Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

年末特別企画 この技術がすごい!(10)

2022-12-27 00:10:00 | コラム
特別企画の終章は、ナレーションについて。

ナレーションやモノローグの多用は「脚本・演出の教科書」では「NG」とされている。

映像で表現すべきことを「まんま、ことば」で表してしまうのは安易であると。

でもねこれも、やっぱり「使いよう」であって。

黒澤の『生きる』(52)では冒頭、そっけないナレーション(担当は著名なプロデューサー本木荘二郎!)で主人公・勘治さんの身体的・心理的状況が説明される。

それ以上に伝えるべきことがあるから「背景はとっとと説明してしまおう」という潔さ。
そう、なんでもそうだと思うが、確信と野心さえあれば「NG」は破っていいのです。

※リメイク楽しみだな~。脚本カズオ・イシグロさんだよ!!



そんな、使いかたに気をつけなければいけないナレーションのベスト映画は『マグノリア』(99)だろうなと。

奇妙なクライマックスが用意されているこの映画で、その奇妙さは「しかし、あり得ることだ」と思ってもらえるように「前説」が入る。
ご丁寧に、3つもの例を出して。
2つじゃ少ないし、4つだと多い。

この塩梅が絶妙なのです^^


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明日のコラムは・・・

『RIZIN勝敗予想します^^』
コメント
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