【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

薔薇にウキウキ! ~ 紅白の薔薇

2012-05-20 16:33:56 | 薔薇の追憶







左手の洋館の窓の下には、青々とした
蔦の葉のようなものが、石の土台石の
方からき上がっておおかぶさっていた。
その前の方に、イタリーから移植したという、
四季咲きの薔薇 が茂っていて、咲きかけた
赤い蕾や、薄いクリーム色の蕾などが
葉の間に点々と見えた。
薔薇の前にたたずんで、
麟一は少し疲れを休めていた。   
               【吉屋信子作 「地の果まで」 】


   時折、薄日は射すものの、今日は真珠色の空になりました。
  そんな中、今日は自治会挙げての一斉清掃。

   例年は6月でしたから、終了後、かなり汗だくになっていましたが、
  今は暑くもなく寒くもなく。清掃にも1番良い気候ですね。






   さて最近、なぜかウキウキ・・どうして・・?
  ~なんて思っていましたら・・。

   これら薔薇のお陰なのでしょうね、きっと。
  お部屋が薔薇のアロマで満たされていますから。

   薔薇の香気には鎮静効果や安眠効果があるようですね。
  一方、その対極にあるのは先日、ここでも取り上げたジャスミン。
  覚醒(かくせい)効果があるそうです。

   そのせいでしょうか・・ヨーロッパでは、
  秘密の約束は薔薇の花の下でと決まっているそうです。

   ジャスミンでは興奮して、
  ついうっかり秘密を漏らしてしまうかも知れませんものね。

   ところで、1つの花瓶に赤と白の薔薇を挿しましたら・・。
  どこかで見た光景。同様の絵がある事を思い出しました。

   となれば・・今日はその絵と本物の薔薇に囲まれてお茶タイムと致しましょう。
  これだけの薔薇? に囲まれましたら、秘密の洩れる心配はありませんね。

   前述のように、ヨーロッパでは会議室には
  秘密を守るシンボルとして薔薇を飾る習慣があるそうです。

   椅子やテーブルに施された絵や彫刻も同様の意味が込められているとか。
  イタリア家具などにも描かれている薔薇や象嵌(ぞうがん)の薔薇。

   単なる装飾というだけでなく、(それも豪華な)
  こんな意味も込められていたのですね。奥が深いです。

   そうそう今日の引用文。
  大正9年の作品(「地の果まで」)から抜粋したものです。

   今では珍しくない四季咲きの薔薇。
  当時はイタリーからの移植だったのですね。
  余談ですが、小説の中に描かれた薔薇にも興味を覚えます。

心の中に薔薇1輪

2012-05-19 15:55:25 | 薔薇の追憶





【リラ版 「淑女の薔薇」】


【リラ版 「白い貴婦人」】

「もし、あたしの両親があたしに相談して
くれたのなら、3月にはならなかったでしょうよ。
勿論、あたしは春の盛りに
生まれたいと言ったでしょうからね。
さんざしやすみれの花と一緒に
この世へ現れるのは素晴らしいわね。
そういう花たちといつも
乳姉妹のような気がするでしょうよ。
でも春に生まれなかったのだから、
出来る事は、あたしの誕生日祝いを
春の盛りにする事だけよ」          
                    【「アンの青春」 13章】


   爽やかな五月晴れが続きます。思えば、この5月という月。
  私の誕生月という事で、“又、1つ年を取った・・”

   ある頃からあまり意識しないようにして
  過ごしてしまった事が多くなったような気がします。

   改めて周りを見渡して見ますと・・。
  薔薇は咲き誇り、緑はより美しさを増し、キラキラと輝いています。

   「心の老化はしない。
  年齢を重ねる事は本質に近付く事」
 
  

   今この時、この瞬間を楽しまないでどうするのでしょう。
  それに アン に言わせれば、5月は憧れの誕生月だそうですから。



【ピンクの少公女】



   さて今日は真紅の薔薇、
  リラ版 「淑女の薔薇」 が開花。

   同じ紅色ですが、
  これまでのものと別品種です。

   先日のリラ版 「ピンクの少公女」
  も、より綻(ほころ)んで。

   薔薇はバラ・・これまで私は、
  自分で勝手に名前を付けて楽しんで
  いる事もあって薔薇本来の名前には
  それ程拘っていませんでした。

   それこそ記念に付けられたり、
  人名も多数ですもの。
  でも、ちょっと調べてみました。

   今日の薔薇は、どうやら
  「ヌーヴェルヴァーグ」 らしいです。
  花びらにフリルが入るのも一緒です。

   「ヌーヴェルヴァーグ」 って、
  1958年頃、フランス映画界に登場した
  映画革新運動の事ですものね。

   この薔薇と、どういう関係があるのかしら・・?
  あまり関係ないような気もしますが、果たしてどうなのでしょう・・。

香料の生える場所

2012-05-18 17:45:17 | リラのお気楽ユメ日記





背後には ライラック の木が、低く傾いた
太陽に向かって紫色の旗をひるがえしていた。
(中略)
「外で食べると何て美味しいんでしょう」
と、ダイアナはいい気持ちそうに溜息をついた。                    
                  【「炉辺荘のアン」 33.】



【見上げれば 「薔薇」、目の前には 「マーガレット」、振り返れば 「ジャスミン」】


   今日も起床時から太陽燦々。
  寝室から1歩廊下に出、吹き抜けの窓から射し込む太陽の光は、
  やはり幸せな気分になりますね。

   その光も、ここに来て随分、力強さを増した気がします。
  昨日は高かった気温も、今日は5度近く下がり爽やかです。
  昨夜の雷が、冷たい空気を運んで来たのかも知れません。

   さて遅ればせながら、戸外でのお茶タイム実現。
  振り返れば・・遡ること、去年の11月16日以来です。

   この庭に薔薇だけでなく、今年はジャスミンも咲きましたから、
  その天然の芳香にクラッ!! 
  まだ満開でもありませんのに、その香りは強烈です。

   断然、薔薇の香りを圧倒しているように思うのですが、
  これでも薔薇の香りに比べれば、控え目だと言います。
  ジャスミンって、何の香りにも調和するのだそうですね。

   そんな 『香料の生える丘』 ならぬ、
  「香料の生える場所」でのお茶タイム。

   尤も紫色のライラックの代わりに、
  香りマーガレットや薔薇、ジャスミンですけれど。

   そうそう本当は、スコーンで朝食を・・と思っていたのですが、
  生協で求めたスコーンは、あまりにも小さくて可愛くて。クッキー代わりに。
  そう言えば前回も、このスコーンでは大失敗しましたっけ。

エレガンスに包まれて

2012-05-17 15:51:15 | ハーブと香り雑学

【香りの王様 「 ジャスミン」】



【リラ版 「ピンクの少公女」】

「・・・何だってお前は まつむし草 なんか、
欲しがるのかい、ジェーン? 
嫌な名前じゃないか ――
毛虫のような感じがしてさ」
「あら、花はきれいよ、父さん。
それにもっといい名前が
いくらでも付いているのよ ――
『美女のクッション』 だの 『朝の花嫁』
だのってね ―― パンジー がきれいじゃない?
去年の8月、種子を蒔いて置いて良かったわ」
「お前こそパンジーのようだよ、ジェーン ――
あの金色の目をした赤褐色のにそっくりだ」
ジェーンは誰かが自分を花に例えてくれる事が
あるかしらと考えた事を思い出した。                    
                  【「丘の家のジェーン」 33.】


   晴天が続きます。
  引き続き気温は高め。
  ただ今日は天候が不安定とか。

   今の所、その気配はありません
  から案外、“所によって・・”
  という事かも知れません。

   さて、冒頭の写真。
  一足先に薔薇が開花しましたが、
  香りでは双璧の
  「ジャスミン」 が開花。

   (今日は薔薇の中では1番遅く、
  リラ版 「ピンクの少公女」 が
  開花しましたけれど)

   このジャスミン、“香りの女王”
  の薔薇に対して “香りの王様”
  と呼ばれていますね。

   「薔薇」 と 「ジャスミン」。
  この2つは香水でもお馴染みですね。

   ただ、700キロのジャスミンから
  採れる香料はたった1キロとか。
  薔薇もそうですが、ジャスミンも高級香料だという事に納得です。

   そうそう、こちらのジャスミン、これまで 「羽衣ジャスミン」 と
  呼んで来ましたが、この名こそ別名なのだそうですね。
  他には 「蔓(つる)ジャスミン」 とも。

   一方、「マダガスカル・ジャスミン」 や 「カロライナ・ジャスミン」。
  ジャスミンと言えば、こちらの方と思っている方も意外に多いかと思います。

   ジャスミンに似た甘い香りがある所から名付けられた園芸名で、
  全くの別種だと言いますから驚きます。
  私も少なくとも同じ仲間くらいには思っていましたから。

   おまけに中国茶の 「ジャスミンティー」 は、
  「茉莉香(マツリカ)」。色々とややこしいですね。

   ジャスミンの白いエレガントな花姿は、
  聖母マリアを連想させる美しさと言われ、純粋と貞節のシンボル。

   しかしながら、同時に官能を刺激する香りも含有。
  姿と香りが相反するコントラストを見せるのも
  神秘的な花・・と言われる所以(ゆえん)ですね。

花は盛りて緑萌ゆ

2012-05-16 16:36:26 | 香る庭の花綴り

【清楚に佇む香る 「マーガレット」】



【「ラベンダー」  ・  「長実雛罌粟(ナガミヒナゲシ)」】


・・・冬中自分の時間はほとんど
1分もなかったアンは春の喜びを衣裳いしょうとし、
文字通り庭で明け暮れした。
(中略)
「あんたは自分の旦那様よりも庭の方を
大事にするのですね、アニー」
と、メアリー・マライアおばさんが非難した。
「あたしの庭は大変あたしに親切なんですもの」
と、アンは夢見るように返事をした・・・・・          
                     【「炉辺荘のアン」 第13章】




【薔薇色の背景の中でキラキラ~☆】


   昨日の雨の朝とは違って
  今日は太陽燦々。

   しかも早朝に一雨来たようで、
  その自然の成せる業に思わず
  目を見張ったものです。

   木々や草花の葉っぱには
  キラキラと水滴が光り、
  まるで宝石を散りばめたよう。

   特に薔薇の葉っぱの周りには
  ぐるりと煌(きらめ)いて。
  それにしてもここでも薔薇。

   水滴だって素敵なアクセサリー
  にしてしまうのですから。

   ただ、滲(にじ)んだように
  なっているだけで、全く美を
  感じない葉っぱもありますのに。

   紫外線が気になる中で、
  まるでアンの如く、
  暇さえあれば庭に出ている私。

   ちょっとだけ・・のつもりが、
  ついつい長くなり、慌てる事もしばしば。
  イケナイ、イケナイ、“ちょっとの油断が大きな後悔” ですね。



【嗤(わら)う薔薇】

【直径15センチにも膨らんだ薔薇】


   さて、先日来からの薔薇が大きくその姿を変えれば、他の花も続々と続きます。
  中でも紅い薔薇は直径15センチにもなり、大きく口を開けて大笑いしているよう。

   「公爵夫人の薔薇」 も、時にこんな姿を見せるのですね。
   つられて思わず笑みがこぼれます。と言ってもやはり優雅ですけれど。

   その一方で、ひっそりと終わる花も。
  その代表格は、「西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)」 。

   脱ぎ捨てた衣を今度は1枚ずつ、身に着けて行っているようにも。
  下から上に少しずつ、少しずつ・・。瑠璃色の花が覆われます。
  名前の通り、古式豊かな奥床しい花に思えます。

   その対極にあるのがフリージア。宴の跡(食べ散らかした?)がそのまま残されていて。
  さぞかし宴は楽しかったのだと・・信じましょう。

   そうそう冒頭の写真。今、開花中のマーガレットです。
  3ヶ所(うち1つは鉢)に植えたのですが、
  日の当たり方によって少しずつ花色が違うようです。勿論、背丈も。
  満開が今から楽しみです。

レースに包まれアン気分

2012-05-15 16:53:16 | 私の手作り夢時間







「あたし、馬と花と手芸が1番
良かったと思うわ。ジョシー・パイが レース編み
1等賞を取ったのよ。本当に嬉しかったわ。
そして喜んであげられたのが又嬉しかったの。
                     【「赤毛のアン」 第29章】

・・・この冬はもう1枚、木綿糸で
刺子 の布団を始めようと思っています。
サイラス・スローンの奥さんが
素晴らしい林檎の葉の
新しい パターン を持っているのです。                
                     【「アンの愛情」 第16章】





   今日は雨降りとなりました。
  と言っても降りしきる雨・・
  というのではなく、
  ごく弱い雨が降ったりやんだり。

   それでも肌寒さを覚えて
  温度計に目を遣ったものですが、
  ゆうに20度は越えています。

   寒く感じるのは、こんな
  天候のせいなのでしょうね。

   ところで雨という事もあり、
  庭の薔薇を切り取って来ました。

   こちらの白薔薇(正確には
  アイヴォリー)、軒下に
  植えていますのでさほど
  雨はかからないのですが、
  いつも傍に感じていたくて。

   それは白薔薇を描いた、
  土物の花瓶に。
  これって、九谷焼だったかしら!?






   さて今日の写真。
  前回の 【ライティングビューロー】
  に続き、私のもう1つのレース編み
  (ドイリー、テーブルセンター等)
  の収納場所となりました。

   ライティングビューローには、
  以前は棚にもギッシリだったの
  ですが、今は 【珈琲カップ】
  並べましたので。

   両袖3弾ずつ。
  比較的小さな物はかさばりますし、
  ここに限定で入れて置きますと、
  探すのに助かります。

   それにしてもこのミシンの上、
  又々、物置き台と化して来ました。
  いいえ、飾り台という事に。

   でも補助台がありますし、
  それはティーテーブルに、
  読書にと・・結構、大活躍しています。
  本来の用途とは随分、逸脱してしまいましたけれど。

   今では、 アン リンド夫人(ミシンという事で)を
  身近に感じる事の出来る、唯一の場所となりつつあります。

   それにしても 『アンの世界』
  レース編みで1等賞を取ったり、刺子(キルト)の新しいパターンが大ニュース。
  何だか微笑ましいですね。今より遥かにゆっくりした時の流れを感じます。   

光と風と薔薇の中

2012-05-14 15:52:38 | 薔薇の追憶










早咲きの古風な黄色い 薔薇 の繁みは
もう花盛りであり、
芥子けし の影がそちこちで踊っていた。
石垣は深紅の蕾の葉鞘ようしょうを星のように
散りばめた 野薔薇 の繁みで
窒息しそうになっていた。
薄いレモン色の 百合
クリーム色の 水仙 が隅に咲いていた。
リボングラス、薄荷、けまんそう、はげいとう、
よもぎ、牡丹、スィートバーム、スィートメイ、
アメリカ撫子
などがあり、満足しきった
ビロードのような蜂がぶんぶんうなっていた。                  
                【「丘の家のジェーン」 17.】


   


   爽やかな朝を迎えました。
  それでも起床時など、この時期にしては気温は低め。
  でも昨日が昨日でしたから。

   鶯(うぐいす)が鳴き、(勿論、他の鳥も)まるで高原のようです。
  ただ、お天気は下り坂のようです。今の所、その気配はありませんが・・。






【昨日の薔薇】




   さて今日も薔薇で引っ張ります。
  それにしても毎日変わる薔薇の
  表情には驚かされます。

   いいえ、1日のうちも。
  刻々と・・ですね。
  先ずは冒頭の写真。

   光に透ける薔薇の観賞を
  趣味にしている今日この頃です。
  ~なんて。

   花が重いのか、
  開花と共に俯いてしまって。

   特に庭から摘んで来て、
  花瓶に挿してからが顕著です。 

   この薔薇には 「白い貴婦人」 と
  名付けた私ですが、
  何だか貴婦人と言うより、
  ちょっとシャイな少女のよう。

   このオールドローズは、
  とりわけ儚(はかな)げですね。

   そうそう、すぐ上の写真。(6枚目) 
  1番最初の薔薇が散りました。

   こんな風に置いて、枯れて行く様をも楽しみます。 
  梅雨以外は、結構乾きます。

   最後に。こんな詩を見つけました。楽しいですね~!





 



薔薇咲き月のティータイム

2012-05-13 17:51:18 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編





【薔薇&硝子の煌き】

「でも、他にお客様がお見えに
なるんじゃありませんの?」 
(中略)
「誰も来る事になどなっていないのですよ・・・
ただ、そんなつもりに
なってみただけなのです」 
(中略)
それで私は、お茶の会を
開くふりをしただけなのです。
お料理を作りテーブルを飾り、
母の婚礼の時の陶器を使い、
身なりを整えた訳なんですの」 
                  【「アンの青春」 第21章】
 



【薔薇の連弾】


   昨日以上の寒い朝を迎えた今日。
  確か最低気温は5度近く下がったようですから。
  ただ昨日と違うのは、朝から太陽が燦々と照っていた事でしょうか。

   これって、どんなに有り難い事でしょう。
  おまけに鶯(うぐいす)までが美しい声を張り上げ、
  その有り難さに拍車をかけています。空は雲1つない快晴、五月晴れです。






     さて、風香る5月、少々、肌に当たる風は
    冷たいとは言え、まさに薔薇咲き月の昨今。
    本来なら木漏れ日の中でのお茶・・は最高でしょう。

     日中は、朝より気温が上がりましたが、
    とは言え、それでもせいぜい20度止まり。
    日射しのある所はそうでもありませんが、日陰はまだまだ。

   レース編みなどしてゆっくりするにはもう少し・・
  という事で、今日は室内でお茶タイムです。
  アラッ、こんな所でも “戸外と室内の優劣” の逡巡がもう始まっていますね。

   随分、久し振りになりましたね。
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店です。

   ミス・ラベンダーのように、
  お料理は作りません。単なるお茶タイムですから。

   でも、せいぜいテーブルは飾りましょう。
  後、身なりを整える事も。箪笥の肥やしの整理にいいかも知れません。

   ところで、先日の 【秤(はかり)】 を利用したポプリ。
  ここで乾かしながら飾ります。

   乾燥する途中で俄かに香りが強まりますから、
  今はこの方法に夢中。尤も梅雨に入る前までですけれど。

   そうそう、野原で摘んだ、蒲公英やクローバーだって十分、香りますね。
  薔薇咲き月の5月は薔薇だけでなく、こんな風に野の花だって見逃せません。          

開幕ベルは華やかに~その2

2012-05-12 18:58:58 | 薔薇の追憶





【蕾の品格】


時のある間に 薔薇 の花を摘むが良い。
時は絶えず流れ行き、
今微笑んでいる花も
明日には枯れてしまうのだから。 
                    【ロバート・ヘリック】


   昨日同様の寒い朝を迎えました。
  いいえ、今朝はストーブを点けましたから昨日以上の寒さですね。
  勿論、ストーブは昨晩も。

   5月も中旬になろうかという季節、
  かつて暖房を入れた事があったでしょうか・・。
  ちょっと記憶にありません。

   昨日はあちら、今日はこちらと・・。
  今、薔薇が続々と開花しています。
  嬉しい悲鳴。

   それにしても蕾だって
  こんなに絵になる薔薇。
  まさに女王の品格です。

   その蕾の薔薇。
  先日のリラ版 「白い貴婦人」
  に続いて今度は 「淑女の薔薇」
  が遅ればせながらと。

   おまけに花首の微妙な傾け方、
  蕾から少しずつ花開くその過程をも
  様々な表情を見せてくれ、
  興味は尽きません。

   時に貴婦人に、又ある時は
  健気(けなげ)な少女にも。
  これ程の花を他に知りません。

   こんな薔薇に言葉など無用ですね。
  どんな言葉も上滑りしてしまいます。
  さっさと退散致しましょう。     

開幕ベルは華やかに

2012-05-11 17:18:18 | 薔薇の追憶







「・・・ ずっと向こうの方には
薔薇 もあるんだよ ――
花の咲くのに合わせた
古い歌に似合う古風な薔薇なんだ。
君の白い胸に当てるのに
十分な 白さ を持った薔薇だよ。
その柔らかな、雲のような君の髪の毛に
挿すのに恥ずかしくない 紅い薔薇 だ。・・・」
             【「エミリーの求めるもの」 第9章】



   昨日以上の寒さを感じた今朝。今年は未だに湯たんぽが手離せません。
  今朝などは、ストーブを・・と思った程。
  それもその筈、季節は遡り、桜の咲く頃の気候だとか。

   1ヶ月以上も前ですね。となれば、そのままタイムスリップしたい気分。
  もう1度、満開の花の樹の下を歩きたい・・~なんて。

   こんな風に行きつ戻りつしているように思える季節ですが、
  確実にそれは進んでいるようです。








   さて、冒頭の写真。
  一昨日のものですが、ここまで開花。

   気温が低いせいでしょうか、
  幾分、ゆっくりです。

   それはいいのですが、
  秋と違って春は虫との闘い。
  なかなか大変です。

   今、続々開花していますが、
  中でも毛虫。

   小さなものなら、まだましですが、
  先日などは指位の大きなものも。

   これに刺されると大変ですね。
  細心の注意が必要です。

   それでもそんな苦難? を
  乗り越えて咲いた誇り高き薔薇。
  やっぱり貴方は美しい!

   こちらは今回、苗で購入した
  オールドローズの薔薇です。 
  「コンテス・セシル・ドゥ・シャブリアン」 と言うのだそうです。