川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

蜂須賀正氏「世界の涯」とドードーについて

2016-03-13 23:11:24 | 日記

(↑メルマガの一節です)

ドードー研究者で、徳川慶喜の孫。風雲児にして問題児。

蜂須賀正氏は破格の人であって、とらえどころがない、というよりは、個人的に関心の「とらわれどころ」がありすぎて、語るのが難しいです。

ぼくは、ドードーが17世紀に日本に来ていたこと自体に興奮しており、それが直接のきっかけで、メルマガ「秘密基地からハッシン!」を始めたのですが、ぐるりと時代がめぐった20世紀、日本人の蜂須賀がドードー研究に手を染め、20世紀におけるドードー研究中興の祖になったことにも興奮を禁じ得ないのです。

17世紀の出島ドードーの行き先をひとつひとつ潰していくような話をしてきて、ちょうど一段落したところなので、先日、幕間的に蜂須賀本を紹介しました。

「世界の涯」は、稀覯本。たまに古書が出たりすると、とんでもない値段がついたりします。

しかし、今この時点では、さいわいにも復刻本が手に入ります。小野塚力さんが、限定200部で復刻したもの。ドードーの話を中心に、モアや「世界一の剥製屋」などの章が収録されています。

以下、説明文。

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華族にして、鳥類学者の蜂須賀正氏博士の数少ない一般書のうち、極めつけの稀稿本が、本書「世界の涯」。

蜂須賀正氏博士が、生涯のテーマとしたのは、絶滅鳥ドドの研究。

ドドは、「不思議の国のアリス」にも登場する、飛べない巨大な鳩の近縁種である。

本書には、蜂須賀正氏博士のドド研究を一般向けに書かれている「ドド」、ニュージランドにかつて生息した、飛べない巨大な鳥類、モアについて記した「モア(恐鳥)の話」、留学時代の破天荒な各国の鳥類学者との交流を記した「世界一の剥製屋」を収録。

漫画家、玉川重機氏の美麗書き下ろし挿画七点を収録。

 軽フランス装、アンカット、糸かがり。外装は、ムーラン紙銀鼠色使用。

限定200部。価格6500円。

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ぼくも入手しましたが、ペーパーナイフで一ページごとに切って読む、「昔ながら」の読書を楽しめました。

これが、売り切れたら、きっとこれ自体、稀覯本になってしまうのだろうなあ。

興味のある人は、書肆盛林堂まで。

http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca4/67/

 


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