
移民排斥、手取りを増やす、アメリカファースト、、、目先のエゴイズムの追求に世界が危なくなっている現代に、私は一灯照隅の中村哲さんの様な生き方に希望を感じられます。
アフガニスタンは国連による幸福度ランキングで毎年最下位の荒廃した、タリバンが民衆に麻薬の栽培を営ませていた歴史もある、国際社会から経済封鎖に遭いさらに困窮した貧困と紛争に喘ぐ国です。
しかしそこに約40年前に朴訥とした中村哲青年医師は自ら出向いて、真剣に長年に渡り医療や感慨施設を作って苦しむ人々を救い、健全な地域や仕事を作り直して、ついには暗殺されてしまいました。
しかし彼のペシャワールの会は今も彼の志を引き継ぎ、アフガニスタンで医療や農村の復興の活動を頑張っています。
エゴイズムが跋扈する難しい時代の現代に、彼らみたいな生き方に私は光を見いだしています。
中村哲の自伝を読むと、彼は10代でキリスト教の内村鑑三の本「後世への最大遺物」に大きな影響を受けていて、自らクリスチャンになります。
また小説「花と龍」で書かれた、近代ヤクザの伝説の侠客である祖父母による影響も大きいと思います。
彼らの組が労資の間にありながら、苦しむ炭鉱、港湾荷役労務者を助ける労働組合の様な活動を自ら作り彼らを助けた任侠精神にも、幼い時に躾けられます。
具体的には「弱い者は率先して助けよ。」「仕事に貴賎はない。」「どんな小さな命も大切にせよ。」です。
(ただ私は現代の暴力団は時代や社会背景も異なり覚醒剤、オレオレ詐欺などをシノギにして社会的に肯定できないと思います。)
また彼は論語も長く学びよく読んでいたかもしれなく、宮沢賢治、ビクターフランクルの哲学的な思索を学生時代にしていました。
私は彼の座右の銘「一隅を照らす」を様々な困難の中でも貫けた生き方は、特に「天、共に在り」というキリスト教の宗教的な信念に裏打ちされた強さにあると思います。
そして35年間もアフガニスタンの現地の人たちとの深い信頼と苦闘により徐々に形作られたと勉強になりました。