曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

山本太郎「パワーポ5万ぺージのプレゼン」反・消費税、反安倍自民、・望月衣塑子記者と白熱対談スペシャルレポート最新号プレジデント2019年11月1日号

2019年10月11日 13時43分10秒 | 政治

 

山本太郎「パワーポ5万ぺージのプレゼン」反・消費税、反安倍自民、・望月衣塑子記者と白熱対談スペシャルレポート最新号プレジデント2019年11月1日号

 

                                

 

                


企業献金全面禁止で金で動かす政治を断つ

2019年10月11日 09時15分04秒 | 政治

 

                                

                     「植草一秀の『知られざる真実』」
                                     2019/10/11
              企業献金全面禁止で金で動かす政治を断つ
             第2453号
   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019101106000059247 ──────────────────────────────────── 関電幹部が福井県高浜町元助役から高額の金品を受領していた問題に関して、 元助役の森山栄治氏がかつて解放同盟福井県連書記長を務めていたことが 取りざたされている。
森山氏は1970年から2年間、解放同盟福井県連の書記長を務めてい た。
この件に関して解放同盟中央本部がコメントを発表している。
解放同盟の福井県唯一の支部が高浜支部で1970年に県連とともに設立され た。
高浜支部が福井県連の唯一の支部であり、その所帯数も80世帯ほどの被差別 であり、同盟員数に至っても200名ほどの小さい県連のひとつであると のことだ。
森山氏は1972年に書記長を退任し、解放同盟を離れ、同盟の影響力がまっ たくない状況時に助役に上り詰め、高浜町全体に影響力を持つに至ったとのこ とだ。
解放同盟は
「一連の事件の本質が同和問題ではなく、原発3号機、4号機の誘致、建設に あるということがここからでも理解できよう」
としている。
ネット上の論調では、一部発言者が、森山氏がかつて解放同盟の役職に就 いていたことがあることから、問題の図式が変わったとの論評を提示している が、こうした発言自体が差別意識に基づくものである。

関電の報告書は、森山氏が恫喝を繰り返し、関電側が被害者であったかのよう な記述であふれている。
しかし、森山氏が不当な恫喝を繰り返したのであれば、関西電力は企業として 毅然とした対応を取るべきであった。
取締役会で対応を協議し、森山氏に法に触れるような対応があったのなら、法 的対応を取るべきであったはずだ。
そのような対応は不可能でない。
毅然とした対応を示すことが企業の社会的責任でもある。
ところが、関電はこうした対応を示していない。
関電幹部は高額の金品を受領したままだった。
1着50万円もするスーツを贈呈され、実際にスーツを着用していたのではな いのか。
提供された金品を返却するために「一時的に保管していた」との弁明が通用す る余地はない。
関電内部の調査報告書には次の記述がある。
森山氏が示した「恫喝」のひとつとして紹介されている事例だが、
「発電所立地当時の書類は、いまでも自宅に残っており、これを世間に明らか にしたら、大変なことになる。」
との森山氏発言が紹介されている。

報告書では、森山氏は高浜原発3号機、4号機の増設時に関西電力と何度も面 談し、増設に関して依頼を受けたと話していたとする。
このことに関して森山氏は、当時の関電トップから手紙やハガキを受け取って おり、それを保管していることを語っていたとしている。
重要なことは、これらの書類や手紙にどのような事実が記載されているのかを 確認することだ。
森山氏はすでに故人になっているが、関係書類はいまも保管されている可能性 が高い。
これらの文書を確認し、内容を公表することが求められる。
森山氏が解放同盟の役職に就いていたことをもって、森山氏に非があり、関電 は被害者であると短絡的に結び付ける発想そのものが、差別の構造そのもの だ。
解放同盟はコメントで
「明らかにされなければならないのは、原発建設を巡る地元との癒着ともとれ る関係であり、それにともなう資金の流れの透明化こそが、この事件の本質で あるはずだ。
それを差別によって、事件の本質を遠のかせてしまうことになることだけ は本意ではない。
原発の誘致・建設に至る闇の深さという真相を究明することは棚上げし、人権 団体にその責任をすり替えようとする悪意ある報道を許すことは出来ない。」
としている。
正論そのものだ。
問題の本質を歪めて関西電力の対応を容認することは決して許されることでな い。

2011年3月11日の東日本大震災と津波によって東電福島第一原子力発電 所が人類史上最悪レベルの放射能事故を引き起こした。
福島原発の津波対策の不備は専門家から再三指摘されてきた。
国会でも日本共産党の吉井英勝衆議院議員が2006年3月1日に衆院予算委 員会第7分科会で、
「崩壊熱が除去できなければ、炉心溶融であるとか水蒸気爆発であるとか水素 爆発であるとか、要するに、どんな場合にもチェルノブイリに近いことを想定 して対策をきちんととらなければいけない」
と政府を追及した。
さらに、2010年5月26日の衆院経済産業委員会で、
「内外の例から見ると、やはり最悪の事態を想定しなきゃならない。(炉心内 の)自然崩壊熱が除去できなくなる。それは炉心溶融にも至りえる大変深刻な 事態を考えておかなきゃならない」
と指摘していた。

ところが、東京電力と国は適切な津波対策を講じることを怠った
そのために放射能事故が発生した疑いは濃厚である。
東電最高幹部の刑事責任が問われることは当然のことだ。
ところが、この国では、権力者の側の犯罪が摘発されない。
権力者にとって邪魔な存在に対しては、無実であるにもかかわらず犯罪をねつ 造して犯罪者に仕立て上げることが横行しているにもかかわらず、権力者側の 犯罪は無罪放免とされることが圧倒的に多い。
関電幹部は原子力事業にかかる事業を発注し、その発注先の企業から、幹部が 個人的に金品を受領していた。
収賄、業務上横領、特別背任、そして所得税法違反などの罪で刑事責任を追及 される必要がある。
ところが、現時点では、まだ大阪地検特捜部が動きを示していない。

郷原信郎弁護士が指摘するように、関西電力は関西検察勢力と深い癒着関係を 築いていると見られる。
そのために癒着関係によって、問われるべき刑事責任が不問に付されるとすれ ば、日本は完全な暗黒国家に転落していると言わざるを得ない。
原発マネーの還流先は関電にとどまらないはずだ。
本丸は政治屋への還流である。
すでに、元助役関連会社から世耕弘成前経産相、稲田朋美元防衛相、高木毅元 復興相などへの資金の流れが表面化しているが、世耕氏などは1000万円も の政治資金を受け入れながら、
「適正に処理している」
と開き直っている。
朝日新聞は2014年7月28日、関電の元代表取締役副社長の内藤千百里元 副社長の証言として、
関西電力が少なくとも1972年から18年間にわたって、在任中の歴代首相 7人に年に2000万円ずつ献金を続けていたことを報じた。
政治家が政治資金として「合法的に」賄賂資金を受領できる仕組みが創設され ている。

これが、2009年に誕生した鳩山内閣が断ち切ろうとした「企業献金を通じ る資金の流れ」である。
2009年3月に小沢一郎氏の秘書が突然逮捕された。
西松建設関連の政治団体からの企業献金を政治資金収支報告書に正しく記載し て提出したことを「虚偽記載」という名目の犯罪に「ねつ造」された事案だ。
のちに、この摘発が不当逮捕であったことが公判で明らかにされた。
この事件が発生し、当時民主党代表だった小沢一郎氏が「企業団体献金の全面 禁止」を政権公約に掲げた。
日本国憲法は自然人にのみ参政権を付与している。
資金力に勝る企業の政治献金を認めると、政治が金の力で影響を受けることに なる。
企業による政治献金は憲法違反である疑いが濃厚なのだ。

ところが、1972年に最高裁が日本製鐵企業献金事件で企業献金を合法とし てしまったために、企業献金が大手を振ってまかり通る状況が続いてきた。
その結果、政治が大企業の金の力で動かされる現実が生じている。
国政を主権者の手の元に引き戻すためには、企業団体献金の全面禁止が必要不 可欠だ。
企業が金をバラマキ、この金の力で政治が歪められる構造こそが問題だ。
まずは、関西電力の犯罪行為を厳正に問うことが先決だ。
問題を同和問題にすり替える行為そのものが、差別行動であることを明確に認 識しなければならない。
その上で、日本政治の根幹問題のひとつである企業献金全面禁止の論議を、再 度俎上に載せる必要がある。