Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(244)

2017-11-14 00:10:00 | コラム
まだ文章だけでは喰っていけず、アルバイトをしていたころの話―。

とある食品工場で、サンドウィッチに使用されるレタスを、拘束時間中ずっと洗いつづける仕事をしていた。

そこの工場は常に人手不足で、ワーキングホリデーを利用し日本に来ている中国や韓国の若者を(だいぶ早い時期から)積極的に採用していた。

当然、日本語を話せない子のほうが多い。
単純作業とはいえ、「AをBまで持っていってくれ」「CとDを混ぜ合わせてくれ」といった指示も身振り手振りを交えなければ理解してもらえず、聞くほうも難儀だろうが、教えるほうも、なかなかどうして・・・であった。

その部門のリーダーは、50代後半のおばさん。
日本の新人さんにも厳しかったが、同じ感じで中国・韓国の子たちと接する。

「特別扱いしない」という意味で真に平等? なのはリーダーなのだが、ことばが通じないことに対しても怒鳴ったりするものだから、ちょいと可哀想に過ぎやしないか・・・と彼ら彼女らに同情してしまった。

「このバケツに入れて」
「・・・?」
「バケツに入れて!!」
「・・・?」
「入れるの! バケツに!!」
「・・・(怖がっている)」

1日中、こんな感じ。

ことばが通じないことで怒鳴っても、しょうがないでしょうよ。

この子たちが国へ帰ったら、「日本のおばさんは、みんなおそろしい」と吹いてまわるのではないか―などと、余計な想像までしてしまったよ。

リーダーの見えないところで、「頑張ってね、負けないでね」と、はっきり・ゆっくり励ましたら、彼女たち笑っていた。

よその国で働いて、、、なんて偉いなぁ。


というわけで。
今回の初体験シリーズ、「初めての、外国人とのコミュニケーション」でいってみたい。


もう少しテーマを広げて―。
言語の通じないものとのコミュニケーション、といって最初に想起するのはヒト以外の動物(=ペット)か。

実家で文鳥・チャボ、独り暮らしをしてハムスター・十姉妹・カメレオンしか飼ったことのない自分は、ペットとのコミュニケーションといってもピンとこない。

ただ、ワンちゃんには好かれ易く、ニャーさんには嫌われがち、、、ということだけは分かっている。


映画の世界における、「言語の通じないものとのコミュニケーション」。

友好的っぽい『E.T.』(82)とか、好戦的な『エイリアン』(79)とか。
エイリアンなんか最初から攻撃する気満々なので、コミュニケーションもなにもないけどね!!

ヒト、でいえば『ダンス・ウィズ・ウルブス』(90)とか『ネル』(94)とかがそれにあたる。


こりゃ大変だ!! と思うことだけれども、むかーしむかしのひとたちは、そうやって理解を深め合い、現代が出来上がったわけだからね、なんかヒトってすげーな! と感動してしまう。


日本語を話し、英語は映画で学んだスラングくらいしか分からない。
そんな自分が、日本語をあまり話せないひとと初めてコミュニケーションを取ったのは、19歳の夏のことだった―。


つづく。


※この映画を観るかぎり、ケビン・コスナーの映画監督としての力量はそーとーなもの。

また、撮ってほしい。




…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(245)』
コメント (2)
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