Cape Fear、in JAPAN

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シネマしりとり「薀蓄篇」(455)

2023-04-26 00:10:00 | コラム
ぶぎーない「つ」→「つ」がわまさひこ

2018年に78歳で鬼籍に入った津川雅彦は有名な俳優なので、イマサラ詳細な経歴を載せる必要もない―だから、自分らしい3項目だけで論じてみたい。

①マキノ姓

祖父は「日本映画の父」と呼ばれた牧野省三、
そのことに誇りを持っていたと思われる津川さんは、自身が映画監督を務める際に「マキノ雅彦」を名乗った。

ところで自分も「牧野」姓であり、
映画の専門学校に通っていたころ、講師陣から「君、ひょっとして…」と問われたことがある。

ハッタリかますには「コトが大き過ぎる」と感じ「いえ、たまたまです」と答えていたが、「えぇじつは、、、」と答えておけばよかったなぁ…と思ったこともあります(^^;)


②多摩大学での特別講義

2002年前後だったか・・・
津川さんが多摩大学の特別講師として授業したことがあって、自分は身分を偽って潜入・笑

警備が厳重になったであろう現代だったら無理だろうね、しかしこれがめっぽう面白かった。

若手俳優だったころはブロマイドの人気が凄くて、ライバルの裕次郎より売れたという。


「だけどね、俺はそのころ、まだ童貞だったんだよ」

構内、しーーーーーん。

「・・・ここ笑うところだから」

しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。

「だから笑うところだから」

自分、思わず声に出して笑う。

ココで、津川さんと目があった。

いや、ほんとうだって^^


③北野武への批判

『HANA-BI』(98)がベネチア金獅子に輝いたとき、

「映画は大衆のもの。海外の賞をもらって、本人が悦に浸っているのはどうなのか」

と真っ向批判。

これ自体は「むしろ健全」と思えて大歓迎なのだが、

津川さんが同年に主演したのが東條英機を描く『プライド・運命の瞬間』で、


これがまた、どうにも…という出来であったため、ほとんどのひとが「勝負にならん」と思ってしまったところはあります。


結論。
政治的主張はともかくとして、
俳優としてはバツグンに巧く、とくにラブシーンは私生活もこんな感じなのかな?と思えるほどリアリティがあってさすがだなと思った。

監督作も凡作はひとつもなく、もう少し撮ってほしかったな、、、とも。

ただそれでも、代表作をひとつ挙げろといわれれば、新人のころの『狂った果実』(56)になると思うんですよね。



あすのしりとりは・・・
つがわまさひ「こ」→「こ」んどうまさひこ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(456)』
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