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気ままに

大船での気ままな生活日誌

ヴェネツィア展 えどはく

2011-09-27 09:52:11 | Weblog

会場に入ると、いきなりスクリーンにベネチアの風景動画が。運河を渡るボートから撮ったものだ。沿岸に並ぶ中世の建物。おっ、あれはリアルト橋。おおお はじめてベネチアに足を踏み入れた時の感動が蘇ってきたよ。ぼくが海外の都市で、一番、第一印象でおおっ!と感じた町、ベニス(今回はいろんな呼び方をします)。二番がフィレンツェで、三番がパリ。(でも、長く滞在したいのは、この逆です

ベネチアには二度ほど訪れているが、歴史のこともベネチアの美術のこともほとんど知らない(地球の歩き方で読んでいる程度、それさえ、忘れている)。ここ、江戸博で、ベネチア再発見。主として、絵画による当時の歴史上人物や風俗の紹介や、シャンデリアや井戸の井筒とか大きなコーヒー沸かし器とかいろんなものが展示されている。ベネチア絵画展とベネチア骨董市(笑)が、第1章(黄金期)、第2章(華麗なる貴族)そして第3章(美の殿堂)という、くくりで展示されていると思えばいいです。

まず歴史。えどはくの説明文から。ヴェネツィア共和国はその誕生から約1000年で、建国・絶頂・終焉までの歴史を辿った数奇な運命の都市といえるでしょう。697年に共和国総督(ドージェ)が初選出されて以来、「自由と独立」を貫き、強大な海軍力と交易による富を背景とした水の都は、その美しさから「アドリア海の女王」とたたえられました。そして16世紀ルネサンス期には、今までの富の蓄積の上に文化が爛熟期を迎え、ヨーロッパ中の芸術家のみならず、富裕階級が訪れる観光と歓楽の街となりました。しかし、1797年にナポレオンの侵略により終焉に至ります。かつての栄光の軌跡はサン・マルコ広場やドゥカーレ宮殿など街の至る所に受け継がれています。歴史的な街並みが数多く現存していることは奇跡と言っても過言ではないでしょう。1987年に世界文化遺産に登録された ヴェネツィアは、ますます世界中の人々を魅了し続け、年間2000万人もの観光客が訪れます

第1章では、1500年のベネチアの景観図や、ベネチアのシンボルのライオン図(カルバッチョ作)のほか、15~17世紀くらいにつくられた天体望遠鏡、地球儀、天体球儀、世界航海図など次々とでてくる。マルコポーロの顔も現れる。そうだっけ、彼はベニスの人だっけ。東方見聞録で黄金の国、ジパングを紹介してくれてありがとう。当時の銀貨もいっぱい。むかしぼくも古銭を集めてました。いまは、新しいお金は出ていくばっかりです。 

第二章では華麗なる貴族の生活の一端を覗くことができる。500個の色ガラスで構成される華やかな大シャンデリアにまずびっくり。どなたかが地震がきたら恐いわ、保険をかけているんでしょうね、と言っていた、たしかに。ムラーノのガラス製品もここに。青色ガラスの小鉢とか10点ほど。”旅情”の赤い ゴブレットはありませんでした。ご婦人の靴や靴下まであります。マントや帽子、手袋もありますが、華麗なる下着はありませんでした。。また、18世紀のベネチアの有名画家だったという、ピエトロ・ロンギ工房の作品がずらり。ここでは、音楽会、美容院、カードゲーム、食事、仮装などで楽しむ人々の生活が描かれている。優雅な生活をしていた様子がわかる。

第三章。パラッツオ(邸宅)に住む貴族たちは、17世紀中頃まで自宅で絵画ギャラリーをもっていたそうだ。ベネチア画家の作品だけではなく、トスカーナ、ローマ、フランドル、オランダ絵画までコレクションは多岐にわたっていたそうだ。それらの絵画が飾られている。ぼくも、この前、オランダ、ベルギーを訪れ、フランドル、オランダ絵画もいいなと思うようになってきている。そして、今回の展覧会で、ベネチア派の画家も、いいなと思い始めている。カッリエーラの”春”もよかった。そして、世界一美しい板絵と評されるカルパッチョの”二人の貴婦人”。板の上に描かれているとは思えない色彩。この絵の物語も面白い。はじめは貴婦人ではなく娼婦と思われていたらしい。何故か?、それはお金を払って展覧会に行けばわかります。”ベネチア画家の名前を憶えておこうと努力するが、すぐ忘れるので、画家名も記しておこうと思う。ベッリーニ、ティントレット、ティエポロなど。

今回の展示物の多くは、コッレール美術館所蔵品である。サンマルコ広場に接してるから、たぶん行っているはずだけど、思い出せない(汗)。もし、もう一度、ベニスに行く機会があったら、ぜひ寄ってみよう。

ちらし(二人の貴婦人)



カナの婚礼



聖母子 (ベッリーニ)



春(カッリエーラ)

常設展では企画展”市民からのおくりもの2001”が開かれています。橋口五葉の版画(温泉宿など)や今戸焼の土人形など、楽しめます。ぜひこちらもお寄りください。

 

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