Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

賞味期限、大事なんだ

2012-11-30 00:15:00 | コラム
沢山の友人知人から、「ももクロ、紅白出場おめでとー♪」というような内容のメールをもらった。

確かに今年ほど『紅白歌合戦』の出場者を気にかけていた年もない。
彼女たちが「夢のひとつ」としていたことだから、そりゃ嬉しいけれど、今年の大晦日もまた「さいたま」で男どもの裸を見て過ごすことになっており、彼女たちの勇姿を生で触れることは不可能なのだった。

というか、改めて自分の人生というものを回想してみたところ・・・
『紅白』を「きちんと」観たことが「いちどもない」ことに気づく。

上京後の90年代後半は、映画のオールナイト興行で年越しをした。
2000年代は、専ら格闘技興行。
実家に居たころはというと、あんまり記憶にない。牧野家の体質? を考えればテレビ番組のザッピングをしていた可能性が高く、だから最初から最後まで『紅白』を観たという記憶がないのである。

今年の大晦日のスケジュールは、早朝には「さいたま」に向かうことになっている。

観に行くのに、スカパーの生放送で最高画質の録画をする。
裏番組として、HDDに日テレの『ガキ使』を録画。さらに『紅白』をも録画するわけで、彼女たちの勇姿に触れるのは、年明け3日くらいだろうか。どれも長時間番組だからねー。それに貧乏ライターだから働かなくちゃいけないわけで、ずっとテレビ漬けというわけにはいかないし。


それはそうと。
アイドルに詳しくない友人から「いま10代後半でしょ。20代の彼女たちが想像出来ないんだけれど、どうなると思う?」などという質問を受けた。

「やってて、あと2~3年だよ。たぶん」と自分。

「それでいいの?」
「いいの、、、というか、それがジョーシキだから」
「なんのジョーシキ?」
「アイドルの。ジョーシキにピンとこなければ、宿命といってもいい」
「へー。悲しくないの?」
「ずっとやってたら、かえって萎えるよ。賞味期限があるからこそ、貴重なんだべさ」
「ぜんぜん、分からん」
「そりゃたぶん、分かろうとしてないからだよ。いいですか、秋元さんが10年後のAKBを予測して、マリコさまが30代になってるけど、まだ居るだろうっていった」
「うん、知ってる」
「ああいうのは、いっちゃダメ。秋元さんにしては珍しい失言だよ」
「そうなん?」
「そう。“いま”だけでいいの、アイドルが輝くのは」


これは、斉藤由貴からはじまって、おニャン子を経由し、冬の時代といわれた90年代もアイドル探しをやめなかった自分だけが思っていることだが、けっこうなアイドルオタクから賛同を得るのではないか。

かといって、では「●●引退!」「○○解散!!」というニュースが流れたとして、クールなままでいられるかというと、そんなわけもなく。
フツーに驚いたり悲しんだりすると思うのだが、

彼女たちを発見すること→応援すること→大きくなったことに対し感慨深くなること→引退や解散を悲しむこと、

この一連の感情の揺れがあって、はじめて「アイドルを愛でる」ことになるのだ。

よくまぁ、そんなことを恥ずかしげもなく38歳の中年が?

元々、そこらへんの羞恥心は持ち合わせていないものでね。


ともかく。
やっていることはサブカルチャーである彼女たちが、ここまで大きくなるとは想像していなかった。

「時代」も関係しているのだろう、
しかし、どこかの偉い学者さんが彼女たちの歌詞を「3.11後の日本に通じる」みたいに論じていたのを読んだが、ちょっと都合のいい解釈かなと。
それはあれだ、前田敦子はキリストを超えたとかいって顰蹙を買っている新書に似たところがあって。

逆に、彼女たちにはいい迷惑だったりするのではないか。

そんな十字架を背負わせないほうが、彼女たちの魅力は花開くと思うのだが。





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明日のコラムは・・・

『アロンアルファを塗る勇気は、ない。 + 11月コラムの目次』

コメント (1)
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