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  国民民主党の関電事件追及姿勢を監視

2019年10月08日 09時32分17秒 | 政治

 

                                

                   「植草一秀の『知られざる真実』」
                                   2019/10/08
              国民民主党の関電事件追及姿勢を監視
             第2450号
   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019100806000059147 ──────────────────────────────────── 関電・かんぽ・FTA
10月4日に臨時国会が召集された。
国会は閉店休業状態が続いてきた。
世界でもあまり類例を見ない高額報酬が提供されている国会議員。
その高額報酬にもかかわらず、衆院の予算委員会は2月に閉店した。
参議院予算委員会は3月まで開かれたが、開店が衆議院よりも遅かった。
時給換算では天文学的な報酬を得ているのが日本の国会議員だ。
安倍内閣は憲法に定めのある臨時国会召集を求められても、まともに国会召集 もしない。
日本政治は完全な根腐れを起こしている。
これだけの充電期間があったのだから、野党は安倍内閣を完膚なきまでに厳し く追及する必要がある。
ところが、国会が召集されるやいなや、衆議院議長が立場をわきまえぬ放言を 放った。
衆院議長の大島理森氏は10月5日、地元の青森県八戸市で開いた自身の会合 で、国民投票法改正案に関し、
「もう少しのところに来ている。臨時国会で与野党が話し合い、合意を見つけ てほしい」
と発言した。
憲法改定に関連して憲法改正手続きを定めた国民投票法改正案が論議の対象に なっている。
この法案について、衆院議長が特定の方向性を明示した。

議長は国会で審議される議案について、特定の方向を指し示す立場ではない。
中立公正な議事進行を取り仕切るのが最大の責務だ。
立憲民主党の枝野幸男代表は、
「信じがたい。議会運営に責任を持つ議長が政治的に注目される法案につい て、時期を区切って合意を期待するのは越権だ」
と批判した。
枝野氏の批判は正論だ。
自民党の萩生田光一文科相は、自民党幹事長代行であったときに、大島理森衆 院議長が憲法改定に積極的でない可能性に触れて、衆院議長からの更迭を示唆 する発言を示した。
萩生田氏の発言自体が完全な越権行為だが、萩生田氏は安倍首相の意向を代弁 したものだと受け止められた。
大島氏の青森県での発言は、安倍首相の意向を忖度したものであると見られる が、三権分立、衆議院議長としての中立公正な議会運営を無視した重大発言で ある。
議会が衆院議長の更迭を求めてもおかしくない。
ようやく開かれた国会は、冒頭から波乱含みだが、野党は冒頭に記した重大事 案について、厳正な追及を行わなければならない。
関電疑惑は原発行政の闇の一端を垣間見せるものである。
日本郵便による保険不正販売問題に関しては、まずは日本郵便がアフラック保 険商品販売の専属代理店となっている現状を質すことが必要だ。

安倍首相は2016年末に、米国を含むTPP12の承認を強行した。
米国が離脱する場合には米国をTPPに引き戻すとした。
したがって、日米FTA協議をしないことを確約した。
そして、TPP12の最終合意文書には一切手を入れないことを明言した。
ところが、米国はTPPから抜けた。
そして、安倍内閣はTPP12の最終合意文書を書き換えてTPP11に突き 進んだ。
挙げ句の果てに日米FTA交渉を始めた。
その日米FTA交渉で、日本はすべての国益を売り渡した。
対米自動車輸出関税について、普通車は25年目、大型車は30年目に撤廃す るという屈辱的な措置を日本政府が呑まされた。
これがTPP12の段階でのことだ。
完全な売国交渉であると言われた日米間の取り決めだった。
ところが、今回の日米FTAでは、関税引き下げが消滅し、25年目、30年 目の関税撤廃さえ消えた。
日本政府は協議中と弁明するが、協議中なら「大筋合意」という表現がおかし いことになる。
要するに、完全な売国交渉をやっているのだ。
こんな政府に外交を任せていたのでは、日本の主権者の利益はすべて失われる ことになる。
野党は存在感を示し、次の衆院総選挙での政権交代を勝ち取らねばならない。

関電事件はすでに「疑惑」の次元を超えている。
関電から原発マネーが事業会社に流れ、そこから関電幹部に巨額のマネーが還 流していた事実が確認されている。
資金還流の金額は、
常務執行役員の鈴木聡氏が1億2367万円、
元副社長の豊松秀己氏が1億1057万円。
森中郁雄副社長が4060万円、
八木誠会長が859万円
となっている。
しかし、この金額も不確かな記憶に基づくもので、実態はさらに膨らむ可能性 が高いとされている。
一部返金が行われたと言うが、税務調査で問題が発覚した後のことであるな ら、「返却した」と表現するのは適正でない。
「一時的に保管していたもの」
との説明も成り立たない。

窃盗犯が盗品の存在を指摘された後で「一時的に保管していた」と強弁するの と変わらない。
1着50万円のスーツ生地と仕立券が何着分も利用されて、スーツとして着用 されていたのではないか。
文字通りの「着服」だ。
金額も桁外れである。
1億円を超えている者が現時点ですでに2名もいる。
これらの不正所得を該当者は税務申告していなかったのではないか。
所得税法違反である。
国税局はなぜ刑事告発しないのか。
東電が福島原発の津波対策を怠って人類史上最悪レベルの放射能事故を引き起 こした際、捜査当局は当然のことながら、東京電力に強制捜査しなければおか しい。
しかし、いまだに捜査当局は東京電力に対する強制捜査を行っていない。

関電の吉田開発に対する事業発注はすべて随意契約によるものであったと報じ られている。
随意契約とは競争入札に対する方式であり、価格が適正でない疑いが濃厚なの だ。
法外な高価格契約による超過利潤の一部が関電幹部に還流していた疑いが濃厚 である。
吉田開発顧問で高浜町元助役の森山氏から巨額の金品供与があり、これを問題 だと認識していたのなら、関電の取締役会で協議し、対応を決定すればよかっ たはずだ。
ところが、取締役会で協議された形跡が存在しない。
金沢国税局の調査によって問題が表面化した後でさえ、監査役から取締役会で の協議の必要性が指摘されただけで、問題を企業ぐるみで隠ぺいした。
関西電力の企業ぐるみの犯罪行為だと言わざるを得ない。

現時点では政治屋への資金還流の断片しか表面化していないが、いずれ、政治 屋への資金還流問題に発展することになるだろう。
政界全体を揺るがす巨大犯罪事案に発展すると共に、日本の原発政策の方向を 大転換させる端緒になる可能性が極めて高い。
日本の原発は安全性を確保できていなかった。
そして、いまも安全性を確保していない。
この極めてリスクの高い原発の稼働を続けていること自体が狂気の沙汰なの だ。
その狂気の沙汰の原発稼働を続けている理由は
1.依然として多数の関係者が原発マネーに群がっていること
2.核兵器保有の条件を維持すること
の二つしかない。
しかし、この二つとも原発稼働維持の正当な理由でないのだ。
直ちに、すべての原発の稼働を停止して、廃炉を決定するべきである。

次の衆院総選挙で政権を刷新する必要がある。
衆院総選挙で勝利するためには、候補者の一本化が必要である。
その際に重要になるのは、基本政策を共有することだ。
政策を共有せずに政権を樹立しても、政権発足後に混乱を招くだけだ。
自公の介入を招き、政権自体が内部崩壊する。
このことは2009年の政権樹立で確認済である。
原発について、
「すべての原発を直ちに稼働停止すること」
を共通公約にするべきだ。
この点において、今国会では国民民主党の姿勢を注目しなければならない。
国民民主党が原発稼働即時ゼロを明確にしないなら、この政党と衆院選を共に 戦うべきではない。
国民民主党の原発政策を十分に確認する必要がある。

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