第48夜 キスの蘊蓄

2007-02-02 23:29:32 | 魚の蘊蓄
2007.2.2

今夜はキスの蘊蓄を、

キスは『鱚』という字で表す。キスの『キ』は接続語で『ス』は性質が素直で飾り気がなく清楚でおとなしいという意味。この魚にぴったりの言葉。

正式名は『シロギス』で、白身で淡白な味は和洋の各種料理に合う。『アメギス』はオーストラリアからの輸入魚で、肌が『シロギス』よりもあめ色がかっている。『アオギス』もいるが、味は少し青臭くクセがある。

シロギスの鮮度の良いものは、象牙色と濃いピンク色の混ざったような側線がはっきりしている。

北海道南部から九州にかけての内湾や岸近くの砂泥地に生息。特に、九州、四国、日本海では30cmの大物が獲れる。

味の良い『シロギス』は海のアユと呼ばれる。キスの産卵期は8~9月なので産卵前の初夏が旬となる。特に6月ものは、「絵に書いたものでも食え」と言われるほど美味。キスは死ぬと急速に味が落ちるので新鮮なものがお勧めである。

『シロギス』は脂質が1%と非常に少ない。水分が多いのでうまく水分を抜くことが肝要。刺身の場合は、開いた後で塩水で洗って水分を抜く。天ぷらの場合も、丹念に水分をふき取る方がふわっと美味しく仕上がる。キスってほんとに旨いですね。我が家の子供たちもキスの天ぷらが大好物です。
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