オートバイ道草記

オートバイを一生の趣味とする人のために

決して甘くは無いイタリアンクラシック

2005-11-07 20:40:56 | クラシック
 ここのところ続けてイタリア車の修理を頼まれました。MV350とモトグッチアイローネです。MVはエンジンの不調でした。修理のために原因を調べていくとインマニとエンジンの間のインシュレーターラバーが溶けて欠損しエアーを吸っていたことが分かりました。とりあえずは液体パッキンで埋めると快調に動くようになりましたが、その部品を探さなくてはなりません。
 モトグッチのアイローネはギアがセカンドに入らないというものでした。エンジンを分解してミッションを見てみると、特定の部品が壊れたというよりそのギアの動きに関係する部品が全体的に磨耗をしてギアをかみ合わせるストロークが足りないのが原因でした。これも部品を入手しなければなりません。これらの部品は入手先が分かっていれば問題ないのですがそうでない場合は部品を扱っているところを探すことからやらなくてはならないので大変です。
 イタリア車のクラシックは時々修理を頼まれますが部品には悩みます。時間もかかります。車種もマチマチ、壊れるところもそれぞれ違って一度修理をすると二度と同じ修理は来ないような状況なので修理した部品をストックしておくわけにはいきません。このへんが英車クラシックとの違いです。

 ちょっと前の雑誌でイタリアのモトジロ・ディタリアの記事がでていました。とても魅力的なイタリアンバイクが紹介されていました。先週来店したイタリアの現行車に乗っているという若者は今度はドカティの125かモンディアルに乗りたいと言うのを聞いて“ああ、あの雑誌を見たな”と思いました。古いのに乗るのはとても楽しいのですが、故障することは避けて通れません。イタリアのイベントで多くのイタリアンクラシックが走っているのはそれを支える直したりできる環境が整っているからこそ。自分で修理できればいうことはないのですが、できなければ近くでできるところを探してから乗ってほしいと思います。

アイローネのミッション