曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

年間20mSV容認は政府による大量虐殺である

2019年12月31日 18時59分37秒 | 政治

                                

                      「植草一秀の『知られざる真実』」

                                       2019/12/31

            年間20mSV容認は政府による大量虐殺である

           第2518号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019123115442462221
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「2017年1月に東京電力は(フクシマ原発の)原子炉圧力容器が乗ってい
るコンクリート製の台座(ペデスタル)内部に、いわゆる胃カメラのような遠
隔操作カメラを挿入した。」

「圧力容器の底を抜いて溶け落ちてきた炉心が、さらに下まで落ちていること
が分かった。」

「人間は全身で8シーベルト被曝すれば、確実に死ぬ。

圧力容器直下での放射線量は一時間当たり20シーベルトであり、それすら大
変な放射線量である。

しかし、そこに辿り着く前に530あるいは650シーベルトという放射線が
計測された。

そして、この高線量が計測された場所は、円筒形のペデスタルの内部ではな
く、ペデスタルの壁と格納容器の間の壁の間だったのである。」

このことは、溶けた核燃料が

「ペデスタルの外部に流れ出、飛び散ってしまっている」

ことを示す。

こうなると、溶け落ちた炉心を回収し、容器に封入することはできなくなる。

炉心を冷やすために水を注入してきたが、

「そのため、毎日数百トンの放射能汚染水が貯まり続けている。

東京電力は敷地内に1000基近いタンクを作って汚染水を貯めてきたが、そ
の総量はすでに100万トンを超えた。

敷地には限りがあり、タンクの増設にも限度がある。

近い将来、東京電力は放射能汚染水を海に流さざるを得なくなる。」



安倍首相は2013年9月7日のブレノスアイレスにおけるIOC総会で、

「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、
統御されています」

「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の、0・3平方キロメートルの
範囲内で完全にブロックされています」

と述べたが、真っ赤な嘘である。

2019年が幕を閉じ、2020年が明ける。

年が明ければ、利権五輪に突き進む安倍内閣と御用メディアは五輪五輪とます
ます騒ぎ立てることになるだろう。

五輪に投下する血税は3兆円にも達する可能性がある。

フクシマ事故の被災者に対する補償を打ち切りにして、人心を五輪に逸らさせ
る。

フクシマ事故を忘却の彼方に押しやり、日本全国で原発を再稼働させる路線が
敷かれている。

この流れに抗うことが必要だ。

原発廃絶に全力を注いでこられた小出裕章氏が新著を出版された。

『フクシマ事故と東京オリンピック【7ヵ国語対応】』
“The disaster in Fukushima and the 2020 Tokyo Olympics”
(小出裕章著、径書房)
https://amzn.to/2OAIdzO

小出氏は

「私は自分の本を出すことに興味がなく、本を出すために文章を書いたことは
ない。

しかし、止むに止まれぬ思いで書いた文章を、多くの人に届けて下さるという
お申し出はありがたいことと思う。」

と記している。



1年間に20ミリシーベルトという被曝量は、「放射線業務従事者」に対して
国が初めて許した被曝の限度である。

「放射線業務従事者」だけが「放射線管理区域」への立ち入りを許される。

この「放射線管理区域」において許容される放射線被曝上限が年間20ミリ
シーベルトなのだ。

その「放射線管理区域」においては、放射線業務従事者であっても、水を飲む
ことも食べ物を食べることも禁じられている。

寝ることも禁じられ、トイレすらなく、排せつもできない。

「ところが、国は、今は緊急事態だとして、従来の法令を反故にし、その汚染
地帯に数百万人の人を棄て、そこで生活するように強いた。」

政府は日本の一般市民に年間線量20ミリシーベルトの地点への居住を強制し
ている。

年間線量が20ミリシーベルトを下回れば、避難措置を解除し、一切の支援を
行わないことにしている。

フクシマ事故が起きた当日に発令された「原子力緊急事態宣言」は事故から8
年経った今も解除されていない。

ICRP(国際放射線防護委員会)のガイドラインに基づく環境省の基準は年
間1ミリシーベルトが公衆被曝の上限だ。

ところが、安倍内閣は日本の市民に年間20ミリシーベルトの被曝を強制する
措置を採用している。

五輪を騒ぎ立てる前に、国民の生命と健康を守るのが先決だ。

『フクシマ事故と東京オリンピック』を大ベストセラーに育て上げて、国民を
冷酷に棄て去る安倍政治にNOの意思を突き付ける必要がある。



ICRPは1960年に一般公衆の線量限度を年間5ミリシーベルト程度とし
た。

この基準が長く続いたが、1986年4月のチェルノブイリ原発事故を受けて
1988~90年に一般公衆の年間被曝許容量を1ミリシーベルトに引き下げ
た。

この基準が現在も存続している。

ところが、安倍内閣は福島県の浪江町や飯館村などで避難解除を推進してい
る。

避難解除の要件は次のものだ。

「空間線量率で推定された年間積算線量が20ミリシーベルト以下になること
が確実であること」(2015年6月12日原子力災害対策本部決定、閣議決
定)

これは、安倍内閣が年間線量20ミリシーベルトの地域では避難措置などを講
じないことを意味する。

年間線量20ミリシーベルトの地域に国民を居住させ、何らの手当をしないこ
とを意味する。



「避難措置を解除」とすると意味がよく分からない。

その意味は、年間20ミリシーベルトの被曝には財政資金を使わないというこ
となのだ。

読売新聞は2017年2月9日付社説で、

「科学的には、100ミリシーベルト以下の被曝による健康への影響はないと
される。国際放射線防護委員会(ICRP)は、これに余裕を見込んで、20
ミリシーベルト以下で避難措置を解除し、長期的に1ミリシーベルトを目指す
との考え方を示している」

と記述したが、極めてミスリーディングな記述である。

https://diamond.jp/articles/-/137004?page=4

ICRP2007年勧告の意味は、公衆の意図せざる被曝は可能な限り避ける
が、事故が起きてしまった場合、事故の復旧段階では20ミリシーベルトまで
は認めるが、長期的には1ミリシーベルトが限度というものだ。

また、100ミリシーベルトという数値が取り上げられる意味は、

「100ミリシーベルトの被曝でガン死亡リスクが0.5%増加する」

との科学的知見に基づく。

ここでいう100ミリシーベルトは累積被曝量のことだ。

読売新聞社説の「年間積算線量が100ミリシーベルトまでなら健康への影響
は明確に検出できない」の記述は完全な誤りなのだ。




長期にわたる低線量被曝でも累積被曝量が100ミリシーベルトに達すれば確
率的影響が発生する。

ICRPが一般公衆の年間被曝量上限を1ミリシーベルトとしている意味は、
1ミリシーベルトであれば100年生きても累積線量が100ミリシーベルト
に到達しないことを根拠とするものだ。

年間線量が100ミリシーベルト以下なら健康被害が生じないというのは根拠
のない誤った情報である。

安倍内閣は福島県民に年間20ミリシーベルトの被曝を強制する施策を採用し
ている。

年間20ミリシーベルトはたったの5年で累積線量が100ミリシーベルトを
超える線量なのだ。

このような措置を許容できる根拠は存在しない。

「避難指示解除準備区域」は「長期的に年間1ミリシーベルト以下」と定めら
れていたものを、安倍内閣が2015年に、

「年間20ミリシーベルト以下に減少することが確実であると認められた地域
は避難解除とする」

に一気に要件を緩和したのである。

その結果、福島県民は年間線量20ミリシーベルトの地域への居住を強制され
ている。



小出氏は、

「筆舌に尽くしがたい被害と被害者が生まれた。

一方、原発の破局的事故は決して起こらないと嘘をついてきた国や東京電力
は、誰一人として責任を取ろうとしないし、処罰もされていない。

絶大な権力を持つ彼らは、教育とマスコミを使ってフクシマ事故を忘れさせる
作戦に出た。

そして、東京オリンピックのお祭り騒ぎに国民の目を集めることで、フクシマ
事故をなきものし、一度は止まった原発を再稼働させようとしている。」

と指摘する。

国民を棄て去り、五輪五輪と騒ぎ立てて、もっとも重大な問題から国民の目を
逸らさせる安倍内閣を私たちは容認できない。

コメント

れいわ新選組代表・山本太郎・が政権交代に意欲勝つための方法に 『消費税』

2019年12月31日 14時44分18秒 | 政治

 

山本太郎氏を直撃「政権交代には消費税5%ぐらいのパワーワードがないと」

れいわ新選組代表・山本太郎氏が政権交代へ意欲 勝つための方法に『消費税』

記事まとめ

 
  • 2020年に解散総選挙となる可能性が高い中、れいわ新選組・山本太郎氏を直撃している
  • 野党結集の機運が高まるが、山本代表は勝つための方法として『消費税』を挙げている
  • 最低でも『消費税5%』というパワーワードを出さなければならないと、山本氏は語る
 
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山本太郎氏を直撃「政権交代には消費税5%ぐらいのパワーワードがないと」

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山本太郎氏を直撃「政権交代には消費税5%ぐらいのパワーワードがないと」
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れいわ新選組代表の山本太郎氏(C)日刊ゲンダイ

野党の「かたまり」は必要、でもそれだけでは勝てない

 残り任期1年10カ月となった衆院は、2020年に解散総選挙となる可能性が高い。私物化と腐敗を極める安倍政権を倒す一大チャンスだ。ここへきて、立憲民主党や国民民主党などの合流の動きが加速しているが、有権者の期待を集める受け皿になり得るのか。2019年「新党」を立ち上げ旋風を巻き起こした「政界の寵児」のキーパーソン2人を直撃した。

  ◇  ◇  ◇

 ――参院選直後から全国ツアーに出かけ、街頭記者会見で有権者と直接、触れ合っています。どんな声を耳にしていますか。

 多いのは「生活がしんどい」ですね。参院選時の「れいわ新選組」の盛り上がりが“山本太郎への熱狂”みたいな話に置き換えられがちですが、大きな間違いです。「れいわの政策を実現してくれ」という声で盛り上がっていると感じます。選挙が終わったからといって、人々の暮らしは改善していません。むしろ悪化している。

 ――「しんどさ」の原因は何でしょう。

 消費増税はもちろんのこと、要はより負担が増え、削減が進んだからです。私たちがチャラにしようと訴えている奨学金に関しても、若年から中年までの世代で苦しむ声が上がっています。「自分一人が暮らしていくだけでもカツカツなのに、家族を持つなんてムリですよ」とか。ブラック企業に使い潰されて、もう生きていけないという人や、老老介護が原因で離職せざるを得なくなった人もいます。

 ――社会保障を必要としている人に支援が行き届いていない。

 ある地方の首長さんにお会いした時、「自民党は小泉政権時代から地方への交付金を削り続けている」とおっしゃっていました。中規模程度の自治体でしたが、地方交付金の削減で失われている財源は年間30億~40億円。そうなると、一番コストのかかる社会保障費などが引き締められるだろうから、どの地域に行っても「苦しい」「厳しい」という話しか聞こえてこないんですね。

 ――その一方で、安倍首相は公費で催す「桜を見る会」で地元支援者を接待していました。

「王様」なんでしょうね。だから、下々の生活には興味がない。一方で、政権をしっかりと支えてくれる人たちには、税金で飲み食いさせたり、芸能人に会わせたり、褒賞を与える。税金を私物化しているから有権者買収も普通に行えるのでしょう。

 ――衆院解散がささやかれる中、「野党結集」の機運が高まっています。

 政権交代を本気で考えるなら、一つのかたまりになるのは最低限必要なことだと思います。ただ、かたまりになっただけでは勝てない。安倍政権はこの7年で、特定秘密保護法や安保法など数々のトンデモない法律を作ってきました。与野党が激しく対立する法案が強行採決されるたびに、「自民党やりすぎだろ」という世論調査が出ていたにもかかわらず、野党は選挙で負け続けました。信任されない理由を総括できていますか、ということです。

 ――勝つための方法とは何でしょう。

 人々が希望を持てるような経済政策。これが一番の柱にならないといけない。多くの人が困窮したり、その手前にいたりする状況で、野党は「政権を取ったらあなたの生活がこういうふうに楽になる」と、具体的なプレゼンができていません。だから、経済政策において一番分かりやすい旗を振ってやろうと。

 ――「消費税廃止」ですね。

 デフレの20年を長引かせている理由の一つは、消費税です。野党が「政権を取ったら消費税が5%になります」っていうぐらいのパワーワードを出さない限りは、政権交代の芽は出てこないでしょう。最低でも「消費税5%」という旗を立てられないなら、私たちは、やりたい放題の与党と煮え切らない野党に愛想を尽かした有権者の受け皿にならざるを得ません。

 ――他党から「一緒にやろう」と持ちかけられている?

 ほぼないです。共産党さんからは「消費税5%でまとまらなくても野党共闘には参加して欲しい」と言われました。最低賃金1500円や男女平等、ジェンダー問題など、「消費税5%」以外の政策では一致できる点が他の野党とも多いと思います。しかし、消費減税は非常に重要。日本企業の99%は中小零細企業で、消費税に苦しんでいます。赤字でも払わないといけない上に、消費自体を落ち込ませる“消費の罰金”が消費税。5%にして2014年3月の状態に戻そうじゃないかと。何も難しいことじゃないと思うんですけどね。

衆院選に向け、3パターンの戦い方を用意

 ――衆院選を見据え、候補者100人擁立を目指して公募しています。

 解散は、世間が「桜を見る会」問題を思い出す前の通常国会冒頭か、6、7月か、五輪以降でしょうか。どの選挙区に候補者を立てるかについては一応、3パターンぐらい用意しています。与党だけでなく他の野党とも戦う“仁義なき戦い”か、もう少し緩やかなパターンか。それとも、もっと緩やかか。応募者は400人を余裕で超えるだろうと思います。すでに選考にも一部入っています。

 ――自由党で一緒だった国民民主党の小沢一郎衆院議員は長年、野党結集を呼びかけてきました。

 政権交代のみを考えて、目的を達成するためならそれ以外のことを全部譲る人ですね。<清濁併せ呑む>を辞書で引いたら、「小沢一郎」って出るぐらいじゃないかなと。自分の考えに沿って進んでいても、それが間違いならば、立ち止まって方向を変えられる柔軟性のある方だとも思います。

 ――最後に、都知事選出馬はある?

 前から言っている通り、選択肢としては排除しません。

(聞き手=高月太樹/日刊ゲンダイ)

▽やまもと・たろう 1974年、兵庫県宝塚市生まれ。俳優として活躍後、2013年の参院選(東京選挙区)で初当選。自由党共同代表などを経て、現職。19年参院選(比例)で落選。

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コメント

消費税5%政策連合で政権刷新を成就

2019年12月31日 13時52分44秒 | 政治

                                

                      「植草一秀の『知られざる真実』」

                                       2019/12/30

  消費税率5%政策連合で政権刷新を成就

           第2517号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019123017412062198
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山本太郎氏が新著を刊行した。

『#あなたを幸せにしたいんだ』(集英社)
https://amzn.to/2Q7D573

山本太郎氏の所信表明と先の参院選でれいわ新選組から立候補した9人のベス
トスピーチとインタビューが収録されている。

日本の政治を変える起爆力が秘められている。

私は

『25%の人が政治を支配する国』(詩想社)
-消費税ゼロと最低賃金1500円で日本が変わる-』
(詩想社新書)
https://amzn.to/2WUhbEK

に日本政治の現状を記述した。

主権者の本当の思いが現実の政治に反映されていない。

主権者の半分が参政権を放棄してしまっている現状は異常な状態だと言える
が、その理由の一端に、主権者の意思を代弁する政治勢力の不在がある。

野党においても政治家が職業化してしまっている。

主権者の意思を代弁するよりも、自分自身の保身と権益確保が優先されてし
まっている面が強い。

自分たちの気持ち、自分たちの意思を代弁してくれる政治勢力が不在であるた
めに、選挙から遠ざかってしまっている主権者も多い。

この現状にくさびを打ち込んだのが山本太郎氏とれいわ新選組だ。

山本太郎氏の熱意、主張、思いに多くの主権者が引きつけられた。



同時に見落とせないのが、れいわ新選組の候補者の新鮮さである。

新著にはれいわ新選組立候補者のスピーチとインタビューが収載されている。

11月15日の「政策連合」(=オールジャパン平和と共生)緊急院内集会に
れいわ新選組の渡辺てる子さんが登壇してくれた。

https://bit.ly/39sDAAC

インタビューで渡辺さんはこれまでの歩みも語っている。

17年間、派遣の仕事を務めたが、契約は3ヵ月更新。

更新の切れ目のたびに、いつ雇い止めに遭うか1年に4回はヒヤヒヤする17
年間だったという。

「それで、2017年10月、「渡辺さん、次の更新はありません」のひと言
で終わり、もちろん、一銭の退職金もありません」とのことだった。

渡辺さんは街頭演説でこう切り出す。

「皆さん、こんばんは。私は、渡辺てる子と申します。

元派遣労働者、そしてシングルマザーです。

いわゆる、名もなく、貧しく、そして美しくない、ド庶民です。

そこ、笑うとこですか?

ごめんなさい。私、シングルマザーなんですけど、ホームレス、5年間やって
ました

子どもふたり、12月、1月、冬の寒いときに生まれてしまいました。

泊まるお金がないから、新生児を抱っこして野宿しました。」



「我々が、当事者が、ド庶民が、働く者が、貧乏人が、今の日本を変えなくて
誰が変える?

変えるのは、あなた、あなた、あなた。

みんな主人公。みんながヒーロー、みんなが、ヒロインですよ。」

渡辺さんはこうも述べる。

「庶民が政治に無関心なんじゃなくて、政治が庶民に無関心なんだって思いま
した」

私たちの思いをそのまま受け止めて日本の政治を変えようとする新しい政治勢
力。

この政治勢力を大きく育てることが日本政治刷新の第一歩になるのではないだ
ろうか。

山本太郎氏は野党共闘にも期待を寄せている。

「私たちは野党共闘をやることに関して前向きな条件を出しているんです。

野党が塊になり、消費税を5%にするという共通政策を旗に選挙を戦うなら、
私たちも加わります、と。」

「逆に、この消費税5%という部分をのめないという話になるんだったら、も
う独自でやるしかないという考えです。」

山本氏の言うとおりだ。

2020年には衆院総選挙が実施される可能性が高い。

そのとき、消費税率をまずは5%に引き下げる「政策連合」が確立されるな
ら、大いなる躍進を期待できる。

しかし、野党の一部が「消費税率5%」をのめないということになるなら、
「消費税率5%」の政策連合を構築して戦うしかない。

2020年はすべての主権者が参加して選挙戦を勝ち抜くことが何よりも大事
になる。



立憲民主党と国民民主党が合流するような話が出ているが、大事なのは合流で
はなく、政策合意だ。

基本政策で一致しないのに合流しても混乱に拍車がかかるだけだ。

消費税問題が旧民主党を破壊した主因であるから、消費税問題について路線を
明確にすることが先決だ。

消費税率をまずは5%に引き下げることで合意を形成し、この政策を基軸に合
流するのであれば、野党共闘に大きな核ができる。

れいわ新選組も共産党も共闘に参画できる。

野党共闘は大きな力になるだろう。

「政策連合」こそ、安倍自公政治を打破する基軸になる。



しかし、立憲と国民がこの問題で足並みを揃えることができるのか。

そもそも、消費税率を10%に引き上げる公約を唐突に提示したのは菅直人氏
である。

菅直人氏は2010年6月17日の公約発表会見で、唐突にこの公約を明示し
た。

政策責任者だったのは玄葉光一郎氏だ。

2010年7月参院選について、菅直人氏は参院選が菅内閣に対する信任投票
になるとした。

このことを毎日新聞のインタビューで明言したのは枝野幸男民主党幹事長であ
る。

その参院選で民主党は大惨敗した。

直ちに総辞職すべきところ、菅直人氏は総理の椅子にしがみついた。

菅内閣総辞職後に樹立されたのが野田佳彦内閣だ。

この野田佳彦氏こそ、消費税率10%を法定化した人物である。

野田佳彦氏は2009年8月衆院総選挙に際して、消費税増税を全面的に否定
した。



2009年8月15日に野田佳彦氏が街頭で声を張り上げた姿はいまも主権者
の目に焼き付いている。

1.2009年7月14日野田佳彦氏衆院本会議討論
https://www.youtube.com/watch?v=-3wVwe8a_8c

2.2009年8月15日野田佳彦氏街頭演説
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo

2の2009年8月15日の街頭演説は「野田佳彦のシロアリ演説」として広
く知られるようになった。

官僚の天下り利権を根絶しない限り、消費税増税をやるべきでないことを力説
したのが野田佳彦氏だったのだ。

その野田佳彦氏が白アリを一匹も退治せずに消費税大増税法を強行制定した。

自民党、公明党と野合して消費税大増税法を強行制定したのだ。

これが民主党崩壊の主因である。



11月15日の「政策連合」緊急院内集会で「不公平な税制をただす会」の荒
川俊之氏が次の事実を指摘された。

消費税が導入された1989年度から2019年度までの31年間の税収推移
では消費税収累計が397兆円。

これに対して、
法人三税減収累計額が298兆円
所得税・住民税減収が275兆円
であった。

消費税収累計額397兆円に対して法人三税および所得税・住民税減収累計額
合計値が573兆円なのだ。

消費税増税の真相=深層がこの数値から明らかになる。

消費税の巨大な税負担は法人税減税と所得税減税を実現するために実行されて
きたものなのだ。

野田佳彦氏は総理大臣になるために財務省に魂を売り渡してしまったのだろ
う。

菅直人氏も総理大臣になるために財務省に魂を売り渡してしまったのだろう。

旧民主党は、この問題について、まだ総括を行っていない。



いま必要なのは職業政治屋ではない、主権者=庶民の意思を代表する新しい政
治勢力である。

既存の野党の主要部分が主権者の意思を離れて自己保身に走るなら、主権者は
この勢力と訣別する判断を下す必要がある。

これまで政治に参加してこなかった多数の主権者が連帯して、新しい政治を創
り出す。

これが2020年の新しい主流になると考えられる。

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「131人擁立も」れいわ新選組代表・山本太郎

2019年12月30日 09時53分37秒 | 政治

 

<time datetime="2019-12-30">2019-12-30 05:16:30</time>NEW !
テーマ:
 

 

【れいわ新選組代表・山本太郎】 直撃インタビュー 完全ノーカット版
https://www.youtube.com/watch?v=7AkWhK0W7j8

 

 

 

世界における一人当たりの名目GDPの日本の推移 ―小泉が首相となった2001年から急落が始まり、トドメを刺すのが安倍政権
https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=224215
 

世界の一人当たりの名目GDPの推移を表した動画。
日本に注目して見てください。

https://twitter.com/pwBZexwiEXlbshF/status/1208495053804584962/video/1

バブル崩壊後、日本は、ケインズ政策で大量の国債を発行して何とか凌いでいたのですが、景気は回復しませんでした。


そこで、小出雲文虹郎(コイヅモフミニジロウ)じゃなくて小泉純一郎の登場で、日本はグローバリズムに舵を切ります。


デフレ下に構造改革をやるという真逆の政策で、動画をご覧になると、小泉が首相となった2001年から急落が始まります。


トドメを刺すのが、安倍政権。


以下のツイートをご覧ください。
(民主党政権時にランクを上げているけど、自民党に変わった瞬間に消え去った。
本当にきれいに2009-2012だけ復活して消えて行ってますね!
2006年に第1次安倍内閣が現れた頃に1度日本がこのランキングから消えて、その第1次安倍内閣が2007年に失権した翌年には日本は再浮上して来た。かと思ったら2012年に第2次安倍内閣が登場するや否や日本の完全没落が加速してもう見えなくなった。亡国の主人のような安倍晋三恐るべし。)

 

 

グローバリズムというのは、強い者がより肥太り、弱者を蹴散らすものです。


トリクルダウンのおこぼれをいつまで待っても、勝ち組の富裕層は富をタックスヘイブンで隠してしまうので、貧困層はおこぼれには預かれません。


これをわかってやっているのが富裕層です。


なので、貧乏神というよりも、寄生虫と言った方がより的確かと思います。

 

 

 

 

れいわ新選組「131人擁立も」 次期衆院選へ和戦両様
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191229-00000039-kyodonews-pol

 

れいわ新選組の山本太郎代表が次期衆院選に「100~131人の公認候補を擁立する」と掲げ始めた。


他の野党をけん制し、消費税率5%への減税を柱にした野党共闘を促す狙いが透ける。


ただ、立憲民主党などは消費税減税に消極的なため、実際に大量擁立へ踏み切る選択肢も残す。


和戦両様の構えだ。

 

れいわは初陣となった7月の参院選で比例代表2議席を獲得。


11月に衆院選候補者の公募を始め、12月17日時点で376人が集まったという。

 

12月に公表した「候補者擁立内訳」では、比例東京ブロックは9~25人、南関東は15~25人と幅を持たせる一方、近畿は17人、九州は13人を示した。

 

 

 

記者座談会 れいわ新選組がこじあけた扉 反撃の狼煙(のろし)は上がった
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/12489

 

 

 

【日本の現実】千葉の被災者、ブルーシートの屋根のまま年越し!「寒くて眠れない。苦しいよ」…一方、安倍総理は「日本が世界の真ん中で輝いた年になった」とご満悦!
https://yuruneto.com/chiba-bluesheet/

 

安倍政権による「棄民性」がますます露骨に表れた2019年!グローバル支配層がますます富を肥やした一方で、最下層の多くの日本庶民は「塗炭の苦しみ」に…!

 

 

 

ほんこんが「安倍賛美」を芸風に掲げ活動を活発化!「中立」「保守」などを装い安倍政権を礼賛する”ステマ”が吉本芸人の間で横行!
https://yuruneto.com/hongkong-abe/

 

売れない芸人や芸能人が「安倍賛美」を”持ち芸”にして復活する事例が続出!?手垢のついた「ステマ」まがいの手口が横行!

 

 

 

山本太郎が実現させた社会の中で一番大変な人たちの希望

 

選挙でもないのに、れいわ新選組全国ツアーから見えてきたこと

 

れいわ新選組代表山本太郎 街頭記者会見 【東京2新宿】

 

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弱者を死の淵に追い込む弱肉強食推進安倍政治

2019年12月30日 08時47分55秒 | 政治

                                


                      「植草一秀の『知られざる真実』」

                                        2019/12/29

             弱者を死の淵に追い込む弱肉強食推進安倍政治

            第2516号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122915541462162
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30年前の今日、1989年12月29日、日経平均株価は38915円で引
けた。

これが日本の株価史上最高値である。

30年が経過した2019年12月27日の日経平均株価終値は23837
円。

30年前の株価より4割も低い。

これが日本経済30年間の総決算だ。

1994年の名目GDPを100として、その後の推移を検証すると、米英の
名目GDPは250から300の水準に拡大した。

独仏では200の水準に到達している。

ただ日本だけが1994年の水準からほとんど浮上できずにあえいでいる。

日本の名目GDPは2009年に中国に抜かれた。

日本は世界第2位の経済大国から転落した。

中国のGDPは1995年には日本の7分の1の水準だった。

それが14年で追い抜かれ、さらに6年後の2015年に日本の名目GDPが
中国の半分以下になるまで水を空けられた。

1人当たりGDPの水準で日本は2000年に世界第2位の地位にあった。

そのランキングが2018年には世界第26位に凋落した。

韓国のランキングは2000年が35位、2018年が31位である。



安倍内閣は韓国敵視政策を推進する。

米国に対するひれ伏す姿勢の裏返しとして韓国に対して居丈高に振る舞う姿は
哀れでもある。

2000年時点では日本と韓国の一人当たりGDPの水準に大きな開きがあっ
たが、いまやほぼ同列に転じている。

次世代通信技術5Gの特許出願件数では中国が34%を占めて独走し、次いで
韓国が25%のシェアを確保している。

次いでフィンランドと米国が15%を確保、スウェーデンが8%と続き、日本
は5%の6位に低迷している。

しかも、特許を出願している日本企業の資本の過半が外国資本に握られてい
る。

第2次安倍内閣が発足したのが、いまから7年前。

日経平均株価は8000円の水準に低迷していた。

その株価が24000円にまで上昇したから、第2次安倍内閣が発足してから
株価は3倍の水準に上昇したことになる。

これが、安倍内閣がアピールする唯一の成果と言ってもよい。

株価が上昇した背景に企業利益の増加がある。

法人企業統計に基づくと、日本の法人企業(全産業・全規模)の当期純利益は
2012年度から2017年度までの5年間で2.3倍の水準に激増した。

企業収益が激増し、これを反映して株価が3倍水準に上昇したのである。



これだけを見ると安倍内閣の経済政策が成功したとの錯覚を生み出してしま
う。

しかし、そうではない。

2012年に株価が超低迷していたのは、菅直人内閣と野田佳彦内閣の責任
だ。

この二つの内閣が主権者との約束を踏みにじって消費税増税を強行制定した。

財務省の言いなりになって超緊縮財政運営を展開した。

安倍内閣が発足当初に超緊縮財政を修正したことは正しかったが、その後は消
費税大増税路線に転換してしまった。

安倍内閣の下で企業収益が激増し、株価が大幅上昇したのは事実だが、肝心の
日本経済全体を見ると悲惨な現実が浮かび上がる。

四半期毎に発表される日本の実質GDP成長率(年率換算)の単純平均値で
は、第2次安倍内閣発足以降は+1.3%になる。

これは民主党政権時代の+1.7%を大幅に下回る。

菅内閣、野田内閣の下での日本経済は、文字通り真っ暗闇だった。

超低迷だったが、安倍内閣下の日本経済の超低迷はこれを上回る。

戦後日本で最悪の経済状況が続いていると言って間違いない。

その経済低迷下で企業利益が倍増し、株価が3倍水準に上昇した。

国民が素直に喜ぶことの出来る株価上昇ではない。

安倍内閣は主権者国民の大多数の身上である労働者の処遇を劣悪化することに
よって大企業利益を激増させた。

株価上昇は経済好調の反映ではなく、労働者の苦しみの反映なのだ。

それでもその株価がバブルのピークよりも4割も低い水準にとどまっているの
だ。



庶民の生活の苦しみを象徴的に示しているのが出生率の急激な低下だ。

2015年9月、安倍首相は憲法違反の戦争法制を強行制定した。

日本政府は憲法解釈上、集団的自衛権の行使は許されないとしてきた。

日本政府は、1972年10月14日の衆議院決算委員会に提出した「集団的
自衛権と憲法との関係に関する政府資料」で、

「わが憲法の下で武力行使を行うことが許されるのは、わが国に対する急迫、
不正の侵害に対処する場合に限られるのであって、したがって、他国に加えら
れた 武力攻撃を阻止することをその内容とするいわゆる集団的自衛権の行使
は、憲法上許されないといわざるを得ない。」

と明記した。

これが集団的自衛権行使に関する日本政府の公式の憲法解釈であり、この憲法
解釈を40年以上にわたり維持してきた

その憲法解釈を安倍内閣が勝手に変更し、その変更した憲法解釈に基づいて2
015年9月に戦争法制を強行制定した。

これに対する主権者の怒りはすさまじかった。

国会を包囲する10万人デモも敢行された。



安倍首相はこの戦争法制強行制定の直後、人々の目を逸らすために「新・三本
の矢」と称する政策方針を提示した。

1.2020年ごろに名目GDPを600兆円にする

2.希望出生率1.8を2020年代初頭に実現する

3.2020年代中ごろに介護離職をゼロにする

いずれも政策「手段」ではなく、政策「目標」であるから、「三本の矢」との
日本語表現は適正でない。

「三つの的」と表現するべきものだ。

まもなく2020年を迎えるが、この政策目標はまったく実現していない。

そのために、この「新・三本の矢」なる言葉がほとんど使われなくなってい
る。

都合が悪くなると何のためらいも説明もなく隠ぺいする。

偽造、ねつ造、隠ぺいが安倍内閣三種の神器と言える。



出生率の低下は極めて深刻だ。

2019年の出生者数は初めて90万人を下回る。

88万人も下回る可能性が高い。

出生率を引き上げるどころか、出生率がさらに低下しているのだ。

出生率低下は人々の暮らしの悪化を反映している。

大企業の利益が倍増し、株価が3倍に跳ね上がっても、庶民の暮らしが良くな
らなければ出生率は上昇しない。

人々が未来に夢と希望を持つことが出来なくなっていることが出生率低下の主
因である。



2018年統計では、1年を通じて勤務した給与所得者4945万人のうち、
21.9%にあたる1085万人が年収200万円以下である。

全体の55.2%が年収400万円以下である。

日本から中間所得者層が消滅し、低所得ゾーンに追い込まれている。

安倍内閣は企業が労働者を最低の賃金で使い捨てにすることができる制度の確
立に全力を注いできた。

「働き方改革」などの名称を付して、「働かせ方改悪」を推進している。

同時に、一般労働者の生活をさらに圧迫する消費税大増税を推進する一方で、
大資本と超富裕層の税負担を大幅に軽減する大減税を推進してきた。

この結果、圧倒的多数の国民が下流に押し流され、未来に夢も希望も持つこと
が出来ない状況に追い込まれている。

これが出生率低下の主因だ。



このような経済政策の流れを変えるべきではないのか。

すべての国民に保障する最低水準を引き上げる方向に、経済政策の基本路線を
転換するべきではないのか。

最低賃金を1500円にすれば、年間2000時間労働で年収は300万円に
なる。

現在の最低賃金は790円/時間である。

これだと年間2000時間働いても年収は158万円にしかならない。

消費税をなくし、税負担を「能力に応じた課税」で求めるべきだ。

この二つの施策で世の中が変わる。

強者を徹底的に優遇し、弱者を死の淵に追い込む弱肉強食推進安倍政治の延長
上には日本の崩壊しか見えてこない。

バブル崩壊始動から30年。

日本の経済政策を全面的に方向転換するために、安倍政治の即時退場が求めら
れる。

コメント

日本の刑事司法と上級国民・下級国民

2019年12月28日 17時51分16秒 | 政治

                                

                     「植草一秀の『知られざる真実』」

                                      2019/12/28

              日本の刑事司法と上級国民・下級国民

           第2515号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122800464362135
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上級国民・下級国民という言葉が浸透しているが、これは単なるやっかみの言
葉ではない。

日本の刑事司法のゆがみとリンクする言葉なのだ。

2019年4月19日、東京池袋では87歳の男性が運転する乗用車が暴走。

30代の女性と3歳の娘がはねられて死亡した。

わずか2日後の4月21日、神戸で市営バスが暴走し、巻き込まれた20代の
男女2人が死亡した。

ともに歩行者が青信号で横断歩道を歩行中に起きた事故だったが、池袋の暴走
事故を引き起こした飯塚幸三氏は逮捕されず、事故発生当時の報道では「さ
ん」という敬称付きで報じられた。

他方、神戸の事故を引き起こした64歳のバス運転手は自動車運転処罰法違反
(過失致死)容疑で現行犯逮捕され、「容疑者」という呼称付きで報道され
た。

同じく横断歩道を青信号で歩行中に起きた死亡事故がもう1件ある。

本年8月18日、午前10時40分頃、JR四ツ谷駅前の交差点の横断歩道を
青信号で横断していた4歳の男の子が、警視庁新宿警察署のパトカーにはねら
れて重体になった。

男の子は9月13日に死亡した。

4歳の男の子が交差点の横断歩道を青信号で歩行しているときに、警察車両に
よって跳ね飛ばされて死亡した重大事件だ。

報道は、警察車両が時速40キロのスピードで交差点内を走行したと伝えてい
る。

警察車両は警視庁新宿警察署のパトカーで、薬物事件容疑者の尿検体を運搬す
るために緊急走行していた。



横断歩道上を青信号で歩行している4歳男児を跳ね飛ばした緊急自動車は警視
庁新宿警察署のパトカーだったが、道路交通法第38条および第41条は、緊
急自動車であっても、「横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断
しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、か
つ、その通行を妨げないようにしなければならない。」と規定している。

新宿警察署パトカーは道路交通法に違反して4歳男児を跳ね飛ばして死亡させ
た。

暴走殺人事件と表現して過言でない。

これら三件の重大事件の刑事上の取り扱い、報道上の取り扱いに天地の開きが
ある。

神戸のバスによる死亡事故ではバス運転手が現行犯逮捕され、実名も公表され
た。

池袋の暴走殺人事件では、加害者の飯塚幸三氏が元工業技術院院長でクボタ副
社長を歴任した人物であることが伝えられ、飯塚氏は未だに逮捕、勾留されて
いない。

四ツ谷駅前交差点で横断歩道を青信号で歩行していた4歳男児が跳ね飛ばされ
て死亡した事件では、加害者の男性の実名すら公表されていない。

メディアはこの問題をほとんど報道していない。

事故発生時、男児死亡時、加害運転手書類送検時に、事実関係だけが簡単に報
道されたのみである。

パトカーを運転していた警視庁新宿警察署地域課の男性巡査部長(51)は1
1月26日に自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で書類送検された。



しかし、ほとんど詳しい報道がない。

池袋事件、神戸事件を大きく報道したテレビメディアが四ッ谷の青信号での横
断歩道歩行中の4歳男児跳ね飛ばし殺人事件をほとんど報道していない。

大きな交差点で防犯カメラ映像があるはずだ。

他の事件であれば警察は防犯カメラ映像を民間メディアに提供する。

ところが、この事件では報道自体がほとんどない。

青信号を歩行中の4歳男児がパトカーに跳ね飛ばされて死亡した事故、事件で
あり、テレビメディアが競って大報道を展開するような事件だ。

しかし、報道はほとんどなく、加害男性の実名すら報道されていない。

農水省元事務次官の熊沢英昭氏は長男を殺害し、12月16日、東京地裁は懲
役6年の実刑判決を示した。

殺人で実刑判決を受けた被告の保釈が認められることは通常ない。

だが、裁判所は熊沢氏の保釈を許可した。

裁判の最終弁論で熊沢氏は「この罪を償うことが大きな務めと考えている」と
話したが、その熊沢氏が判決を不服として控訴した。

審理は控訴審に移行し、高裁判決が示されるまでには新たに長い時間が経過す
る。

日本の刑事司法は完全に腐敗し切っている。

このような状況を放置してよいのか。

最終的に問われるのは主権者国民の対応だ。

国民がゆるい対応を続けている限り、この腐敗は決して是正されない。

腐敗はさらに進行することになるだろう。



バブルの後期ならびにバブル崩壊初期に銀行による乱脈融資が拡大し、多くの
銀行、金融機関が破綻した。

1998年には日本長期信用銀行、日本債券信用銀行が破綻した。

不良債権を生み出し、銀行を破綻させた経営陣が責任を問われた。

この事件の裁判で2008年7月18日、最高裁は旧長銀の元経営者3人に対
して逆転無罪判決を示した。

このことについて私は2008年7月19日付のブログ記事

「長銀事件逆転無罪判決の闇」
https://bit.ly/39i45IM

に次のように記述した。

「刑事事件で最高裁が逆転無罪判決を出すのは極めて異例である。

日本の三権分立はおとぎ話である。内閣総理大臣が三権を掌握し得るのが実態
である。政治権力は司法、警察、検察に対しても支配力を及ぼすことが可能で
ある。

今回の最高裁判決の真のターゲットはこの事件にはないはずだ。旧長銀と類似
した事案で裁判が行われている「日債銀事件」が謎を解く鍵である。

「日債銀事件」では大蔵省OBで国税庁長官を務めた窪田弘氏が起訴され、1
審、2審で執行猶予付き有罪判決が出されている。

大蔵省、財務省は、同省最高幹部を経て日債銀に天下りした窪田氏の有罪確定
を回避することを最重要視してきた。

長銀事件が最高裁で逆転したことが、日債銀事件に影響する。

日債銀事件で同様の逆転無罪判決が出されるなら、ここに示した仮説が間違い
でないことが判明すると考える。

日本の権力構造の闇は限りなく深い。」



この予測は的中した。

2009年12月7日、最高裁は窪田氏ら旧経営陣3人を有罪とした高裁判決
を破棄し、審理を高裁に差し戻す判断を示した。

そして、東京高裁は2011年8月30日、日債銀の旧経営陣3人を逆転無罪
とする判決を示したのである。

この判決を示したのが陸山会事件で悪名を轟かせた東京高裁の飯田喜信裁判長
である。

石川知裕元衆議院議員ら3名の元小沢一郎事務所秘書に対する筋違いの不当有
罪判決を示したのが飯田喜信裁判長である。

「刑事裁判の絶対権力者」による「ざまあ見ろ」判決の傲慢
https://bit.ly/378BML6

窪田氏は日本債券信用銀行頭取に1993年に就任している。

日債銀の不良債権問題を生み出す中核期に日債銀の頭取を務めていた。

しかし、日本の刑事司法は最高裁での逆転という奥の手を用いて旧官僚トップ
を無罪放免にした。



さらに2009年4月14日、小田急線内での痴漢事件で強制わいせつ罪に問
われ、1審、2審で懲役1年10ヵ月の実刑判決を受けていた防衛医大教授の
男性に対して、最高裁が逆転無罪を示した。

無罪判断を示したのが最高裁判事の近藤崇晴氏である。

この最高裁判断の直後に当たる2009年7月に最高裁は、私が巻き込まれた
痴漢冤罪事件についての私の上告を棄却して有罪を確定させた。

この判断を示したのが同じ近藤崇晴氏である。

防衛医大教授が逆転無罪にされた理由は客観証拠がなく被害者の証言が唯一の
証拠であることとされた。

このことは私が巻き込まれた冤罪事件と完全に重なる。

しかし、防衛医大教授は逆転無罪とされ、私は有罪とされた。

ちなみに、防衛医大教授に無罪判断を示し、私に有罪判断を示した近藤崇晴氏
は、この判断から間もない2010年11月21日に死去している。

また、私が冤罪事件に巻き込まれた際に、私が勾留された蒲田警察署に面会に
行き有罪の心証を持ったとの趣旨の、完全虚偽の情報をネット上にまき散らし
た極悪非道の人物も最近50代で死去している。

私を取り調べた検事はセクハラ疑惑で検事退官に追い込まれたと週刊誌が伝え
た。



熊沢英昭氏の控訴は一審での「罪を償う」との陳述と矛盾する。

殺人罪で実刑判決を受けた者に対する保釈許可も異例中の異例だ。

要するに、この国の刑事司法は完全にゆがみ、完全に腐敗しているのだ。

民事訴訟で敗訴した山口敬之氏が無罪主張をする唯一の根拠が、日本の刑事司
法が山口氏を無罪放免にしたことなのだ。

その刑事司法が腐敗し切っているのなら、無罪主張の根幹が崩れることにな
る。

この国では刑事司法の判断を相対化する必要がある。

刑事司法の判断に重大な誤りが含まれていることが多々存在するのだ。

このことを念頭に置くことが重要になる。

コメント

背筋も凍る日本刑事司法の深層

2019年12月27日 13時13分05秒 | 政治

                                


                   「植草一秀の『知られざる真実』」

                                          2019/12/26

       背筋も凍る日本刑事司法の深層

            第2514号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122619345562087
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安倍内閣が強行に推進しているIR(統合型リゾート)事業をめぐる汚職事件
で、逮捕された衆議院議員の秋元司氏が受領した現金300万円は2017年
10月に実施された衆院総選挙に向けての「陣中見舞い」名目だったと報じら
れている。

内閣府副大臣でIR担当だった衆議院議員の秋元司氏は、IRへの参入を目指
していた中国企業「500ドットコム」側から、現金300万円などの賄賂を
受け取った疑いで逮捕された。

報道によると、秋元氏は2019年9月の衆議院解散当日に衆議院議員会館の
秋元氏事務所で「500ドットコム」の顧問・紺野昌彦氏と仲里勝憲氏からか
ら選挙の「陣中見舞い」として現金300万円を受け取ったという。

その際、現金は老舗和菓子店のようかんと一緒に紙袋に入っていたという。

安倍政治の腐敗ぶりが改めて明らかになった。

安倍政治の金権体質、政治私物化の堕落ぶりに対する主権者国民の怒りは察す
るに余りある。

余りあると言えば甘利という議員がいたことが思い起こされる。

甘利明という名前の議員がいた。

大臣の地位に引き上げられ、公約違反のTPP推進の旗を振っていたことも
あった。

この人物が閣僚辞任に追い込まれ、病気と称して入院し、人前から姿を隠して
いたことがある。

そのまま政界を引退したのかと誰もが思ったが、最近になって安倍首相がこの
人物を自民党税制調査会長の要職に就任させたと伝えられた。

さすがは政治私物化の総帥安倍晋三氏だけのことはある。

ほとぼりが冷めれば何食わぬ顔で傲岸無恥な行動を押し通す。



この甘利明という人物は、「口利きの見返りで1200万円受領」と伝えられ
た。

千葉県の建設業者「薩摩興業」元総務担当の一色武氏が、独立行政法人都市再
生機構(UR)が行っている道路建設の補償を巡り、甘利事務所に口利きを依
頼した。

3年にわたって甘利大臣や地元の大和事務所所長で公設第一秘書の清島健一氏
や政策秘書の鈴木陵允氏に資金提供や接待を続けたという。

その総額は証拠が残るものだけで1200万円に上ると伝えられた。

甘利氏や元秘書2人は2013~14年にかけて、一色氏から現金600万円
を受領したことも明らかにされた。

一色氏は2013年11月14日に大臣室で甘利明大臣に面会した。

その際、桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に封筒に入れた現金50万円を
「これはお礼です」と渡したという。

甘利明氏は2016年1月28日、記者会見を行って2013年11月に大臣
室で、2014年2月に神奈川県の地元大和事務所で、千葉県内の建設業者の
関係者からそれぞれ50万円を受領していたことを認めた。

その上で大臣を辞任することを明らかにした。

この問題について2016年3月に弁護士グループが、甘利氏と元公設秘書を
あっせん利得処罰法違反の疑いで東京地検に刑事告発した。

薩摩興業が有利な契約を結べるよう甘利氏側がURに違法な口利きをした疑い
があるとしての刑事告発だった。

ところが、東京地検特捜部は2016年5月31日、甘利氏と元秘書2人を嫌
疑不十分で不起訴処分とした。



安倍内閣が不当に長期存続している理由として、1.安倍内閣がマスメディア
を不当支配していること、2.安倍内閣が刑事司法を不当支配していること、
3.主権者国民がゆるいこと、の三つを挙げているが、もっとも深刻なのが刑
事司法の問題だ。

刑事司法が完全に腐敗し切ってしまっている。

刑事司法の腐敗の原因は、

1.警察、検察に不当に巨大な裁量権が付与されていること

2.日本の刑事司法において基本的人権が無視されていること

3.裁判所裁判官が人事権を通じて政治権力に支配されてしまっていること

にある。

今回の事件に登場する羊羹のメーカーがどこであるかは報じられていないが、
「老舗和菓子店のようかん」で真っ先に浮かぶのは「とらやのようかん」だろ
う。

わいろの定番がとらやのようかんとなると、このお菓子を手土産にすると受け
取る者が勘違いをすることが生じる可能性も浮上する。

逮捕されて年末年始を東京拘置所で過ごすのと、無罪放免にされて病気の名目
で入院、雲隠れして、ほとぼりが冷めたら要職に復帰させてもらうとのでは天
と地の開きがある。

安倍内閣下の犯罪事案は枚挙にいとまがない。

国有財産の不当廉売、虚偽公文書の作成など、重大な刑事犯罪であるが、検察
が不当に無罪放免にすることが押し通されているために、日本全体が完全に無
法地帯と化している。

「ようかんでわいろ」の問題をいま一度さかのぼって検証する必要がある。



かつて金権政治が大きく取り沙汰されたことがあった。

ロッキード事件やリクルート事件も重大な金権腐敗問題だった。

最近は、この種の刑事事件摘発が影をひそめていたが、問題が存在しなくなっ
たわけではない。

政治権力が刑事司法を不当支配して刑事事件をもみ消しているだけに過ぎな
い。

刑事事件を摘発する検察自身が巨大犯罪に手を染めているのだからお話になら
ない。

2010年に検察は小沢一郎氏を強制起訴した。

2010年1月に小沢氏の元秘書で現職の衆議院議員石川知裕氏が逮捕され
た。

今回の秋元氏逮捕は10年ぶりの現職国会議員逮捕と報じられているが、問題
の質がまるで違う。

10年前の石川氏逮捕は文字通りの不当逮捕だった。

不動産取得の事実を事実通りに収支報告書に記載して提出したことが「虚偽記
載」とされた事案なのだ。

2004年10月に代金決済し、2005年1月に移転登記が完了した不動産
取得を2005年の収支報告書に記載して提出した行為のどこが犯罪行為なの
か。



後援会が主催して参加者から会費を徴収した「桜を見る会」前夜祭の収支を報
告しなかったことの方がはるかに悪質な事案ではないのか。

この2010年1月15日の石川氏逮捕に関連して小沢一郎氏に対する嫌疑を
メディアが取り上げたが、検察は小沢一郎氏を不起訴にした。

しかし、その小沢一郎氏が強制起訴された。

1月15日に逮捕された石川知裕氏は勾留されて取り調べを受けている際に、
東京地検特捜部の吉田正喜副部長から驚くべき話を聞かされた。

それは、概略次のものだった。

小沢一郎氏に対する捜査が行われているが、小沢一郎氏は不起訴になる。

しかし、この事案について、検察審査会に審査が申し立てられる。

その結果として検察審査会が二度の起訴相当議決を行い、小沢一郎氏は強制起
訴される。

このストーリーを吉田副部長は2010年2月1日の時点で語っている。

検察が小沢氏の不起訴を決定したのは2月4日。

しかし、不起訴を決定したところで、検察審査会に審査が申し立てられるかど
うかなどはまったく不明だ。

さらに、検察審査会に審査が申し立てられても、検察審査会の決定で強制起訴
が行われることは極めて稀だ。

強制起訴を実現するには、検察審査会が二度の起訴相当議決をしなければなら
ない。



それを2月1日の時点で「予言」している。

小沢氏は2月4日に不起訴とされた。

すると直ちに「市民団体」を名乗る勢力が2月12日に検察審査会に審査を申
し立てた。

検察審査会は4月27日と9月14日に二度の起訴相当議決を行ったとされ
る。

その結果、小沢氏は2011年1月31日に強制起訴された。

しかし、検察審査会が実際に開催されたのかどうかも定かでない。

検察審査会のメンバーの平均年齢が、メンバーが入れ替わる前後でまったく変
化しなかったことなど、濃厚な疑惑が存在する。

そして、検察審査会が起訴相当議決を行う決定的根拠となったとされる捜査報
告書が完全にねつ造されたものであったことが明らかになった。

石川氏による録音内容と検察調書の内容がまったく違っていたのだ。

これこそ、天地をひっくり返す検察の史上最大最悪の巨大犯罪である。

ところが、最高検がこの巨大犯罪を握り潰した。

2月1日の東京地検吉田副部長の発言の奇異さが際立つが、その背後に存在し
た事実が決定的に重要だ。



米国の国務次官補カート・キャンベルが来日して2月2日に小沢一郎氏と国会
内で会談した。

翌日、カート・キャンベルは韓国ソウルで大統領外交安保首席補佐官のキム・
ソンファンと会談している。

その会談内容の要約が公電として在韓米大使館から本国へ送られた。

これをウィキリークスが暴露した。内容は以下のものだ。

「両者(キャンベル、金)は、民主党と自民は『全く異なる』という認識で一
致。キャンベル氏は、岡田克也外相と菅直人財務相と直接、話し合うことの重
要性を指摘した。」

米国が日本の外交交渉窓口を鳩山-小沢ラインから菅-岡田ラインに切り替え
る方針を伝えたものである。

この延長線上で2010年6月、鳩山-小沢ラインが潰されて、新たに菅-岡
田ラインが日本政治を担う体制が構築された。

2月3日公電がそのまま現実化している。

キャンベル訪日があり、これと平仄を合わせるように小沢氏を強制起訴する謀
略がCIAと東京地検特捜部の連携で実行されたと推察される。。

目の前のニュースに惑わされてはならない。

私たちが標的とするべき巨悪にはまったく摘発の手が及んでいないことに着目
する必要がある。

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検察不当支配=検察審査会のBlack Box

2019年12月26日 18時29分43秒 | 政治

                                 

 

                      「植草一秀の『知られざる真実』」

                                         2019/12/25

               検察不当支配=検察審査会のBlack Box

            第2513号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122517353562056
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安倍内閣が不当に長期間存続している理由は以下の三つだ。

1.安倍内閣がマスメディアを不当に支配していること

2.安倍内閣が刑事司法を不当に支配していること

3.主権者国民がぬるいこと

この三つの要因がすべて揃っているから安倍暴政が続いている。

この三つの条件の一つでも欠ければ安倍内閣は直ちに崩壊することになるだろ
う。

この三つは、民主主義国家が正常に機能するために必要不可欠な条件である。

残念ながら、現在の日本では、この三つが同時に欠落してしまっている。

そのために安倍内閣長期存続という異常事態が発生しているのだ。

安倍内閣の国交副大臣、内閣府副大臣、復興副大臣を歴任してきた自民党参議
院議員の秋本司氏が収賄容疑で逮捕された。

安倍首相、安倍自民党総裁の責任が問われる。

秋本氏が所属する自民党二階派の棟梁である二階俊博氏が記者からのインタ
ビューに激高したことが伝えられているが、二階氏の責任を問うことも求めら
れる。

https://bit.ly/39bgfmD

収賄は安倍内閣が強行に推進しているIR=カジノ=国営賭場に関連するもの
で、秋本氏はIR担当副大臣を務めていた。

秋本氏の議員辞職が求められるとともに、安倍首相の責任が厳しく問われなけ
ればならない。

ところが、テレビメディアで安倍首相へのへつらい発言を続ける田崎史朗氏
は、「秋本氏は小物であるから政権への影響は大きくない」と発言した。

政権が腐敗しているだけでなく、取り巻き御用記者も完全腐敗している。



メディアは現職国会議員の逮捕は10年ぶりと伝えているが、2010年1月
15日の石川知裕衆議院議員の逮捕と今回の逮捕とはまったく異なる。

同列に論じるべきでない。

石川知裕議員が逮捕されたのは、小沢一郎衆議院議員の政治資金管理団体の不
動産取得に関する政治資金収支報告が虚偽であるとの見当違いの嫌疑によるも
のだった。

事実無根の完全な冤罪事案だった。

小沢氏の資金管理団体は世田谷所在の不動産(土地)を取得するために、200
4年10月に代金を決済し、2005年1月に移転登記を完了した。

小沢氏資金管理団体は、この事実を2005年の収支報告書に記載して提出し
た。

裁判で商法と会計学の専門家大学教授が証言したように、この事務処理は適正
なものであった。

ところが、偏向した裁判官である東京地裁の登石郁郎裁判長と東京高裁の飯田
喜信裁判長がまったく無理筋の筋違い有罪判決を示したために石川氏は有罪認
定されてしまった。

この裁判の不当性については元検事で弁護士の郷原信郎氏が厳しく批判してい
る。

https://bit.ly/378BML6

裁判所は水谷建設から小沢氏サイドへの裏金提供を事実認定したが、この事実
認定が誤りである。

控訴審では水谷建設社用車運転手の決定的な証拠が存在し、石川氏代理人が証
拠調べを求めたにもかかわらず、飯田喜信裁判長が証拠調べを行わずに不当判
決を示したものだ。



この逮捕に際して、小沢一郎議員は不起訴とされた。

ところが、この不起訴決定に対して検察審査会に審査が申し立てられた。

その結果として東京第五検察審査会が2010年4月27日と9月14日に二
度、「起訴相当」議決をして小沢一郎氏は強制起訴された。

その裁判で東京高裁の小川正持裁判長が小沢氏完全無罪の判断を示し、小沢氏
は無罪とされた。

問題は小沢氏が強制起訴された経緯だ。

検察審査会が小沢氏に対して起訴相当議決を行った決め手になったのが石川氏
に対する事情聴取内容をまとめた捜査報告書であったとされている。

ところが、この捜査報告書が完全なねつ造文書だった。

石川氏が事情聴取内容を秘密録音しており、裁判の過程でこの録音内容が明ら
かにされ、検察による捜査報告書ねつ造という驚愕の事実が明らかになった。

大阪地検特捜部によるフロッピーディスク改ざん事件をはるかに上回る凶悪か
つ重大な検察史上最悪の大事件に発展した。

ところが、最高検が日本犯罪史上最悪とも言えるこの重大事件を闇に葬り、す
べての犯罪者が無罪放免とされた。

この重大事件を明らかにすることが必要だ。

問題は検察審査会がいつどこで、どのように開かれたのか、あるいは開かれて
はいなかったのかが、完全な「ブラックボックス」状態にあり続けているこ
と。

伊藤詩織さんに対する準強姦容疑でジャーナリストの山口敬之氏に対する逮捕
状が警視庁刑事部長によって握り潰された事件では、検察審査会に審査が申し
立てられたにもかかわらず、検察審査会が不起訴相当の議決を行い、山口氏が
刑事事件で無罪放免にされた。

秋本司氏の逮捕で目をくらまされてはならない。

検察審査会そのものが闇に包まれており、刑事司法の腐敗は何も変わっていな
い。

私たちはまず、検察審査会の闇にメスを入れなければならない。



山口敬之氏の事件では犯罪を立証する決定的な証拠が存在した。

週刊新潮が伝えているが、事件のあった当日、東京港区にあるシェラトン都ホ
テル東京のドアマンをしていた人物が重大な目撃証言を示しているのだ。

事件を捜査した警視庁高輪警察署の取調官はタクシー運転手の証言を取り、現
場の防犯カメラ映像を確認し、さらにホテルドアマンからの事情聴取を行って
いる。

警察官に対して目撃証人であるドアマンが供述し、供述調書が作成されている
と考えられる。

これらの証拠に基づいて警視庁高輪警察署が山口敬之氏に対する逮捕状発付を
請求し、裁判所が逮捕状を発付した。

2015年6月8日、複数の捜査員がアメリカから成田空港に帰国する山口氏
を準強姦容疑で逮捕するため、空港で待ち構えた。

ところが、そこに警視庁から逮捕中止の命令が入り山口氏の逮捕が見送られ
た。

中止命令を出したのは警視庁刑事部長(当時)の中村格氏である。

中村格氏は菅義偉官房長官の右腕ともいわれる人物だ。

中村格氏は「週刊新潮」の取材に対して、山口氏に対する逮捕状執行中止命令
について、「私が決裁した」と認めている。



山口氏は逮捕を免れて書類送検されたが、この事実が公表されぬまま、1年後
の2016年7月に不起訴とされた。

山口氏は事件を背景にTBSを退職し、フリージャーナリストになっていた。

そして、検察が山口氏を不起訴とした2016年7月の1ヵ月前の2016年
6月9日に安倍首相を礼賛する『総理』(幻冬舎)というタイトルの著書が刊
行された。

警察の書類送検を受けて検察が捜査を行い、検察が山口氏を不起訴とした。

被害者の伊藤詩織さんが検察審査会に審査を申し立てたのは2017年5月の
こと。

伊藤さんは検察審査会に審査を申し立てるとともに、記者会見を開き、事実を
世間に公表した。

伊藤さんが事実を世間に公表していなければ、すべての事案が闇に葬られたま
まだった。

伊藤さんは実名を公表し、素顔も晒して事実の公表に踏み切ったが、検察審査
会は山口氏に対して「不起訴相当」の議決を行ったとされる。



ところが、この検察審査会の審査についても疑義が生じている。

「日刊ゲンダイ」がこの問題を取り上げている。

https://bit.ly/2SqZspI

小沢氏強制起訴問題で刑事司法の欠陥を追及した「健全な法治国家のために声
をあげる市民の会」(八木啓代代表)が山口敬之氏の準強姦容疑での逮捕状執
行中止命令問題に関して行動を示した。

「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」が東京第六検察審査会に対し
て情報開示請求を行った。

これに対して東京第六検察審査会が昨年12月に一部文書を開示した。

この開示内容について八木代表が

「通常、法的なアドバイスをする補助弁護士が付くのですが、詩織さんの審査
会にはいませんでした。審査員は法的な論点を理解できません。また、どんな
証拠が提出され、どのような議論を経て『不起訴相当』の判断に至ったのかの
理由が一切示されていないのです。ちゃんと審査されたのか疑問です」

と指摘している(「日刊ゲンダイ」)。

また、検察審査会の立会人について、過去には立ち会った検事と判事の実名が
開示されていたが、伊藤詩織さんの審査会分は黒塗りにされていたという。



もとより、検察がドアマンから事情聴取を行い、調書を作成していれば、立件
は十分に可能だったはずだ。

しかし、ドアマンの供述内容は証拠化されていない可能性もある。

検察審査会にもこれらの重要な証拠が提示されていないと考えられる。

そもそも、検察審査会の実態がまったく見えない。

小沢氏を強制起訴した検察審査会には解消されぬ謎が残されたままだ。

検察審査会など現実には開催されていなかったとの疑いさえ、実は解消されて
いない。

検察が事件をもみ消し、検察が検察審査会を支配して、無罪放免の手続きを強
行してしまえば、重大な犯罪者を無罪放免にすることが可能なのだ。

検察捜査の闇、検察審査会の闇を明らかにするまでは、重大な疑惑が残存し続
けることになる。

日本の刑事司法の腐敗を解消することが、この国の民主主義を回復するための
第一歩であることを忘れてはならない。


 

 

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数合わせ野党合流では支持を得られない

2019年12月25日 14時11分43秒 | 政治

                                   

                            植草一秀の『知られざる真実』」

                                        2019/12/23

               数合わせ野党合流では支持を得られない

            第2512号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122313480961972
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第2次安倍内閣が発足してから7年の時間が経過したが、現状を放置するわけ
にはいかない。

2020年に衆院総選挙が実施される可能性は高い。

安倍政治を終焉させて日本政治を刷新することが必要だ。

年末に向けて恒例の野党離合集散が観察される可能性があるが、主権者は基本
を踏まえた対応を示す必要がある。

その基本とは何か。

それは政策を基軸にすることだ。

政策を基軸に安倍自公への対抗軸を構築する。

旧民主党、旧民進党への回帰が観察されているが、この動きには政策基軸とい
う軸が見えない。

それぞれの組織に所属する議員、議員候補者が、自分の身分の安泰を追求して
いるだけであるようにしか見えない。

何が原因で民進党が立憲民主と国民民主に分離、分裂したのか。

政策路線の相違を理由に旧民進党が分離・分裂したのなら極めて健全だ。

主権者は民進党の立憲と国民への分裂を、政策路線の相違に基づく分離・分裂
であると理解した。

これこそ、旧民主党、旧民進党が抱えていた宿痾(しゅくあ)だった。

水と油の同居状態が解消することが真の野党勢力結集に必要不可欠だった。

旧民主党、旧民進党には革新勢力と守旧勢力が同居していた。



鳩山内閣は旧民主党に潜んでいた守旧勢力=隠れ自公勢力によって破壊され
た。

菅直人内閣と野田佳彦内閣は旧民主党内の隠れ与党勢力が創設した自公とその
背後に控える日本の支配勢力の傀儡政権だった。

その水と油の同居体であった旧民進党が分離・分割したことは日本政治刷新に
向けての重要な第一歩になった。

革新勢力としての立憲民主党が他の革新勢力を糾合して本当の意味の野党連合
を構築することが期待された。

ところが、この立憲民主党が主権者の期待にまったく応えていない。

あろうことか、袂を分かった国民民主党と合流することを検討している。

これでは立憲と国民への分離・分裂の説明がつかない。

その合流に際して、

消費税の廃止あるいは5%への減税

原発稼働即時ゼロ

の二点についても政策公約を明確にできない。

日本の支配者である米国巨大資本は、日本の二大政治勢力体制を自公と第二自
公の体制にしたいと考えている。

立憲と国民の再合流はこの日本支配者の意向に沿う動きと捉えられる。

基本政策路線に大差のない二つの政治勢力が併存し、その間で仮に政権交代が
実現しても、基本政策路線の転換を期待することはできない。



これは安倍政治刷新を求める主権者の意向に沿うものでない。

したがって、安倍自公に対峙する政治勢力の結集に際しては、必ず、基本政策
路線の公約をベースにする必要がある。

「政策基軸」こそすべての基本に置かれるべきだ。

その基本政策として掲げるべきものは、

1.平和主義

2.原発稼働ゼロ

3.共生主義

である。

共生主義を体現する経済政策の基本公約は

1.消費税廃止へ

2.最低賃金全国一律1500円政府補償制度確立

である。

この基本政策を共有する連合体=政策連合を構築することが求められている。

次の総選挙で直ちに衆院過半数議席を獲得することはできないかも知れない。

しかし、「急がば回れ」だ。

政策を基軸にして「政策連合」を地道に築き上げる。

年末に際して、この方針を明確にしておきたい。



安倍政治の下で日本経済に重大な変化が広がっている。

安倍内閣は株価上昇、企業利益拡大をアベノミクスの成果だとしてアピールす
る。

たしかに日経平均株価は2012年末の水準から3倍の水準に上昇した。

法人企業の利益も2倍以上に拡大した。

この面だけを安倍内閣は強調する。

しかし、ものごとには表と裏、陽と陰がある。

日本経済全体の推移を示すのが実質GDP成長率だが、第2次安倍内閣発足後
の実質GDP成長率(四半期、前期比年率)平均値は+1.3%に過ぎない。

これは民主党政権時代の+1.7%を大幅に下回る。

日本経済全体の総合成績は抜群に悪い。

それなのに企業利益が倍増し、株価が3倍に上昇した。

これはとりもなおさず、労働者の苦しみの反映である。

経済が超低迷を続けるなかで、労働者への分配所得を圧縮して企業利益だけを
倍増させたのだ。

労働者一人当たりの実質賃金は第2次安倍内閣発足後に5%も減少した



安倍内閣はこの下で、税制においても労働者を苦しめて大企業と一握りの富裕
層にだけに利益を供与した。

消費税が導入された1989年度から2019年度までの31年間の税収推移
を見ると、消費税収累計額が397兆円であったのに対し、法人三税の減収累
計額が298兆円、所得税・住民税の減収累計額が275兆円である。

消費税で397兆円の負担増を庶民に強いる一方で、大企業と富裕層を中心に
573兆円の税負担軽減が実行された。

すべての消費税収に180兆円も上乗せして大企業と富裕層の税負担軽減を実
行したのだから、社会保障に回すお金は残らない。

消費税を増税し、さらに社会保障を切り刻むという蛮行が強行された。

一年を通じて働く労働者の22%が年収200万円以下の領域に追い込まれ労
働者の55%が年収400万円以下の領域に追い込まれている。



この状況下で何が必要かは明白だ。

消費税を廃止して、大資本と富裕層に適正な税負担を求めるべきだ。

これを実施するだけで消費税を廃止できる。

大資本と富裕層への課税を適正化すれば社会保障制度を切り刻むことも必要で
はなくなる。

安倍自公に対峙する政治勢力の結集を図るに際して、まずは消費税に関する公
約を共有するべきだ。

消費税廃止で足並みを揃えるのが難しければ、まずは、消費税率を5%に引き
下げることを共通公約にしてもいいだろう。

合流話の立憲や国民の勢力には、旧民主党で消費税増税法制定を強行推進した
者が含まれている。

これらの者が過去を否定し、懺悔することなくして新しい政策公約を共有する
ことはできない。



立憲と国民の裏側に「連合」という組織が存在する。

この連合こそ、消費税増税と原発稼働の推進者だ。

したがって、連合は安倍自公に対峙する主権者の側に立脚する存在ではない。

連合は「隠れ自公勢力」であり、旧民主党の「水と油体質」を生み出した元凶
だ。

立憲と国民が合流しても、安倍自公政治に対峙する主権者はこの新勢力をまっ
たく支持しないだろう。

すでに国民の支持率がないに等しい状況に低落しているが、立憲も国民と合流
すれば支持率を完全に失うだろう。

仮に立憲と国民が合流するならば、主権者はこれを奇貨として、本当の意味の
野党勢力結集を推進しなければならない。

れいわと共産党を軸にして、政策を基軸に、主権者と政治勢力の大連帯を構築
する。

これが「政策連合」だ。



安倍政治の下で圧倒的多数の主権者が下流に押し流されている。

若者は未来に夢と希望を持つことができない。

出生率が下がり続ける国に明るい未来は到来しない。

この日本社会を「誰もが笑顔で生きてゆける社会」に改変する。

何よりも大事なことは、すべての主権者に保障する最低ラインを大幅に引き上
げることだ。

これが「ガーベラ革命」だ。

「政策連合」を構築して新しい政権を樹立し、ガーベラ革命を成就する。

これが新しい年に向けての基本方針になる。


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確かな野党の実現が急務である

2019年12月23日 13時22分18秒 | 政治

 

確かな野党を育てる政策連

注:植草氏の言う通り現状は確かな野党がない状態が続いている。野党でも自民党と同じ政策の野党もあるだろう、確かな野党とは、政治権力を行使している政治が国民の為にならない政策を

行うならば、国民の側に立って政治権力と戦わねばならない野党のことであろう。今の野党立憲民主。国民民主にしても、国民の側に立つよりも議員であり続けさえすればよしの野党に過ぎないようである。共産党は違うようであるが、いまだに共産主義を嫌っている国民が多いので本来的に確かな野党であるが、今一つということであろう、4月に一人で立ち上げたれいわ新選組が参院選では、代表の山本太郎氏は落選したものの、2人の参議院に送り出すに成功、一応政権要件を獲得し、落選した身軽を振る活用し、9月から北海道を皮切りに全国都道府県を全国ツアーを行い、残すは中国地方と、四国地方だけになっている。

ツアーでの演説を聞く限り、本当に国民の為の政策を掲げての観衆にむかつて語り掛けている。安倍政治によって国民が知るべき情報が流されてなくて、政権の都合の悪い国民に知らせたらマイナスになるような情報はさせれなないようにされてしまっているので、国民は知らずにいる。れいわ新選組代表)山本太郎氏は、全国ツアーでの演説では、各省庁からの真実のその他デターを約500等を用意し、集まった聴衆者の質問に答えている。その中では国民が、聞き捨てならないことをパネルデータ基づき説明されてもいる。

安倍政権が先回の消費税を5%から8%に増税したときの、国民への公約は増税5%は全額社会福祉に費やすとの公約を選挙の際に掲げて戦ったはずであるが、その後の消費税増税分がどのように費やされたかを調べた結果増税分のわずか13%でその他73%は、法人税と、富裕層の所得税の減税分についやされいているというとんでもない結果が判明されている。これほど国民を馬鹿にしている政権はかって戦後政治ではなかったであろう、安倍政権がとんでもない政権だが、7年間も選んでいる国民がどうかしているといわざるを得ない状況である。現状の野党は立憲民主、国民民主にしても確かな野党ではなく、自民党政権化で、自分たちは議員でい続けさえすればよしの、党に過ぎない議員の集まりに過ぎないのである。これからの国民は共産党の何時までも、アレルギー反応を考え直す必要性があるともに、

確かな国民のための政党を選んでいく必要性がある、そそ際にれいわ新選組が産声上げている政党に過ぎないが、大きく育てていくことが急務であろう。次にある衆議院選では100人擁立を目指しているようであるが、選挙には金が掛かりすぎる。最低でも20憶円が必要であるようである。

企業献金が望まれないことから、数多くの国民からの寄付によらざるを得ないであろう、500円、1000円の寄付でも、塵が積もれば山となるの例え通り、国民が挙って寄付をすれば大きく集まるであろう、真の国民のための政治の実現のために惜しむことなく実現しようではないか。

       

 れいわ新選組への協力は、下記で

        

        

        

    自分たちのために、是非協力をしようではないか

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官僚天下り天上がりのどちらもダメーだ

2019年12月22日 13時01分56秒 | 政治

                                

                    「植草一秀の『知られざる真実』」

                                      2019/12/22

             官僚天下りと民僚天上がりのどちらもダメだ

           第2511号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122211100061936
────────────────────────────────────
「民営化」とは「営利化」のことである。

「公営」の最大の特徴は「非営利」である。

ここに最大の相違がある。

人々が生きてゆくうえで、どうしても必要な事業がある。

しかも、その事業が独占形態になる。

このような事業においては事業運営を公的に管理することが合理的だ。

「公営」は「非営利」で利益を得ないから、その分サービスを安価に提供でき
る。

公的事業の経営に携わる者は公務員あるいは準公務員であるから公務員の給与
規定に基づく賃金が支払われる。

法外に高い賃金、報酬は支払われない。

民営化された企業の場合、利益は配当と役員報酬と内部留保のかたちで処分さ
れる。

この利益分だけが公営事業よりも高いコストになる。

民営化が推進されるのは、民営化された企業の経営トップに居座り、高額報酬
を獲得しようとする者が多いからだ。

公営事業だと事業を効率的に行おうとするインセンティブが低く、事業の効率
が悪くなるというのは、取って付けた口実だ。

民営化を推進している人物が民営化された企業の経営トップに居座り、法外な
高額報酬を懐にしているとうのが民営化の実態である。

典型的な事例がJR東海だ。



旧国鉄職員であった葛西敬之氏は民営化を積極的に推進し、1987年に民営
化されたJR東海に移籍し、1990年に代表権を持つ取締役副社長に就任し
た。

爾来、30年近くにわたってJR東海の代表権を握って離さない。

社長、会長を歴任し、名誉会長に退いたのちも代表権を離さない。

民営化というよりも私物化と表現する方が適切だろう。

事業効率を高めるための「民営化」というのは表向きの大義名分で、この「民
営化」によって私的な利益を獲得しようとする者が群がる。

主権者に必要不可欠な財やサービスを提供し、しかも、独占形態になる事業
は、公的に管理することが望ましい。

親方日の丸で経営努力が不足するとの問題については、公的管理下での事業効
率引き上げのための制度的な工夫をすればよい。

あるいは株式会社形態を採用するのであれば、その企業を政府の管理下に置い
て、配当を行わない、利益を出さない、役員に対する報酬を制限するとの措置
を設けるべきだ。

公的管理下に置く企業として政府が監視するべきなのだ。

「民営化」の名の下に私的な利益が追求されてきたのというのが日本の民営化
の歴史である。

「公がやるべきものは公に」

「民がやるべきことは民に」

が正しいのであって、

「民でできることは民に」

は間違っていることを確認しなければならない。



郵政三事業が民営化されたが、結局この民営化も、私的な利益獲得を目指す人
物や勢力によって、日本の国民資産が食い荒らされてきたというのが実態に
なっている。

貯金事業、保険事業、郵便事業が民営化されたが、民営化を指令したのはハゲ
タカ資本だ。

ハゲタカ資本は日本の郵政グループが保有する350兆円の国民資金と日本最
大級の一等地不動産資産に目を付けた。

民営化が行われれば、民営化企業の役員ポストという個人的な利権が大量に提
供される。

民営化を推進する者は、この民営化企業役員ポストという巨大利権の獲得を目
指す。

民営化を推進する官庁は、最重要の天下り先として民営化後企業の役員ポスト
獲得に全力を挙げる。

民営化の最大の目的が民営化企業の役員ポスト獲得という利権になっている点
を主権者ははっきりと知る必要がある。

だからといって、民営化企業の役員ポストから官僚を排除すればいいというも
のではない。

官僚の天下りを排除する一方で民間人を登用しても、これは民営化企業の役員
ポスト獲得という利権が公務員から民間人に移動するだけで、本質は変わらな
い。

日本郵政グループの民営化企業の役員に公務員OBが多数就任している。

これを排除して民間人を起用するのが正しい選択とは限らない。

重要なことはプロパー職員を経営幹部に起用すること。

民営化企業の役員ポストが民営化に伴う最大の利権であることを認識した対応
が必要不可欠である。



日本郵便が保険商品の不正販売を広範に行った。

企業ぐるみの不祥事と言ってよいだろう。

保険不正販売を行ったのは日本郵便の職員であり、第一義的には日本郵便が最
大の責任を負う。

日本郵便の社長は横山邦男氏で横山氏の責任が一番重い。

横山氏は郵政が民営化されて三井住友銀行の西川善文氏が日本郵政の社長に就
任した際に、三井住友銀行から日本郵政に出向して専務執行役に就任した。

この日本郵政が「かんぽの宿」不正廉売未遂事件を起こした。

かんぽの宿79施設がオリックス不動産に109億円の安値で払い下げられる
寸前まで事態は進行した。

売却される79施設の1施設に過ぎない「ラフレさいたま」だけで時価は10
0億円相当というものだった。

詳細は割愛するが、はじめからオリックスに払い下げることを仕組んだ「出来
レース」であった疑いが濃厚である。

間一髪のところで不正払い下げは未遂で済んだ。

この「かんぽの宿」払い下げを推進したのが日本郵政の「チーム西川」で、
その「チーム西川」の中心人物が横山邦男氏だった。



日本郵政における横山氏の「実績」はこれだけではない。

日本郵便に900億円を超える損害を与えたJPEX事業失敗でも横山氏が中
核的役割を果たしたと見られている。

横山氏はこれらの「実績」をあげたのちに銀行に戻ったが、第2次安倍内閣が
発足して日本郵便社長に起用された。

民営化された日本郵便では顧客の利益よりも企業の利益が優先されたのだと考
えられる。

企業が職員に過大なノルマを課す。

企業は適正な仕事をした者よりも、不適正な業務であっても表面的な売上げを
達成する職員を優遇する。

このような経営方針が取られれば、最前線の職員の行動が顧客重視ではなく利
益至上主義に誘導される。

その結果として保険商品の不正販売が広範に広がったのだと考えられる。

民営化利権である民営化企業の経営トップポストを獲得した人物は、事業の公
益性、事業の社会性を重視することなく、ひたすら見た目の利益追求に走る。

その結果として顧客の利益を損なう企業行動がもたらされる。

不祥事が明確になっても責任の取り方さえ分からない。

これが日本の郵政民営化のなれの果てだ。



野田佳彦氏は2009年9月の総選挙に際して、

「シロアリ退治なき消費税増税はやらない」

方針を明確に示した。

官僚の天下り利権が放置されていることを問題にした。

官僚天下り利権を根絶しない限り消費税増税を行わないことを明確に述べた。

その野田佳彦氏がシロアリを一匹も退治することなく消費税大増税に突き進ん
だ。

民主党が完全崩壊した主因がここにある。

菅直人内閣、野田佳彦内閣は官僚天下り利権の排除には進まずに、財務省の言
いなりになって消費税増税に突き進んだ。

その財務省OBが日本郵便副社長に天下っている。

日本郵政、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の日本郵政グループ4社の取
締役副社長のすべてに官僚天下りが実行されている。

民営化企業の役員への官僚天下りを排除するべきことは当然だ。



しかし、民間からの役員起用もほとんど同じ弊害を有する。

彼らは政治権力に取り入って民営化企業の役員ポスト利権を目指しているだけ
なのだ。

業務の本来のあり方、顧客の利益尊重など、何一つ考えていないのではない
か。

官僚天下りも、民僚の役員起用も適正でない。

私は日本銀行、日本取引所、日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本金融公庫
への天下り廃止を30年来訴え続けてきた。

そのなかで提言してきたことは、プロパー職員の幹部登用である。

外から政治権力に群がる民営化利権を私的な利益にしようとする人物を起用す
るのではなく、当該機関に入社し、経験と実績を積み上げてきたプロパー職員
から幹部を登用するべきだ。

また、公的役割の大きい企業においては役員報酬の水準を公務員並みに抑制す
ることも必要だ。

「民営化」という名の「営利化」は大きな曲がり角に差しかかっている。

拙著『25%の人が政治を私物化する国
-消費税ゼロと最低賃金1500円で日本が変わる-』
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もご参照賜れれば幸いである。

コメント

確かな野党連合を育てる政策連合

2019年12月21日 19時05分38秒 | 政治

                                

                      「植草一秀の『知られざる真実』」

                                       2019/12/21

          確かな野党を確かに育てる政策連合

           第2510号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122106000061892
────────────────────────────────────
第2次安倍内閣が発足してから7年の時間が経過する。

この7年に極めて重大な事態が進行した。

日本政府が40年以上も維持してきた憲法解釈が憲法改定なしに改変された。

集団的自衛権の行使が容認され、米国が引き起こす戦争に日本が加担する法制
が整備された。

国民の知る権利を侵害する特定秘密保護法が制定され、憲法が保障する国民の
知る権利が侵害された。

共謀罪が創設され、政治的敵対者が、犯罪が存在しないなかで犯罪者に仕立て
上げられる制度が創設された。

原発の稼働が推進された。

日本の一次産業、食の安全、公的保険医療制度を破壊し、国家主権が毀損され
る条約の締結が強行され、国会での承認が強行された。

大資本の利益極大化を目的に労働法制が改変され、圧倒的多数の国民が劣悪な
賃金と労働環境を強制されるようになった。

税制においては逆進性が極めて強い消費税の負担が激増される一方で、法人税
および富裕者所得税が著しく軽減されてきた。

「戦争と弱肉強食」が徹底して推進されてきたのだ。

この日本政治の事実を肯定する者も存在するが、これに反対する主権者も多数
存在する。

選挙では主権者の約半分が参政権を放棄してしまっている。

主権者の半分しか意思表示をしていない。

そのうち約半分が安倍内閣与党の自公に投票し、約半分が反自公勢力に投票し
ている。



この選挙結果として、与野党伯仲の状況が生まれるのが順当であるが、現実に
は自公が国会議席の約3分の2を占有して、独裁的な政治が行われている。

選挙において約半数の票を得ている反自公勢力の獲得議席が全体の3分の1に
とどまっているのは、1人しか当選者が出ない選挙区に反自公勢力が複数の候
補者を擁立しているからだ。

しかし、安倍内閣が推進している政治の方向に絶対反対の主権者が多数存在す
る。

選挙で投票する権利を放棄してしまっている主権者を含めて考えると、安倍政
治に絶対反対の主権者が圧倒的に多いと考えられる。

安倍政治に絶対反対であるのに参政権を放棄してしまっているのは、選挙に際
して自公圧勝というメディア情報が流布されているからだ。

選挙に行っても結果が変わらないと判断して選挙に参加することをやめてしま
う主権者が多数なのだと考えられる。

この現実を踏まえれば、選挙に対しての戦術を変更すれば、政治の現状を直ち
に変えられる。

重要なことは、

主権者のすべてが選挙に行くこと

反自公勢力を一本化すること

である。

この二つの条件が整えば、次の選挙で政権を刷新することも可能になる。



反自公勢力が結集することが非常に重要になる。

これが実現すれば、安倍政治を終焉させて、新しい政権を樹立することができ
る。

野党の結集は極めて重要だ。

しかし、野党が結集して、政権を刷新すれば、それで問題が解決するわけでは
ない。

新しい政権が政策運営を一新することこそが最終的な目標になる。

政策を一新するとは、

1.日本を「戦争をする国」に改変させないこと

2.原発を稼働しないこと

3.「弱肉強食推進」をやめて国家がすべての国民に保障する最低水準を大幅
に引き上げること

である。

政権が刷新されても政策路線が変更されないのでは意味がない。

この点が決定的に重要になる。

立憲民主党と国民民主党が合流するとの話が浮上しているが、元の民主党、民
進党に戻るということなら、主権者はこれをまったく支持しないだろう。

反安倍政治の政策公約を明示して、その上で合流するというなら意味がある。

しかし、そうでないなら、単なる選挙目当ての数合わせに過ぎないということ
になる。

この点の見極めが何よりも重要になる。



国民民主党の背後に控える「連合」は「御用組合連合」である。

「連合」は原発稼働推進を主張し、消費税増税を主張している。

つまり、安倍政治の応援団になっている。

TPP、日欧FTA、日米FTAにも反対していない。

臨時国会で日米FTAの第一弾協定が承認された。

安倍首相が国会でやらないと繰り返した「日米FTA」の第一弾協定が承認さ
れたのだ。

桜疑惑が拡大し、野党は審議を止めることができた。

審議再開の条件に首相出席の予算委員会集中審議を求めることもできた。

ところが、野党は体を張った抵抗を示さなかった。

世間の関心を桜疑惑に引きつけて、日米FTA問題に国民が関心を持たないよ
うに仕向け、日米FTAを承認することを助けたと言える。

「連合」は「経団連」と表裏一体の組織であり、原発推進、消費税大増税推進
の基本路線を採っている。

安倍政治を変える可能性よりも安倍政治継承を支持する可能性の方が高い。



いま何をするべきなのか。

これをはっきりさせることが先決だ。

「政策連合」(=オールジャパン平和と共生)は三つの重点政策を掲げてい
る。

1.消費税廃止へ

消費税増税が何に使われてきたのか。

11月15日に「いま消費税を問う!」院内集会を開催した。

https://bit.ly/373RSFR

「不公平な税制をただす会」の湖東京至氏、荒川俊之氏が講演くださった。

消費税が導入された1989年度から2019年度までの31年間の税収推移
の事実をお示しくださった。

消費税収累計が397兆円。

これに対して、
法人三税減収累計額が298兆円
所得税・住民税減収が275兆円
である。

消費税収累計額397兆円に対して法人三税および所得税・住民税減収累計額
合計値が573兆円である。

この数値がすべてを物語っている。

消費税の巨大な税負担は法人税減税と所得税減税を実現するために実行されて
きたものなのだ。

このことは、法人税と所得税の制度を元に戻すだけで消費税を廃止することが
できることを意味している。

消費税率が引き上げられるほど、輸出大企業が獲得する国家からの還付金が拡
大する。

輸出製造業は巨大な政府からの補助金を獲得するために消費税大増税を推進し
ている。

これが経団連と連合の消費税増税推進方針の最大の背景だ。



2.最低賃金全国一律1500円の政府補償での実現

年収200万円のフルタイム労働者の年収を300万円に引き上げるのに必要
な金額は10兆円である。

安倍首相がトランプ大統領に命令されて爆買いしている兵器だけでどれだけの
金額になるのか。

F35戦闘機147機、オスプレイ35機、地上型イージス(SAM3迎撃ミ
サイル搭載)2基だけで合計5兆円になる。

海外に行って血税をバラマキ続けている。

その一方で、75歳以上の高齢者の医療費窓口負担を倍増させることが検討さ
れ、要介護1および2の介護保険の財政支出を排除しようとしている。

労働法制を改悪し、大資本が労働者を最低のコストで使い捨てにできる制度構
築が推進されている。

この基本方向が間違っている。

労働者に補償する最低水準を大幅に引き上げることで日本社会が変わる。

出生率の急激な低下は人々が未来に夢と希望を持てなくなっていることの表れ
だ。



そして、

3.原発稼働を即時ゼロにする。

温暖化論議は原発稼働推進の口実に使われる可能性が高い。

日本における優先順位は、まずは原発の稼働完全停止だ。

この三つの政策を明示する勢力でなければ主権者が全面的に支援するに値しな
い。

初めは小さい勢力でも良い。

明確な政策路線を明示する政治勢力を育てることが大事だ。

そして、最終的にこの勢力に国会過半数勢力を付与する。

このような政権交代でなければ、単に自公政治が第二自公政治に変わるだけに
終わる。

自公と第二自公の二大勢力体制こそ、日本の支配者が狙っている日本政治の基
本図式であることを忘れてはならない。

 

 

     

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山本太郎(れいわ新選組代表)街頭記者会見 新宿駅南口

2019年12月20日 16時32分33秒 | 政治

山本太郎(れいわ新選組代表)街頭記者会見 新宿駅南口 2019年12月18日

        

        

        

※:まずは選挙には、金が掛かりすぎる。れいわ新選組が成功するには何よりも資金の寄付次第であろう。皆で500円。1000円を寄付をしようではないか、塵も積もれば山となるなるという諺があるではないか。

        

 

 

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保険不正販売日本郵政横山邦夫社長の正体

2019年12月20日 09時07分56秒 | 政治

                                            

    「                            植草一秀の『知られざる真実』」

                                                   2019/12/20

                   保険不正販売日本郵便横山邦男社長の正体

               第2509号

   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019122006000061867
────────────────────────────────────
拙著『25%の人が政治を私物化する国
-消費税ゼロと最低賃金1500円で日本が変わる-』
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に「民営化」問題について詳述した。

「民でできることは民に」

のフレーズ下で民営化が推進されたが、この考え方自体が誤りだ。

「民がやるべきことを民に」

でなければならない。

「公がやるべきことは公に」

でなければならない。

「民営化」は巨大利権である。

公的企業を民営化すると経営トップが高額報酬を受け取れる。

公的企業幹部が熱心に民営化を推進する第一の理由がここにある。

かつて国鉄が民営化されたが、民営化に伴い、民営化鉄道会社のトップに就任
し、経営最高ポストを数十年にわたり握って離さないような人間まで現れてい
る。

「自分の利益のための」民営化だったのだ。

必需品・サービスであり、独占が許されている事業であれば、事業として成り
立たないことがない。

国家が巨大な投資によって築いた事業を受け取れば、資本はリスクなしに巨大
な利益を確保できる。



「民営化利権」に多くの巨大資本と守銭奴が群がるのだ。

郵政民営化は350兆円の郵政マネー、郵政保有の巨大不動産、郵政が展開す
る新事業の巨大ビジネス利権を簒奪(さんだつ)するために、ハゲタカ資本が
小泉純一郎内閣に指令したプロジェクトである。

2005年4月に閣議決定された郵政民営化関連法案において、法案決定の直
前に竹中平蔵氏の指示で「かんぽの宿」などの売却規定が法律案に盛り込まれ
たと関係者が証言している。

この点に関連することを竹中氏が自身の著書のなかで記述している。

「メルパルクホールやかんぽの宿等、本来の仕事、つまりコア事業でない(し
たがって競争力もない)ものは資産を処分して撤退するべきだと判断した。」

かんぽの宿は旅館ビジネスの一つであり、本来業務ではないから資産を処分し
て撤退するとの主張だ。

しかし、この内容は竹中氏の別の場での発言と矛盾する。

竹中氏は2008年3月、不動産会社森ビル子会社「アカデミーヒルズ」が実
施したパネルディスカッションで次のように発言している。

「ここ数年で東京の開発がすごく進みましたが、六本木ヒルズを除けば、ほと
んどがJRなどの跡地開発です。そうした開発しやすいリソースが今後、どの
ぐらい出てくるんでしょうか。

一つは郵政がありますよね。ものすごい資産を持っていますから。

ところが、これまで法律で定められたこと以外はできなかった。

東京駅前の一等地にありながら東京中央郵便局の有効利用ができないのは郵便
と貯金とかんぽしか、やっちゃいけないからです。

不動産事業はできなかった。しかし民営化すれば、それができるようにな
る。」



こう述べて、郵政グループは民営化後に本業以外の事業に進出できることをア
ピールした。

2009年1月、かんぽの宿不正売却事案が発覚した。

「かんぽの宿」79施設が109億円という破格の安値でオリックス不動産に
売却されることが明らかになった。

所管の鳩山邦夫総務相が「国民が出来レースと受け取る可能性がある」と発言
して待ったをかけ、結局、不正廉売は未遂事案にとどまった。

売却対象になった79施設は、かんぽの宿69施設、ホテル型宿泊施設のラフ
レさいたま、首都圏社宅9施設。

79施設の固定資産税評価基準額は857億円、売却対象のひとつに過ぎない
ラフレさいたま一施設だけで時価は100億円程度と見られた。

オリックスグループの経営トップであった宮内義彦氏は郵政民営化の具体化に
先だって郵政民営化を検討していた規制改革会議の議長として郵政民営化問題
に関わった。

宮内氏は著書『経営論』のなかで次のように記述した。

「『かんぽの宿』は料金のわりに施設が充実しているため主婦層を中心とした
顧客基盤をしっかりと築いています。こうした施設で民間のホテル、旅館業が
対抗していくのは容易ではありません。国民の税金をもとにした膨大な資金力
を背景につくられていますから一介の私企業が、かなうはずもありません。そ
もそも、なぜ国の機関が宿泊事業をしなければならないかを根本から問い直す
ことも必要でしょう」

日本郵政は初めからオリックスにかんぽの宿を不正廉売することを目論んでい
たのだと推察される。

三井住友銀行出身の西川義文日本郵政社長の下でこのプロジェクトの責任者を
務めたのが日本郵便現社長の横山邦男氏である。

生命保険商品の不正販売を行ったのは日本郵便株式会社で、その経営トップが
横山邦男氏である。

最大の責任を負う横山邦男氏の引責辞任は避けて通れないが、責任問題処理が
あまりにも遅い。



上記のアカデミーヒルズでのパネルディスカッションで建築家の隈研吾氏が次
のように述べた。

「郵便局はね、実は世界中で狙われている施設なんです。

郵便制度が確立したのは20世紀初頭ですが、このころの建物はグレードがい
い。これは世界共通です。

だから、そのころの郵便局の建物をホテルにした例って、すごく多いですよ。
高級ホテルにぴったりなんですよね。

日本でも、それができるとしたら、すごくおもしろいことになりますね」
 
実際、日本郵政は東京駅丸の内駅前の東京中央郵便局の建屋外観を残して再開
発し、不動産事業に進出した。

竹中氏は、かんぽの宿が日本郵政のコア業務でないから売却することにしたと
述べたが、日本郵政は現実には不動産事業に進出している。

国民財産である郵政グループを民営化し、その巨大資産を民間人と民間資本が
食いものにしている。

民間から郵政グループ企業に潜り込み、国民財産によって私的な利益に付け替
える悪事が全面的に進行してきたのだ。



日本郵便は顧客に不利になる保険商品を企業ぐるみで販売した。

保険商品乗り換えのために旧保険を解約したが、健康状態から保険の契約がで
きなかった、

新契約が告知義務違反とされて保険金が支払われなかった、

不利な新規商品に乗り換えさせられた上、保険料支払いが二重になった、

無保険状態が発生した、などの事例が発覚した。

12月18日、特別調査委員会が調査報告を発表した。

2020年3月を目処に、追加の報告書が提出されるということだが、1万2
800件以上の違反疑いのうち、顧客に嘘の説明をするといった法令違反が4
8件、家族を同席させずに高齢者と契約するといった社内規定違反が622件
あった。

違反の疑いのある契約を結んだ顧客の7割超が60歳以上だったという。

顧客の利益よりも自己の個人的な利得等を優先させる販売員が存在していた
が、実効的な研修や教育、指導等の取り組みが組織的に行なわれて来なかっ
た。

郵便局等の営業目標達成のために、不適正募集が黙認されるという風潮が形成
され、不適正募集の手法が各地に伝播して行ったことなどが報告された。



つまりは、日本郵便の経営そのものの問題なのだ。

顧客の利益を優先することを徹底し、企業の利益は、あくまでも顧客の利益確
保の延長線上に実現するとの経営理念が徹底され、人事考課が顧客の利益確保
を基準に行われてきたなら、このような問題が広範に発生する可能性は生じな
い。

日本郵政の長門正貢社長は12月18日の記者会見で、

「乱暴に言えば事件は現場で起こった。

それをかんぽ生命、日本郵便の社長ですら経営問題として把握できなかったの
だから、持ち株会社の取締役会で知っていたのかと言われると認識できていな
かった」

と述べた。

また、記者会見に際して、長門社長は特別調査委員会の調査報告書に目を通し
ていないことも述べた。

民営化会社の経営トップに居座る「利権」のことしか頭の中にはないのだろ
う。

企業の経営体質がもたらした重大不祥事であるにもかかわらず経営トップが、
発生した問題に対する責任意識をまったく保持していないことがよく分かる。



「公がやるべきことは公に委ねる」のが正しい。

「今だけ金だけ自分だけ」の「三だけ主義」人間が民営化事業のトップに居座
ることに最大の問題がある。

「民営化」は結局のところ、国民固有の貴重な資産、財産が、三だけ主義人
間、三だけ主義資本によって食いものにされる結果しか生んでいない。

日本郵政、日本郵便、かんぽ生命の社長を更迭することがまず先決事項だ。

そのうえで、これら民営化企業の経営トップの処遇を見直すべきだ。

報酬を開示するとともに大幅に引き下げるべきだ。

公的役割を負う事業であるなら、株式の過半は政府が保有し、三だけ主義人間
ではない、公益を優先する無私の人物を経営トップに据えるべきだ。

その上で、「公がやるべきことは公に」の考え方を明確にして、公営化に回帰
させるべき事業を公営に回帰させるべきだ。


 

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池袋暴走事件に匹敵する新宿署男子殺害事件

2019年12月20日 09時03分22秒 | 政治

                                     

                         「植草一秀の『知られざる真実』」
                                             2019/12/18
             池袋暴走事件に匹敵する新宿署男児殺害事件
             第2508号
   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019121818000061820
────────────────────────────────────
元TBS記者の山口敬之氏に乱暴され、精神的苦痛を負ったとして、ジャーナ
リストの伊藤詩織さんが山口氏に対して1100万円の損害賠償を求めた訴訟
の判決が12月18日、東京地裁で示された。

東京地裁の鈴木昭洋裁判長は「酩酊状態の原告と合意のないまま性行為に及ん
だ」として山口氏に330万円の支払いを命じた。

訴状では、伊藤さんは2015年4月に都内の飲食店で山口氏と会って酒を飲
んだ後に記憶をなくし、ホテルの客室で乱暴されたとしている。

伊藤さんは警視庁高輪警察署に被害届を出し、高輪警察署は山口氏に対する逮
捕状を請求。

裁判所が山口氏に対する逮捕状を発付した。

2015年6月8日、複数の捜査員がアメリカから成田空港に帰国する山口氏
を準強姦容疑で逮捕するため、空港で待ち構えた。

ところが、そこに警視庁から逮捕中止の命令が入り山口氏の逮捕が見送られ
た。

中止命令を出したのは警視庁刑事部長(当時)の中村格氏である。

中村格氏は菅義偉官房長官の右腕ともいわれる人物だ。

中村格氏は「週刊新潮」の取材に対して、山口氏に対する逮捕状執行中止命令
について、「私が決裁した」と認めている。

山口氏は逮捕を免れて書類送検されたが、この事実が公表されぬまま、201
6年7月に不起訴とされた。

山口氏は事件を背景にTBSを退職し、フリージャーナリストになっていた。

そして、検察が山口氏を不起訴とした2016年7月の1ヵ月前の2016年
6月9日に安倍首相を礼賛する『総理』(幻冬舎)というタイトルの著書を刊
行した。



2016年6月には参議院議員通常選挙が公示されている。

安倍首相は2016年5月末の伊勢・志摩サミットで「世界経済の状況がリー
マンショック前に似ている」との事実誤認の説明をし、これを根拠に2017
年4月の消費税増税を2年半延期することを決定し、参院選に臨んだ。

この選挙に合わせるように、安倍首相礼賛の『総理』というタイトルの山口敬
之氏の著書が公刊された。

伊藤詩織さんが最初に記者会見を開いたのは事件から2年後の2017年5
月。

山口氏に対する逮捕令状が発付されたにもかかわらず逮捕令状の執行中止命令
が出され逮捕が見送られ、証拠不十分だとして山口氏が不起訴処分とされたこ
とへの不服を検察審査会に申し立てたことを公表した。

英国の公共放送BBCは、2018年6月28日、伊藤詩織さんの事件を取材
したドキュメンタリー番組「Japan's Secret Shame(日本の秘められた恥)」
を放送した。

番組は山口氏について、事件当時は日本の有名テレビ局のワシントン支局長
で、安倍晋三首相を好意的に描いた人物伝の著者だと紹介した。

また、伊藤氏と山口氏を取材した記事を2017年12月に発表した米紙
ニューヨーク・タイムズのモトコ・リッチ東京支局長の、

「(山口氏と安倍首相の近い関係から、)この事件に政治的介入があったので
はと大勢が指摘している」

のコメントを紹介した。

https://bbc.in/2PWmemx



伊藤さんは12月18日の東京地裁判決後、集まった支援者に「ありがとうご
ざいました。正直、勝訴と聞いても、うれしい気持ちにはなかなかならなかっ
たんですけど…でも、このプロセスが大事だと思って。いろいろな方に支えて
いただいた」と涙ながらに感謝の言葉を述べた。

伊藤さんは「長かった…長かったです」と苦しい日々を思い起こし、涙を流し
た。

「私の見ているこの景色は、以前と全く違うもの。まだまだ司法がきちんと関
わらなければ、こういう事件はなかったことにされてしまう。法律、報道の仕
方、教育…まだまだ宿題はあると思いますが、これをひとつのマイルストーン
として、皆さんとひとつひとつ、考えていけたら」と訴えた。

そもそも、2015年6月の逮捕令状執行中止命令が不可解極まりない。

私は安倍内閣が長期間存続してしまっている理由を三つ挙げている。

安倍内閣がメディアを不当支配していること

安倍内閣が刑事司法を不当支配してしまっていること

日本の主権者国民の対応がぬるいこと

である。

伊藤さんの事件の問題は、日本の刑事司法の腐敗、崩壊に関する一事例であ
る。

山口氏が控訴する意向を示していることから裁判所の今後の行動にも強い監視
を注ぐ必要がある。

暗い闇に包まれている日本社会であるが、今回の民事訴訟での判決は、この暗
闇に一条の光を差し込ませるものだ。

日本のブラックな体質についてのさらなる考察が求められる。



安倍内閣が長期間存続してしまっている最重要要因のひとつが刑事司法の腐
敗、崩壊である

日本の警察・検察・裁判所制度には三つの重大な問題がある。

第一は警察、検察に不当に巨大な裁量権が付与されていること。

警察と検察には、

犯罪が存在するのに犯罪者を無罪放免にする裁量権



犯罪が存在しないのに、無実の人間を犯罪者に仕立て上げる裁量権

が付与されている。

この不当で不正な巨大裁量権が政治目的で活用されている。

第二は、日本の警察、検察、裁判所制度において、基本的人権が無視されてい
ること。

適法手続き、罪刑法定主義、無罪推定原則、法の下の平等などの刑事司法の鉄
則が、法律の条文としては存在するものの、適正に運用されていない。

このために基本的人権が深刻に侵害されている。



第三は、法の番人であるはずの裁判所が政治権力の番人に成り下がってしまっ
ていること

内閣に裁判所裁判官の人事権が付与されている。

政治権力である内閣がこの人事権を不当に行使すると、裁判所が政治権力に従
属してしまう。

憲法の規定では裁判官は法と良心にのみ拘束されることとされているが、現実
には内閣による人事権不当行使により、政治権力によって裁判所判断が歪めら
れてしまっている。

安倍内閣が関与した重大犯罪、検察当局の重大犯罪が闇に葬られてきた。

下村博文氏、甘利明氏の政治資金に関する重大問題も無罪放免とされた。

森友・加計疑惑は巨大な犯罪事案であった。

しかし、

公務員による背任

虚偽公文書作成

偽計業務妨害などの刑法上の重大犯罪がすべて無罪放免とされた。

「自分や妻が関わっていたら総理も国会議員も辞める」と明言した安倍首相
が、いまだに首相や議員の地位に居座っているのは、日本の刑事司法が腐敗し
切っているからだ。

加計疑惑も職務権限のある安倍首相が事業者に便宜を図るとともに利益の供与
を受けたとの重大問題である。

他方で、検察当局は虚偽の捜査報告書を作成して小沢一郎氏の強制起訴を誘導
した。

日本の政治史を根底から転覆した史上空前の検察不祥事である。

ところが、最高検は東京地検特捜部の史上空前の巨大犯罪を闇に葬った。



本年8月18日、午前10時40分頃、JR四ツ谷駅前の交差点の横断歩道を
青信号で横断していた4歳の男の子が、新宿警察署のパトカーにはねられて重
体になった。

男の子は8月13日に死亡した。

4歳の男の子が交差点の横断歩道を青信号で歩行しているときに、警察車両に
よって跳ね飛ばされて死亡した重大事件だ。

報道は、警察車両が時速40キロのスピードで交差点内を走行したと伝えてい
る。

警察車両は警視庁新宿警察署のパトカーで、薬物事件容疑者の尿検体を運搬す
るために緊急走行していた。

緊急自動車だったのだが、道路交通法第38条および第41条は、緊急自動車
であっても、「横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようと
する歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その
通行を妨げないようにしなければならない。」と規定している。

新宿警察署パトカーは道路交通法に違反して4歳男児を跳ね飛ばして死に至ら
しめた。



池袋で元工業技術院院長の飯塚幸三氏が自動車を暴走させて母と娘を跳ね飛ば
して殺害した事件が大きく報道された。

加害者の飯塚幸三氏が逮捕すらされなかったことが不当であるとの批判が巻き
起こったが、四ツ谷の新宿署警察車両による男児殺害事件も事案の悪質性では
池袋事件に匹敵する。

ところが、四ツ谷事件についての報道が極めて少ない。

11月26日、警視庁は自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で男児を殺害
した警視庁新宿署の警察車両を運転していた巡査部長の男性を書類送検したと
伝えられたが、警察官の実名すら公表されていない。

警察車両は犯人を追跡していたわけでもない。

事件現場に急行していたわけでもない。

尿検査の検体を運搬していただけだ。

赤信号で交差点に進入する際には、十分な安全確認が必要不可欠だ。

それを時速40キロのスピードで走行して4歳男児を跳ね飛ばしたのであるか
ら、悪質性は重大であると言わざるを得ない。

この重大事件をテレビメディアがほとんど報道しないこともおかしい。

テレビ業界が警察・刑事・検事ドラマで警察・検察と癒着している面もある。

不正と悪徳にまみれた日本の世直しを進めるには、日本の主権者がぬるい対応
をやめる必要がある。

 

        

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