【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

涼やかな “和” の心

2007-07-11 16:23:19 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編




   今日は、珍しく朝から
  断続的な雨が
  降り続いていました。

   でも、やはり・・と言いますか、
  お昼前には雨は上がり、
  今現在は、もう降っていません。
  今にも降りそうな重い空なのですが・・。

   掃除をしていると、何やらヒラヒラ・・。
  何かと思って、取り上げてみますと・・。

   それは、ふと目に止まって切り抜いて置いた、
  新聞記事でした。 (6/21日付のエッセー) 
  触りを少々、抜粋するとしましょう。

 





   “「真夏とは言ひながら、
  お日様の傾くに連れて流石さすがしのぎ良くなる」 時分、
  主人あるじは仕事から帰って庭に打ち水をした後、
  銭湯でひと風呂浴び、縁側で晩酌。
  黒塗りの膳に置かれたあじの塩焼きには、
  穂たでがあしらわれている。
  座敷のランプが、薄く忍び寄る闇を照らす。
  「さぞ、お疲労つかれでしたろう。」 
  と、ねぎらいの言葉をかける妻。
   次いで出て来た熱々のしぎ焼きにご機嫌の主人。・・・”


 


   ざっと、こんな調子です。
  これは、幸田露伴の短編、『太郎坊』 の一節とか。
  明治33年、今から100年以上前の小説です。

   この描写から私が連想したのは、
  映画 『武士の一分』 の木村拓也と壇れい。

   誰もが認める美男美女ですから何をか言わん、
  といった所ですね。

   でも、何とも温かい、
  ほのぼのとした気持ちにさせられます。

   そして、クーラーも何もない、
  知恵を絞った省エネの 「日本の夏」。

   縁側、風鈴、簾(すだれ)、
  妻がそっと主人を扇いでいるであろう、団扇(うちわ)・・。
  想像するだけで、涼やかな気持ちになります。

   となると、当然、今日のティータイムは、“和” で・・。
  帯をテーブルセンターに、和の器を並べて・・。

   こんな遊び心は、アンの影響ですが、
  奇しくも時を同じくしての日本の小説も素晴らしいですね。

   そして勿論、この小説、
  『太郎坊』 も読んでみたくなりました。

   そうそう、今日のカップは、「益子焼」 です。
  宇都宮からバスに乗ること1時間。
  実際に現地で買い求めた物です。

   バスから降りたのは、私達だけでしたのに、
  着いたら人が一杯で、一体、どこから集まって
  来たのか不思議に思ったものです。