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http://mylibrary.maeda1.jp/ImfWeoOct2019.doc.pdf
(トルコを追い抜いた中国!)
4.2018年の一人当たりGDP
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-B-2-10.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-04.pdf 参照)
2018年の一人当たりGDPは日本が39,304ドル、米国は62,869ドル、ドイツは47,662ドルである。米国は日本の1.6倍、ドイツは1.3倍である。また韓国は33,320ドルであり、米国の2分の1、日本の8割である。一般にBRICsと呼ばれるロシア、中国、インドはそれぞれ11,289ドル、9,580ドル、2,038ドルである。インドは今年6.1%、来年7.0%と中国を上回る高い成長率が見込まれているが(上記1. 2019/2020年の経済成長率参照)、一人当たりGDPはまだまだ低く、中国の5分の1、日本の20分の1、米国の30分の1に過ぎない。
中東主要国の一人当たりGDPは各国間の格差が極めて大きい。一人当たりGDPが1万ドルを超える国はイスラエル(41,728ドル)のほかサウジアラビア(23,539ドル)及びUAE(39,709ドル)の湾岸産油国など一部の国だけである。トルコは1万ドルを割っており(9,405ドル)、サウジアラビア、UAEと同じ産油国であるイラン及びイラクはそれぞれ5,417ドル、5,882ドルであり、サウジアラビアあるいはUAEの4分の1ないし7分の1にとどまっている。
なお一人当たりGDPは各国のGDP総額を人口数で割ったものであるが、IMF統計における計算の母数となる人口についてGCC諸国の場合特に注意すべき点がある。例えばUAEの2018年の人口は1,043万人(2019Oct)とされており、同国の一人当たりGDPは同年のGDP(4,141億ドル)をその人数で割ったものである。しかし同国人口のうち80%近くは出稼ぎ労働者が占めており、UAE国籍を有する自国民は2割程度とみられる。通常、統計上の人口は国籍を有する者のみが対象であるがUAEの一人当たりGDPには出稼ぎ労働者も含まれており実態を正確には反映していないと言える。このことは3分の1が外国人であるサウジアラビアの場合も程度の差はあれ同様である。
このような要素を加味してGDPを算出した統計は見当たらないが、UAEの実際の一人当たりGDPはIMF公表数値の数倍に達すると考えられ、これら湾岸産油国の一人当たりGDPは米国を上回り世界のトップクラスであることは間違いない。
(続く)
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