気ままに

大船での気ままな生活日誌

建築家・大高正人と鎌倉別館

2017-08-31 10:46:57 | Weblog

おはようございます。

八幡宮裏にある、神奈川県立近代美術館・鎌倉別館が改修工事に入り、二年間ほど休館となる。そこで、大高正人設計のオリジナルの建物を見る最後の機会となる、”建築家・大高正人と鎌倉別館”展が、9月3日まで開催されている。滑り込みセーフで昨日、見てきたので紹介する。

大高正人(1923-2010)は、当初、ル・コルビュジエ門下の前川國男の下で働き、神奈川県立図書館・音楽堂や東京文化会館などの設計主任を務めた。また、槙文彦、黒川紀章らと建築思想”メタボリズム”を提唱したことでも知られている。1962年に独立し、多摩ニュータウン、横浜みなとみらい、そして、故郷の三春ダム周辺修景基本計画に携わった。また、千葉県文化会館、図書館、千葉県立美術館、福島県立美術館などを手がけたのち、1985年に本館を竣工した。

では、まずは、大高正人設計のオリジナル建造物の外観から。

正面

右翼から

左翼

航空写真(ちらしから)

断崖と鎌倉街道に挟まれた狭い敷地で、風致地区のため、高さは10メートルに抑えられた。エントランス上部に突き出した左右のギャラリーは展示スペースを増やすための方策だったとのこと。屋根に3・6メートル間隔の平行アーチが連続しているのは、内部の天井の形がそのまま表れている。高さ制限により、大高が多用する大屋根方式には出来なかったようだ。

前庭には現代彫刻が。大高は、芸術への造詣が深く、野外彫刻展の会場構成を長年手がけている。この彫刻庭園も高木の作品といえる。

このうしろから建造物を覗く。きっと、高木さんも覗きをしたに違いない。

この庭園に、新たな附属建造物が建つ予定で、この風景もこれが最後。

二階の展示室に向かう階段付近。

展示室では、大高正人の建築作品の写真やその設計図等の外、当館コレクション展も開かれていていた。最初の寄贈作品である伊東深水の”仕舞・熊野”(下絵)や山口逢春の”立夏”、魯山人の”備前銀刷毛目小皿”、二見彰一の”夜のかおり”、山口逢春の寄贈品というマチィスの”ジャズシリーズ”、シャガールの”ポエム”などを楽しんだ。

改修を終える二年後を楽しみに待ちたい。

それでは、みなさん、今日も一日、寒さに負けず(笑)、お元気で!

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