マックンのメモ日記

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スマートフォン、通信料値下げ競争に火ぶたがきられた!

2012-01-17 17:15:31 | ネット、ビジネス、IT
いよいよスマホの国獲り物語が始まったか?その先陣をきったのがKDDIです。今春始める新サービスで、光回線などの固定通信サービスを利用する場合に、スマホのデータ通信料を約3割値下げすると発表したのです。今までは、スマホは従来の携帯電話に比べ、より高い通信料収入が得られることもあり、携帯各社は料金競争を避けてきたというのが実情でした。しかし従来型の携帯電話からスマホへの乗換えが急速に進んでいることを受け、今年は各社にとってシェア獲得の正念場の年になってきたのです。そうしたことを受け、電話会社同士の顧客獲得競争が激しくなることで、値下げをして顧客の囲い込みが始まったと言えます。

その新料金はかなり踏み込んだ内容で、KDDIのインターネットサービスやCATVなど提携する40社以上の固定通信会社のサービスを併用すると、月5460円のスマホのデータ通信量が最初の2年間は3980円になるというものです。3年目以降は同4480円になり家族10人まで対象になるそうです。この新サービスは2月14日から申し込みの受付を始めるそうで、これまで国内のスマホのデータ通信料は、ソフトバンクモバイルの販売する米アップル製のアイ・フォーンが月4410円で、業界最安値だったのですが、この新サービスで最初の2年間はKDDIの方が安くなる勘定になるそうです。

昨年10月に、KDDIはアイ・フォーンの販売に参入したのですが、データ通信量はソフトバンクより高い同4980円に設定していたこともあり、いくら通信品質の良さをアピールしても、思うように販売量が伸びなかったのです。一方、NTTは、携帯と固定の一体営業を事実上禁じられていることもあって、同様の値引きがしたくてもできない状況にあることもあり、いつNTTがアイ・フォーンの販売に乗り出すのかと、ソフトバンクモバイルもKDDIも心配しているところであり、その前に、KDDIが値下げ攻勢による先制攻撃をかけ、シェアの獲得に動き出したと言うのが今回の動きのようです。

KDDIは25歳以下を対象に、18日から5月末の申し込み分まで、スマホのデータ通信量をソフトバンクと同額にするそうです。これはアイ・フォーンの中心購買層である学生や新入社員は価格に敏感なため、その対象を限定した上で新料金により巻き返すつもりなのです。しかしNTTが黙っているはずもなく、今までは、スマホの通信料を一律月5460円に設定し、価格競争に巻き込まれないようにしてきたのですが、今回は新たに、「2台目需要に適した料金を検討したいとし、今後は多様な形で割安感を打ち出す動きが広がるのは確実な情勢です。しかもソフトバンクもKDDIが警戒しているのは、ドコモがアイ・フォーンの参入をするかどうかですが、今のところ、具体的な計画はないとドコモは言っています。しかしもしドコモが参入すれば、サービスの差別化が難しくなり、価格競争に拍車がかかることも考えられます。

調査会社のIDCジャパンによると、全携帯電話の出荷台数に占めるスマホの比率は2011年で54%になったもようですが、それが今年には、76%になる見通しだと言うのですから、ドコモが参入してくる前に、ソフトバンクもKDDIもシェアをアップしておきたいと考えるのが自然の成り行きです。一方で、スマホはインターネットの閲覧などでデータ通信が増えるため、データ通信量はドコモで従来の携帯電話に比べ、一人当たり月平均約1700円上がっているそうです。しかしスマホが出てくる3年間ほどは既存携帯電話の収益力低下に悩んでいたこともあり、先ほども書いたように、各社は収益力の高いスマホでの価格競争を避けてきたのですが、今年はスマホ市場のシェア争いで値下げ競争が激しくなると予想されます。

しかも総務省が世界7都市を比較した10年の携帯電話料金の価格調査では、利用頻度の高い日本の利用者の料金がもっとも高い水準だったそうで、そういう意味では日本のスマホはまだ値下げ余地があるという見方もあるそうです。やはり日本の携帯電話は高かったのですね。普通の人の料金が5000円を切るような価格になる事を期待したいです。