気ままに

大船での気ままな生活日誌

清方さんに初詣

2010-01-07 18:13:25 | Weblog
今日まで、松の内。朝、富士山がきれいにみえ、青空に浮かぶ白い月は、元旦満月から7日目、ちょうど半月になっていた。さあそろそろ、美術館に初詣しようと、そのとき思った。まず、地元の美術館に敬意を表してと、でかけたところは、もちろん鏑木清方記念美術館。


お正月らしく、”清方の正月/羽子板展”を開催していた。まず、昭和10年に三越での個展のために、清方が描いた”明治風俗十二カ月”と、その下に、それらを題材にして、押し絵師、永井周山がつくった羽子板がずらり。見事なものだった。一月の”かるた”から十二月まで、季節ごとの風物を背景に清方美女が浮き出ている。

そして、お正月にふさわしい美人画がいくつも。”ためさるる日”。これは長崎丸山の遊女の、正月恒例の宗門改めの行事を題材として、描いたものである。下図は、右幅で、実は左幅があり、こちらの方に、遊女が実際、裸足になって、踏み絵をする場面の絵がある。この原図は展示されていないが、何かの画集のその場面のページが開かれていた。黒ビロードの地に、東インド会社のマークを帆につけたオランダ船が着物の模様になっている。下の絵は踏み絵の順番を待っている遊女だろう。長崎の丸山には行ったことがある。 いえ、もちろん、お料理だけです(汗)。

”初夢”講談社誌口絵。ことしの初夢はなんだったか忘れてしまった。昨日の夕食まで忘れるほどだから、しょうがない。

ちらし絵に採用された、”渦巻”続編。

美人さんばかりでなく、風景画も。”大和路のある家”。唐招提寺の近くだそうだ。去年、あの辺りに、行ってきたばかり。


そして、軍国女すごろく(大正4年作)も。文藝倶楽部の新年号の付録だそうだ。すごい付録でしたね。ぼくらの少年時代も月刊誌には必ず付録がついていて、楽しみだった。軍国とはいっても、家を守る女性のやさしい姿絵ばかり。戦争に批判的であったのだろう。そういえば、神宮外苑の絵画館に、明治天皇の一生を描いた洋画、日本画が100もあり、そのほとんどが、勇ましいものばかりだったが、清方さんのだけが、皇后のやさしいお姿だけ(初雁の御歌)を描いていた。時勢になびかない、芯が強い方なのだろう。もうひとつ、美女すごろくがあったが、題名を忘れてしまった。

初春一番、いい展覧会をみさせてもらった。次回は”江戸の面影”で、1月28日から始まる。割引券ももらえた。

八幡宮の国宝館の、肉筆浮世絵の氏家コレクションも行くつもりだったが、相変わらず、八幡さまは混んでいて、つい反対の方向に、足が向いていた。

粋な黒塀は、はがされてしまったが、川喜多映画記念館がほぼ出来上がっていた。川喜多かしこさんの夢がもうすぐ実現する。

敷地内の、あの桜の大木と和辻哲郎旧宅は温存されていてホッとした。


明日は、”東博で初詣で”かな。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 龍馬伝&坂の上の雲 | トップ | 吉永小百合さんの素顔 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事