まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

空が燃えている

2012年12月14日 | 日記

この季節は一年で一番空気が澄んでいる。
私の心はどんよりと曇り空だが
空だけはあっけらかんと見事にに澄みきっている。

東の空が燃えている。
朝焼けのスカイツリーを見るといつも「さあ、今日も!」と思う。
何かいいことがありそうな気がするのだが・・・

一日、これといって「いいこと」はなかった。
悩み事や心配事ばかりで、最近どうも心が弾まない。
夕方、外出から帰って来ると団地の高層棟に夕陽が当たっていた。

西の空が夕焼けの気配。
何もいいことがなかったから、夕陽でも撮るか・・・と急ぎ足。

自宅マンションの廊下に上がると西の空が燃えている。
朝は条件がいいが、夕方は雲が出ることが多く、なかなかこんな風景は撮れない。

夕陽に染まった空のパノラマ。
雲のグラデーションも幻想的でキレイだ!
単焦点カメラではこれで精一杯なので、慌てて望遠を取りに部屋へ。

富士山にグッと酔ってみた・・・いや、寄ってみた。
太陽はすでに山の向こうに隠れたらしく、シルエットが浮かび上がる。
いつだったか河口湖のホテルに泊った夜
窓から外を見ると、暗闇の中に富士のシルエットがぼんやりと浮かんでいて
その存在感に圧倒された記憶がある。

見ている間にも時々刻々と空模様が変化していく。

赤と黒、スタンダールの小説のような空だ。(なんのこっちゃ)
カメラを撮るのも忘れて見とれてしまう。

富士山のシルエットも急速に濃くなる。
燃える空というのはいいものだなあ・・・と思う。
「身を焦がす」という言葉があるが、最近はトンと身を焦がすような体験がない。
もはや「身を焦がすような恋」は望むべくもないけれど
せめて仕事ぐらいは身を焦がすように燃えてみたいものだ。
なにもいいことのない一日だったけれど
こんな富士山を見られただけでよしとするか・・・と自分に言い聞かせる。
長い人生、そんな一日もある。