーここの畑中さん。

走り込んできて部屋で倒れてるサトルをのぞき込む母とおじさんの目線が
ほんとうに子供を心配するそれで。
そこに倒れている畑中さんが、庇護すべき17歳の少年に思えたというか。
おじさんについても語りたい。語りたいよ。
素敵だった。おじさん。

映像ならないから、好きだったとこなるべくいっぱい書き留めておこうと思う。
ということで続く。

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17。

2017-05-27 | 畑中さんのこと。


畑中さん客演の「17seventeen」終幕して
感想まとまらないまま1週間がたってしまった。
今年も全然がんばれてないなぁ。

よい舞台でした。
初めて出会う劇団で前情報がなんというかないまま
どんなものやら不安な気持ちの初日観劇から開けて一転。
ホントによい舞台でした。

オープニングのあの場が答えかなぁと思ってた。
開場して、中に入ると三方を客席で囲んだ暗いステージに
1人ギターを弾く彼が在る。彼は私の中では天使で。
たぶん、誰かの辛いのそばに居るのだ。
脇に置いてあるそれは初めランプかなと思っていたらコーヒーで。
そこに一条の光が差していて。
黒い液体というのにも意味があるのかなと思ったのだ。
黒くて苦いそれは、自分の胸の内の嫉妬や絶望や虚無だったりマイナスの感情が揺れていて
廻りも何も見えなくなっている、世界には闇が広がっていて
どこにも行けなくて、辛くて、苦しくてどうしようもないところに
劇中のおじさんの言葉のように
どんなにつらくても
ほんの少しよくなる道があるってことに気付けるように。
風が吹いてくるように
光が差し込んで、ふと顔をあげて、そこから一歩進めるように
音楽を鳴らしているのじゃないかなと
その瞬間の目印のようにそこにいて、その場が大丈夫になったら
次の場所へと行く天使なのかなと思ったりしてたのだ。
めるへんだねー。

啓介が初めてサトルに話しかけた時に
「笑え、笑え」と念じていたように思うのだ。
ほんの少しの笑みで塞いでいた気持ちがふっと軽くなる瞬間。
あそこで笑えたことでサトルは風を感じただろうし。
閉じていた視界に光が差したのじゃないかなと思ったり。

「走ろう」と言った時の啓介の迷いはホントは広瀬君との約束があったのじゃないのかなと思ったり。
それでもサトルを優先したのは、彼のSOSに気付いたからで。
彼はとても優しいから、弱っている人のそばに寄り添うのかなと
広瀬君もだし、原田先生もだし、そしてサトルもそうだった。
彼は心配してあげる寄り添ってあげる側の人間だったのに
立場がほんの少し逆転する喫茶店のシーンが好きだった。
サトルが啓介を守ろうとする、彼の本来の強さみたいなものが
すっと出て来るところ。逆転というか、対等かな。
試合は最後まで諦めないというスポーツ選手の気持ちの強さ。
でも父との対決は子供のように感情のコントロールの利かない幼さがのぞいたり。
そして、啓介と先輩とのシーンも素敵だ。
知ってたんかーいって一瞬思うけど、
いや、知ってて言ってるとしたらその前のシーンは
サトルに向かってお前の父親ひどいヤツだって言ってるいぢわるな台詞になっちゃうのからなー。
どうかな。でも知ってると思って見ても良いし、そうじゃなくてもいいかなと思う。
先輩の方も多分彼の想像で、ずっとサトルの横で彼の抱えている何かを
思っていたからこその台詞かなーと思ったり。
でもってその啓介の台詞が先輩の呪縛みたいなものを解き放つ台詞でもあって。
先輩だってホントはわかってた。わかってて許せなくて、わかってて認められなくて。
それを痛みでもって刺し貫いた、と思って見てた。
ほんとにもー。啓介って男はよー。いい男すぎるぜ。

二人がもう一度同じ台詞を交わすところの
畑中さんのサトルの開かれた表情がとても好きだった。
年相応の子供みたいで。
39歳の畑中さんが17歳を演じる。
なんていうか、演劇ってすばらしいをいろんなところで感じた舞台でした。
細かい好きなとこはまた別に。
書けるといいなー好きなとこいっぱいあるよ。
あるんだよー。

でもって照明って難しい。
おんなじコーヒー見つけたから、懐中電灯で筋みたいな光作れるかと思ってやってみたけど
うまく出来なかった、という写真でござるよ。

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