【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

陰翳の演出

2012-12-13 19:14:28 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編













エミリーは午後の暖かい光の中で
ニュー・ムーンの玄関の砂石サンドストーンの石段の
上に立ってそして暮れて行く年の美しさに
目を輝かして彼女の周りを見回した。
たいていの木が葉を落としていた。
けれども小さなブナの木がまだ黄金の飾りを
付けて若い樅の間から覗いていた ――
ブナは樅の陰に立っていた ――
そして小道の末の方のロンバーディー杉は
大きな 金の蝋燭 のようだった。             
             【「エミリーの求めるもの」 第18章】


   




   快晴の空が続きます。
  相変わらず朝は寒いですが、
  今日は、ほんの少しだけ寒が緩んだような気も。

   それにしてもすぐ目の前に見える里山。
  気が付けば枯葉色に。

   鮮やかな秋色に全山が染まっていたのは、
  ついこの前のような気がしますのに。

   ただ、西日が当たる刹那の瞬間(とき)、
  その山は黄金色・・と言うより橙色に輝いて。
  それこそ、金の蝋燭があちこちに灯っているようです。

   それにしても季節の移ろいは、アッという間。
  この調子ですと、12月も矢の如く過ぎ去るのでしょう。
  心してかかりませんと。














     さて今年は、例年以上にクリスマス仕様に
    部屋を飾って楽しんでいます。
    コーナーをクリスマスグッズ専門に。

     その喫茶コーナーで。
    およそ10日振りですね。
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店と致しましょう。

   師走の午後は、釣瓶落とし。こんな時、今日も蝋燭の出番です。
  オレンジの焔と、その後ろに出来る陰翳(いんえい)。
  たっぷりとして心に沁み、飽きる事がありません。

   又、蝋燭の溶ける姿にも趣きがありますね。
  ですから変形したもの、チビたものも大切なのです。

   そうそう余談になりますが、 陰翳の「翳(えい)」。
  好きな文字です。後、「貌(かお)」も。

   「陰翳」 と 「陰影」、はたまた 「貌」 と 「顔」。
  前者は、愁いを含んだミステリアスな女性を想像します。
  「想像の余地」 が、たっぷりの漢字ですね。