まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

♪知らない町を・・・

2012年12月12日 | 日記

知らない町を歩いてみたい・・・
ひょっとしたら、それが「旅」の原点なのかも知れない。

例えば・・・
こんな変哲もない路地に胸がときめいたりする。

例えば・・・
名前も知らぬ植物をじっと観察したりする。
見るものすべてが新鮮に思える。

京成本線千住大橋駅。
上野から4つか5つ目の駅である。
銅版画家の「駒井哲郎」の展覧会にやって来たのだが
その前に町をブラリと歩いてみたくなった。

気持ちのいい冬晴れの日で
日中はポカポカと温かく、ちょっと汗ばむような陽気だった。
住所表示を見ると足立区千住橋戸町とある。
東京に来てもう10年以上になるが
足立区という場所に足を踏み入れた記憶はほとんどない。

小さな神社があった。
町の鎮守さんといったところだろうか。
境内には人っ子一人見当たらず閑散としていたが・・・

猫がいた!
下町には野良猫がつきものである。
こちらが「ニャー」と鳴きマネをすると律儀に「ニャー」と答える。
なんとも可愛いやつだった。

拝殿の前にキツネもいた。
まさに駆けださんばかりの躍動的なキツネである。
こんなのは初めてだなあ・・・と感動!

これはいわゆる「ゴミ屋敷」なのか。
テレビのワイドショーなどで見たことはあったが
実際にこの目で見るのは初めだった。
いやあ、下町歩きは「驚き」と「発見」に満ちあふれているなあ・・・

千住大橋をオジサンが渡って行く。
そうか、ここはウォーターフロントなのだなあと気づく。

下を流れているのは隅田川。
ぼんやり川面を眺めていたら岸壁にこんな文字があった。

そうだ、芭蕉が「奥の細道」の旅に出たのは
確かこの千住大橋のたもとだったことを思い出す。
元禄2年、芭蕉46歳。
多くの弟子たちに見送られ、はるばる三千里の旅人となった芭蕉。
それはまさに難行苦行の命がけの旅であった。

    旅に病んで 夢は枯野を かけ廻る (芭蕉)

橋の上からは東京スカイツリーも見える。
こういう下町から見上げるスカイツリーはちょっといいなあ・・・

  ♪  知らない町を歩いてみたい どこか遠くへ行きたい 
        知らない海を眺めていたい どこか遠くへ行きたい

    遠い街 遠い夢 夢はるか 一人旅

    愛する人と めぐり合いたい どこか遠くへ行きたい

どこか遠くへ行きたいけれど・・・近くも悪くないなあ、と思った。