4.投資キャッシュフロー
(▲100億ドルを超えるメジャーズ及びアラムコ!)
(1)2023年(度)投資キャッシュフロー
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-05.pdf 参照)
2023年(度)の投資キャッシュフローを比較するとENEOSは▲2,410億円(▲17億ドル、換算レート:145円/ドル)であり、出光は▲658億円(5億ドル、換算レート:144.6円/ドル)であった。一方メジャー5社はExxonMobilが▲193億ドルと最も大きく、次いでShell(▲177億ドル)、TotalEnergies(▲165億ドル)、Chevron(▲152億ドル)、bp(▲149億ドル)であり、5社ともに投資キャッシュフローは100億ドルを超えている。アラムコの投資C/Fは▲144億ドルでありメジャー5社よりも少ない。
(5カ年平均▲400億ドルのアラムコ、▲170億ドルのExxonMobil、一桁台の出光!)
(2)2019年(度)~23年(度)投資キャッシュフローの推移
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-15.pdf 参照)
2019年のアラムコの投資キャッシュフロー▲472億ドルである。メジャー5社はExxonMobilの▲231億ドルを筆頭にTotalEnergies及びbpが▲170億ドル強で並び、Shellは▲158億ドル、Chevronが最も少ない▲115億ドルであった。これに対してENEOSは▲34億ドル、出光は▲12億ドルであった。
2020年はアラムコが▲56億ドルと大幅に減少、その他各社も前年比で減少した。続く2021~2022年はアラムコの投資C/Fは反転、2022年には1千億ドルを超えた。メジャーズ各社も増勢を示したが、日系2社は減少しており、出光の場合2022年度は5億ドルの純減となっている。2023年はアラムコが▲144億ドルとメジャーズを下回る投資C/Fとなっている。
アラムコの投資C/Fは過去5年間で大きな増減を繰り返しているが、5カ年平均で見ると年間▲414億ドルである。メジャーズ5社の場合、ExxonMobilの▲172億ドルが最も多く、Chevronの▲103億ドルが最も少ない。これに対しENEOSの5カ年平均は▲24億ドルであり、出光は平均▲6億ドルとアラムコ、欧米メジャーズに比べ大きく見劣りする。
(続く)
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