Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画の力って、すげーんだぜ(下)

2016-12-04 00:10:00 | コラム
【2016総括シリーズ その拾】

項目別に、本年の映画界を振り返ってみよう。

皆さんは今年、何本の映画を劇場で触れましたか?

いろいろ忙しいでしょうが、映画の力ってすげーので、機会を作って劇場に行きましょうね。


(1)どのメディアでも取り上げるであろう、ふたつの大きな現象が起こった

両者とも、当初の予想をはるかに上回る興行成績を上げている。

『シン・ゴジラ現象』
『君の名は。現象』

東宝独り勝ち!! といったところか。

創り手に熱狂的な信者が存在した、、、というのも共通点。
しかし彼ら彼女らの力だけではこれだけのムーブメントにはならなかったはずで、メディアの取り上げかたや口コミというものが、未だ影響力絶大であることのほうに驚いた。

『君の名は。』には、それほど感心しなかった自分でも、若い世代を映画館に向かわせた功績は認めなければならないでしょう。




それゆえに・・・というのでは片付けられないのが、

(2)未だつづく、邦高洋低

字幕スーパー離れはさらに加速し、だからといって、吹き替えの外国映画に観客が集まっているかというと、そういうわけでもない。

少しオーバーだとは思うが、最近読んだ記事では「外国映画って、マニアのひとが観るもの」なんていう記述まであった。

理想は、国に関係なく、よいものを観ることにある―のは当然なのだが、昔は「日本の映画は観ない」というアンチャンネーチャンが多かったわけで、まぁ歴史は繰り返すものだから、また逆転現象が起きるかもしれない。

それはそれで、また洋高邦低といって騒がなければならないのだが汗汗

(3)『スターウォーズ』イヤー

権利がディズニーに移ったことにより、タイアップ商品は増えた。
しかし米国の動員に比べると、『フォースの覚醒』の日本の成績はそれほどでもなかった。

話はどうあれ・・・と書いてしまうとまずいが、あのテーマ曲に触れただけで胸躍るという感覚、大事にしてほしいなぁ!!

(4)レオくんのオスカー受賞

同世代、学年でいえばひとつ下のレオナルド・ディカプリオくん、ガキのころから演技力は天下一品と評価されていたのに、オスカー取るまでこんなに時間を要してしまった。

うれしい! というより、なんだかホッとした、、、というほうが適切な感情表現になる。

ともあれ、おめでとう。

(5)わが神ふたりの新作、来年上陸

じゃあ来年語れって話だが笑

スコセッシの『沈黙』は、10年以上待っていた作品。

公開まで60日を切っており、ドキドキが止まらない。

リンチのテレビシリーズ『ツイン・ピークス』は、当初は本年放送予定だった。

テレビ局とモメゴトがあり制作が一時中断、そのゴタゴタにより、放送が1年伸びてしまった。

熱狂的なピーカーは、ローラが放った「25年後に会いましょう」を本気で信じ・・・つまり26年待っていたことになる。




待つことに、焦らされることに慣れたスコセッシ・リンチ信者は、立派なマゾヒストになったというわけです。


(6)以下、20傑に入らなかった本年の良質作品

(鑑賞順)

『ホワイト・ゴッド』
『クリード チャンプを継ぐ男』
『ハッピーアワー』
『友達のパパが好き』
『神様なんかくそくらえ』
『ブリッジ・オブ・スパイ』
『最愛の子』
『ザ・ウォーク』
『サウルの息子』
『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』
『オデッセイ』
『不屈の男 アンブロークン』
『ロブスター』
『家族はつらいよ』
『背徳の王宮』
『マジカル・ガール』
『蜜のあわれ』
『モヒカン故郷に帰る』
『さざなみ』
『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』
『殿、利息でござる』
『ちはやふる ―下の句―』
『64 ロクヨン 前半』
『ヒメアノ~ル』
『神様メール』
『サウスポー』
『シチズンフォー スノーデンの暴露』
『エクス・マキナ』
『葛城事件』
『帰ってきたヒトラー』
『日本で一番悪い奴ら』
『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』
『セトウツミ』
『疑惑のチャンピオン』
『ブルックリン』
『AMY エイミー』
『太陽の蓋』
『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』
『エル・クラン』
『オーバー・フェンス』
『ハドソン川の奇跡』
『イレブン・ミニッツ』
『後妻業の女』
『SCOOP!』
『人間の値打ち』
『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』
『湯を沸かすほどの熱い愛』
『聖の青春』
『ジムノペディに乱れる』
『この世界の片隅に』





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明日のコラムは・・・

『今年のお年玉は当たりませんでした』
コメント (5)
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