和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

力走 二十五〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月22日 05時11分45秒 | 今日の俳句
【力走 二十五】 法悟空 内田健一郎 画 (5782)

 日蓮大聖人は、「忘れても法華経を持つ者をば互に毀るべからざるか、其故は法華経を持つ者は必ず皆仏なり仏を毀りては罪を得るなり」(御書一三八二ページ)と仰せである。
 さらに、同志の怨嫉は、破和合僧となり、仏意仏勅の団体である創価学会の組織に亀裂を生じさせ、広宣流布を内部から破壊する魔の働きとなる。
 山本伸一は、愛する同志を、決して不幸になどさせたくなかった。ゆえに、厳しく怨嫉を戒めておきたかったのである。
 「学会のリーダーは、人格、見識、指導力等々も優れ、誰からも尊敬、信頼される人になるべきであり、皆、そのために努力するのは当然です。
 しかし、互いに凡夫であり、人間革命途上であるがゆえに、丁寧さに欠けるものの言い方をする人や、配慮不足の幹部もいるでしょう。いやな思いをさせられることもあるかもしれない。そうであっても、恨んだり、憎んだりするならば、怨嫉になってしまう。
 “どう見ても、これはおかしい”と思うことがあれば、率直に意見を言うべきですし、最高幹部にも相談してください。もし、幹部に不正等の問題があれば、学会として厳格に対処していきます。
 また、リーダーの短所が災いして、皆が団結できず、活動が停滞しているような場合には、その事態を打開するために、自分に何ができるのかを考えていくんです。他人事のように思ったり、リーダーを批判したりするのではなく、応援していくんです。それが『己心の内』に法を求める仏法者の生き方です。
 末法という濁世にあって、未完成な人間同士が広宣流布を進めていくんですから、意見の対立による感情のぶつかり合いもあるでしょう。でも、人間の海で荒波に揉まれてこそ、人間革命できる。人間関係で悩む時こそ、自分を成長させる好機ととらえ、真剣に唱題し、すべてを前進の燃料に変えていってください。何があっても、滝のごとく清らかな、勢いのある信心を貫いていくんです」

【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月22日より転載】


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東菊/今日の俳句 ≪第2113号≫

2016年04月21日 05時36分05秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月21日(木)≫(旧暦3/15)




 湯がへりの東菊買ふて行く妓かな
     長谷川かな女

 東菊関趾に遠き海見えて
       大竹孤悠

 蜥蜴の子這入りたるまま東菊
      松本たかし

 山の家に馬小屋ありて東菊
       吉野直子

 岬行く母やしんがり東菊
       梅津昭子





※ 東菊・
 本州の北、中部の乾いた山地草原に生じるキク科の多年草。葉は根から叢生し、葉の間から二〇~三〇センチの花茎を出し、晩春のころ、茎頂に一輪の頭状を開く。
 花は淡紅紫色の舌状花と黄色の管状花から成り、冠花は褐色で赤みをおびている。花屋でいうアズマ菊は本種と違う、ヤマヨメナの栽培品都忘れのことである。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】


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〈聖教歌壇・俳壇〉 2016年4月20日

〈聖教歌壇〉

◆秋葉四郎選

 うすく紅をひいてむかえの車待つ今日は施設の泊りの日にて(新潟県)番場馨
 【評】普段はデイサービスか。宿泊の日が計画されて特別な催しもあるに違いない。“うすく紅をひく”にもろもろが暗示され一読快い。

 春雷をともなって吹く春一番霾音がガラス戸にする(千葉県)小寺善瑛
 【評】雷を伴う春一番を詠って堂々とした一首。目慣れない言葉「霾」が効果的。俳句の季語にもなっているし、気象用語では黄砂。

 合格の発表を見にゆるやかな坂道上る梅の木の下(大阪府)山下文王

 先達のみまかりゆけば常会の席順いつか上座となりぬ(福岡県)早原仁美

 体調に合わせて選ぶ食品も独り暮らしの特権なるか(京都府)長南葵

 母を知らず育ちていまももろみ味噌にいりこをまぜし食感好む(広島県)藤川幸雄

 味噌づくりにいい豆できしと妹は今年も二キロ送りくれたり(岡山県)藪田智子

◆道浦母都子選

 もういちど呼ばれてみたい小六のわれのあだなは国会議事堂(大阪府)小川洋子
 【評】あだなは国会議事堂。作者は女性なので、容姿なのか、性格なのか、迷ってしまうが、いずれにしろ、面白い一首。

 滑るように時計の秒針動いてる深夜私が落ち着くように(埼玉県)池内美也子 
 【評】眠れない夜なのだろうか。音もなく、滑るように動く秒針。作者の心を時計が知っているようにも感じられる一首。

 スニーカーの紐を替えれば心持ち足軽々と庭を巡りぬ(栃木県)中上民子

 満開の枝垂梅の下に集ひたる老人の話題は体調のこと(千葉県)松尾英子

 しぐれ降る金沢駅に人を待つハザードランプがせわしく光る(愛知県)後藤厚巳

 十六の孫が選びし洋服はどこかに春のにほひしてをりし(東京都)岡?多加之

 「りつしゆん」と大きな声によんでみる朝のならひのめくる暦に(北海道)藤林正則

〈聖教俳壇〉

◆坪内稔典選

 何となく窓を開けたら春の虹(新潟県)土沼広美
 【評】やや幼い感じの文体が春の虹の優しさを感じさせる。38歳、新しい作者が新潟から出現した。

 浅草も銀座もバレンタインの日(東京都)堀木ゆうな
 【評】同じ日も浅草と銀座では異なる。バレンタインデーだと、どのように異なるのか。私としてはやっぱり銀座のチョコが欲しいな。いや、浅草の庶民的チョコもいいか。

 冴え返る杉下右京の正義かな
          (兵庫県)櫻井智也

 さくら咲く紙面「まきほ」と「ゆうな」かな(千葉県)横山冬耕子

 リハビリの妻の靴に名春隣
          (千葉県)中嶋嘉久

 立春や鼻歌でくる回覧板
          (三重県)籔本昌子

 公園のキッズダンスや木の芽風
          (京都府)小川舟治

◆田中亜美選

 冬深し洋酒のチョコと女子トーク(群馬県)鈴木友香里
 【評】うっとりと甘く、ほろ酔い気分を味わえるチョコレートは、ロマンチックな話題にもぴったり。〈冬深し〉が温かな友情を伝えているようです。

 すべからく窓磨くべし春立つ日(東京都)安田久美代
 【評】早春の光には、きらきらとした独特の透明感があります。窓を磨くといっそう美しく感じられるでしょう。家事は季節の発見の宝庫なのですね。

 冬草にしずくきらめく朝の月
          (東京都)山川仁美

 照らされて雪より白き雪兎
           (東京都)矢部誠

 胸こがす恋と鰭酒呑みほしぬ
           (兵庫県)平松洋南

 ふふふっと春風まとう二人の手
           (福岡県)川添さとみ

 春だものフレアスカートはきましょう
           (大阪府)湯浅惠子





       ※☆*わが友に贈る*☆※


  我らの「5・3」へ

  勇気と希望の拡大を!

  創価家族の連帯固く

  一歩また一歩と

  眼前の山を登りゆけ!


       2016年4月21日




       ※☆*寸 鉄*☆※


 会長の提言は他者に寄り添う想像力を育む―韓国識者。共生の世紀の光源

      ◇

 誰かがやると何もせず待つのは危険―博士。青年の使命は先駆!一人立て

      ◇

 御書「苦楽ともに思い合せて」。我らに尽きぬ希望あり。大信力を今こそ

      ◇

 九州の震度6以上の地で土砂災害の危険性を緊急調査と。安全確保へ急げ

      ◇

 狭い車内での避難生活は体の負担大きく。意識して体動かし周囲と交流を


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月21日(木)付】



      ※☆*名字の言*※



本紙の配達に携わって45年を超える埼玉の壮年に、話を伺った。出産を控えた女性配達員の代配を頼まれたことがきっかけだったという



体が弱く、半年だけの約束だったが、配達を続ける中で「自分を謙虚にし、信心を深めてくれる」との思いが芽生え、継続を志願。気付けば体も丈夫になり、約半世紀にわたって、雨の日も風の日も、本紙を読者に届け続けてきた



配達員になって一番うれしいことを尋ねると、「毎日、学会とともに朝一番のスタートを切れること」と笑顔で。現在、町会の役員として地域に貢献する一方、中継行事も催す大型会場を開くことができたと、聖教とともに歩んだ人生の喜びを語ってくれた



SGI会長はかつて、本紙を支える全ての同志へ詠み贈った。「ああ聖教 世界中に 飛びゆきて 平和と文化の 言論輝け」。「SEIKYO online(セイキョウオンライン)」もリニューアルされ、世界へ人間主義の論調を同時発信する責務は、重みを増している



時代は変わろうとも、配達員、通信員、新聞長をはじめ、「師弟の絆」を誇りに進む方々に支えられ、本紙があることに変わりはない。感謝を胸に、2万号を目指し、いや増して正義の「言論城」の使命を果たしていきたい。(道)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月21日(木)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月20日(水)付

仕事柄、夜遅くに帰宅することが多い。最寄り駅の改札を出て自宅までの道すがら、親子連れとすれ違うことがある。子どもたちは本来、眠りについている時間だろうが、意外と元気いっぱいだったりする

実は日本の乳幼児、めっぽう睡眠時間が短い。3歳以下の一日の睡眠時間を、2010年にイスラエルの研究者が調べたところ米国、英国、中国、韓国など17カ国のうち、日本は平均11時間37分で最下位。最長のニュージーランドとは1時間40分の差があった

生後不安定な眠る時間は、2歳ごろには昼夜の区別がつき、落ち着いてくる。しかし、昨今の夜型社会が影響してか、夜に寝られない子どもの専門外来受診件数が増えている。子どもの睡眠障害は不登校の一因にもなる。ある地域では、学校を挙げて家庭での生活リズム改善に取り組んだところ、数年後には不登校がゼロになったという

ヒトは24時間の中で朝起きて夜眠ることで、健康的に生きるための体内時計を長い時間をかけて構築してきた。それに反する環境に置かれた子どもの体が悲鳴を上げている

医師は保護者の早寝がカギと言う。見直せる家庭は即実行すべきだが、中には暮らすために夜型を強いられることもある。こうした背景からも、公明党が取り組む働き方改革が必要になっている。(広)







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力走 二十四〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月21日 05時17分41秒 | 今日の俳句
【力走 二十四】 法悟空 内田健一郎 画 (5781)

 山本伸一は、さらに「一生成仏抄」の「仏教を習ふといへども心性を観ぜざれば全く生死を離るる事なきなり、若し心外に道を求めて万行万善を修せんは譬えば貧窮の人日夜に隣の財を計へたれども半銭の得分もなきが如し」(御書三八三ページ)の御文に即しながら話を進めた。
 「自分の生命を磨き、わが胸中の仏性を涌現する以外に、崩れることのない絶対的幸福境涯を確立する道はないんです。
 しかし、自らが妙法蓮華経の当体であると信じられなければ、本当の意味での自信がもてず、自分の心の外に幸せになる道を求めてしまう。すると、どうなるか。
 周囲の評価や状況に振り回されて、一喜一憂してしまう。たとえば、社会的な地位や立場、経済力、性格、容姿など、すべて、人と比べるようになる。そして、わずかでも自分の方が勝っていると思うと優越感をいだき、自己を客観視することなく、過剰に高いプライドをもつ。ところが、自分が劣っていると思うと、落胆し、卑屈になったり、無気力になってしまったりする。
 さらに、人の評価を強く意識するあまり、周りのささいな言動で、いたく傷つき、“こんなに酷いことを言われた”“あの人は私を認めていない”“全く慈悲がない”などと憎み、恨むことになる。また、策に走って歓心を買うことに躍起となる人もいる。
 実は、怨嫉を生む根本には、せっかく信心をしていながら、わが身が宝塔であり、仏であることが信じられず、心の外に幸福を追っているという、生命の迷いがある。そこに、魔が付け込むんです。
 皆さん一人ひとりが、燦然たる最高の仏です。かけがえのない大使命の人です。人と比べるのではなく、自分を大事にし、ありのままの自分を磨いていけばいいんです。
 また、自分が仏であるように、周囲の人もかけがえのない仏です。だから、同志を最高に敬い、大事にするんです。それが、創価学会の団結の極意なんです」


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月21日より転載】


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藤/今日の俳句 ≪第2112号≫

2016年04月20日 05時40分36秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月20日(水)≫(旧暦3/14)


 藤の昼膝やはらかくひとに逢ふ
          桂信子

 天心にゆらぎのぼりの藤の花
         沢木欣一

 白藤や揺りやみしかばうすみどり
         芝不器男

 藤の房吹かるるほどになりにけり
         三橋鷹女

 藤房のせつなき丈となりしかな
        片山由美子




※ 藤・藤の花・白藤・山藤・藤の房・藤浪・藤棚
 山野に自生するマメ科の蔓性植物。晩春に紫色の蝶形花を長く総状にたくさんつけるのは野田藤。花房が短いのは山藤。野田藤の名は足利義詮・豊臣秀吉が攝津国(大阪府)の野田の藤を愛でたことに由来するという。埼玉県春日部市の「牛島の藤」は国の特別天然記念物。


【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】


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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  連絡・報告は正確に。

  対応は迅速に。

  綿密な連携と団結から

  大きな力が生まれる。

  心一つに進もう!


       2016年4月20日





       ※☆*寸 鉄*☆※




 本紙創刊65周年。師と友の心結ぶ人間の機関紙。勇気と正義の言論を誓う

      ◇

 SGIこそ世界の交流を促す力―博士。人類繋ぐ対話と励ましの絆を拡大

      ◇

 御書「いかに強敵重なるとも・ゆめゆめ退する心なかれ」。負けじ魂で前へ

      ◇

 現在の世相、「無責任の風潮強い」が42%―調査。青年が変革の主体者に!

      ◇

 熊本・大分の地震で公明議員が全力。国と地方の連携生かし支援の加速を


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月20日(水)付】



      ※☆*名字の言*※



3月11日付の小欄に、東日本大震災による津波被災地で、今も花を育て続ける婦人の話を書いた。すると後日、読者である東京の女性からお手紙を頂いた



その女性は、大震災以前に東北を旅した際、道端の雑草の中に、小さな菊の芽を見つけた。それを持ち帰って鉢に移し、「いつか故郷に帰れたらいいね」と話し掛け、愛情を込めて育ててきた。しかし、大震災が起こり、“もう里帰りは無理かも”と、半ば諦めていた。だが、先の婦人のことを知り、“この人なら力になってくれるのでは”と思い切ってペンを執ったという



その後、東北の婦人に一連の事情を説明すると、「私が“里親”になりましょう」と快諾。東京の女性も「長年の夢がかないました」と声を震わせた。先日、菊の鉢植えは、ついに里帰りを果たし、東京と東北で“姉妹菊”として大切に育てられている



菊が結んだ2人の交流。ささやかでも、本紙がそのお役に立てたことを、うれしく思う。幸福の花を咲かせようと奮闘する人々に寄り添うことを、私たちは誇りとしたい



本紙創刊65周年のきょう20日は二十四節気の「穀雨」。草花の成長を助ける恵みの雨のように、東北、九州、そして全国へ、友の心を潤す一文字一文字を誠実に届けていきたい。(城)



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月20日(水)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月19日(火)付
https://www.komei.or.jp/news/


温かいご飯を食べ、温かな湯に浸かり、温かな布団にもぐり込む……。ごく当たり前の日常が、どれほどありがたく思えたか。5年前の今ごろ、東日本大震災で自宅周辺は1カ月近く、ガスが止まっていた。繰り返し強い余震が起きる中、寒さと不安に震えながら過ごした日々を思い起こさずにいられない

熊本、大分を襲った地震で犠牲となった人々の冥福を祈るとともに、被災された方々へ心からお見舞いを申し上げます。両県からは、「3.11」の際、救援物資の提供や被災自治体への職員派遣、さらにはNPOやボランティアによる復興支援と数え切れない支援をいただいてきた

それだけに東北の被災地では「今こそ恩返しを」と支援の輪が広がっている。仮設商店街やスーパーに募金箱が置かれると次々に真心が寄せられた。自治体や医療機関からの職員派遣も始まっている

だが、地震が終息する気配が見られないことから、現地の状況もニーズ(要望)も、刻一刻と変化し続けている。地震活動が広域で連鎖する“観測史上、例がない事象”(気象庁)に直面しているのだ

助かった命を守るため、燃料や物資の供給を途絶えさせてはならない。避難の長期化に備え、住民の心身のケアも必要だ。過去の災害で得た経験と知恵を生かし、復旧・復興に総力を挙げたい。(川)

力走 二十三〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月20日 05時14分44秒 | 今日の俳句
【力走 二十三】 法悟空 内田健一郎 画 (5780)

 山本伸一たちは、高丘の家から、名張の代表らとの協議会の会場となるドライブインへ向かった。このドライブインは、高丘秀一郎の弟の生郎が営む店で、車で五分ほどのところにあった。
 協議会には、地元の代表のほか、方面・県の幹部も参加することになっていた。
 夕食時であり、最初に皆で食事をした。そして、今後の活動などについて協議したあと、伸一は、懇談的に話し始めた。
 「中部は今、愛知、三重、岐阜の三県が団結し、大きな飛躍を遂げている。特に愛知は、東京、大阪と並んで、大きな柱となった。大前進に心から期待を寄せています。
 今日は、皆が和気あいあいと広宣流布を進め、功徳を受けきっていくうえで、大きな障害となる怨嫉という問題について、未来のために語っておきたい。
 信心をしていても、同志を嫉妬し、恨んだり、憎んだりするような心があれば、功徳も、福運も積めないし、喜びも、感激も、生命の躍動もありません。そうなれば、表面的に、いくら取り繕っていたとしても、その人の実像は不幸です。
 そんな事態にならないために、何が大事か。
 学会の世界は、信心の世界です。信心から出発し、信心で終わる。すべてを信心の眼でとらえていくことが肝要なんです。
 では、信心とは何か。
 万物の一切が、わが生命に、己心に収まっており、自分自身が妙法蓮華経の当体であり、仏であるとの絶対の確信に立つことです。大聖人は『都て一代八万の聖教・三世十方の諸仏菩薩も我が心の外に有りとは・ゆめゆめ思ふべからず』(御書三八三ページ)と仰せです。
 “自分の胸中に仏の大生命が具わっていることを信じて、ひたすら唱題し、自分を磨いていきなさい。それ以外に人生の苦しみ、迷いから離れることはできない”というのが、大聖人の教えなんです。皆さんが、本来、仏なんですよ。その自分を信じ抜くんです。他人と比べ、一喜一憂する必要はありません」


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月20日より転載】


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ライラック/今日の俳句 ≪第2111号≫

2016年04月19日 05時39分29秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月19日(火)≫(旧暦3/13)



 遠くから あやして リラの乳母車
        伊丹三樹彦

 旅人のものうき刻のリラの花
         草間時彦

 ライラックハチ公前で待ち合はす
         田中藤穂

 リラの花朝も夕べの色に咲く
       阿部みどり女

 ライラック海より冷えて来りけり
         千葉 仁



※ ライラック・リラの花
 モクセイ科の落葉低木で、ヨーロッパ原産。和名を紫はしどいといい、フランス語ではリラという。冷涼な気候を好み、四ー六月に普通紫色の総状の小さな花をつける。札幌市では五月下旬に「ライラックまつり」が行われる。このころの大通公園のライラック並木は見事。


【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】





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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  「励まし」には

  「万の力」がある。

  逆境と闘う友に

  真心と確信の言葉を!

  共に支え合って前へ!




       2016年4月19日



       ※☆*寸 鉄*☆※


 伊に戸田城聖庭園が誕生「平和の闘士の崇高なる生涯は市民の模範」市長

      ◇

 「勇敢な人生を生き切る人は幸福だ」恩師。広布拡大へ!思い切って挑戦

      ◇

 御書「妙法蓮華経の五字を唱うる功徳莫大なり」題目の人は所願満足の人

      ◇

 避難生活では健康管理が第一。栄養・水分補給と適度な運動を。声掛け合い

      ◇

 地震の義援金装う詐欺に注意―消費者庁。振込先をよく確認。賢く見抜け


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月19日(火)付】



      ※☆*名字の言*※



プロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」では、背番号「10」をファンのために永久欠番にしている



1チーム9人で試合を行う野球では、選手たちを「ナイン」と呼ぶことから、ファンの一人一人が“10人目の選手”という意味を込めているのだろう。10人目の選手となれば、一試合一試合は人ごとではない。ファンも勝利を目指し、熱く闘魂を燃やす



“私たちの心は常に、あなたたちと共にある!”――この思いを今、九州で地震からの復興に戦う友に届けたい。長引く避難生活に、たまった心身の疲労は、いかばかりか



先日は、無情の雨が九州の地をたたいた。思えば、震度7を記録した「阪神・淡路大震災」「新潟県中越地震」の時も、数日後、悪天候に見舞われた。また「東日本大震災」の発災当日は、月明かりのない雪の暗夜だった。だが皆、くじけなかった。過酷な試練に負けなかった。復興・勝利を祈り待つ師匠、同志の存在が、各人の胸に輝いていたからだ



熊本の地震からすぐに、皆の無事を祈り、寄せ書きを始めた東北の友がいる。今は現実的な救援・支援が必要なことは言うまでもない。ただ、1000キロ以上離れた地からも、希望のエールを送らずにはいられない。私たちの心は、九州と共にある。(白)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月19日(火)付】


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      ※☆*コラム「北斗七星」*※



公明新聞:2016年4月18日(月)付
https://www.komei.or.jp/news/

「前震」という言葉を初めて知った。「本震」の前兆となる地震のことだ。今回の熊本地震では、14日夜に起きた最大震度7、マグニチュード6.5の地震でさえ「前震」に過ぎなかった。気象庁も、経験則を超えた初めてのケースと驚きを隠さない

大自然の営みは、いとも簡単に人知を凌駕する。余震活動の一日も早い終息を祈るばかりだ。一方、救助活動や復旧・復興は人間の力で進めることができる。募金活動など支援の動きは海外でも始まっている。被災者の生活再建や被災地の復興に力を合わせたい

今回の地震では、避難所に倒壊や天井の崩落などの危険があり、避難者が屋外で待機したケースがあった。全国的には、避難場所となる公立小中学校の耐震化率はほぼ100%に達する。天井や照明器具など、建物本体以外の非構造部材の耐震対策も急がれる

庁舎が甚大な被害に見舞われた自治体もあった。災害時に役所機能を代替できる体制が不可欠だ。全国の自治体には、他の自治体との連携など危機管理体制について、あらためて点検し、万全を期してほしい

東日本大震災を機に、各家庭で非常食の備蓄や家具の転倒防止策、家族の連絡手段の確認などが進んだ。5年が経過し、非常食の消費期限をはじめ、身の回りの防災対策も再確認したい。(幸)



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力走 二十二〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月19日 05時36分50秒 | 今日の俳句
【力走 二十二】 法悟空 内田健一郎 画 (5779)

 山本伸一を囲んで、高丘宅での語らいは弾んだ。話が「名張」の地名に及ぶと、伸一は言った。
 「『名張』というのは、いい名前ではないですか。『名を張る』――堂々と『創価』の名を掲げ、社会にあって、信頼と勝利を勝ち取っていくという気概を感じる地名です。
 全中部、全国に、“三重に名張あり”と、その名を轟かせる、広宣流布の模範の地となってください」
 また、高等部員にも声をかけた。
 「頑張って、創価大学に来てね。二十一世紀のリーダーを育てるために創立した大学です。世界の未来は、君たちに託すしかない。
 皆さんは、大切な使命の人です。だから、しっかり勉強して、社会的にも存分に力を発揮できる人になってください。
 若い時には、うんと苦労して、努力することが大事です。それが、生き方の土台になる。青春時代に苦労を避けていれば、しっかりとした土台は築けず、堅牢な人生の建物を造ることはできないよ」
 そこに、高校三年生になる高丘の長女の寿子が、学校から帰ってきた。
 峯子が、微笑みながら声をかけた。
 「お帰りなさい!」
 既に就職が決まったという寿子に、伸一は「立派な女子部のリーダーに」と励ました。
 それから、色紙に「高丘桜」「母桜」などと揮毫して、集っていたメンバーに贈った。
 伸一が帰ろうとすると、小さな子どもを背負った婦人と玄関で顔を合わせた。彼が高丘宅にいると聞いて、駆けつけてきたのだ。
 「では、一緒に写真を撮りましょう」
 さらに、一人ひとりと握手を交わした。瞬間、瞬間、出会った友のために何ができるかを考え、全力で行動した。
 人間は、励ましによって育っていく。そして、人を励ます作業とは、生命を、知恵を、力を振り絞って、相手の心の扉を開き、深く分け入り、発心のための養分を注ぎ込む真剣勝負の対話といえよう。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月19日より転載】


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Fw:チューリップ/今日の俳句 ≪第2110号≫

2016年04月18日 05時40分43秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月18日(月)≫(旧暦3/12)



  チューリップ喜びだけを持つてゐる
            細見綾子

  入学の子はチューリップの他画かず
            吉野義子

  チューリップの首折れ遠いクーデター
            加藤三陽

  チューリップ二本うさぎのお香典
           黒田さつき

  矢っ張りなふーんふーんとチューリップ
            中原幸子


※ チューリップ(英語: tulip)・鬱金香・牡丹百合。
 小アジア原産のユリ科の球根植物。四、五月ごろ、茎の先に上向きに、広鐘形の大きな美しい花を開く。
 一重と八重と切れ咲きがあり、色は赤・淡紅・白・黄・紅紫・ぼかし等。園芸品種がきわめて多く、たびたび世界的に流行した。わが国では、新潟・富山の二県が輸出球根の産地として知られており、この両県では、チューリップを郷土の花としている。


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】





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       ※☆*今週のことば*☆※


  我らの聖教の65周年。

  尊き無冠の友・通信員・

  新聞長のご尽力に深謝!

  苦難に断じて負けない

  勇気の言論力を一段と!



       2016年4月18日




       ※☆*寸 鉄*☆※


 励ましは「直接会う」「よく聴く」が根幹。幹部が最前線に飛び込み真心で

      ◇

 大学会の日。仏法即社会を証明する勇者よ。誓い果たし勝利の人生を歩め

      ◇

 青年部がしっかりしていれば学会は永久に発展―恩師。誉れの使命が君に

      ◇

 私はわが意志で春を呼び心の中から太陽を描く―詩人。友よ絶対負けるな

      ◇

 学会の対策本部が熊本・大分等で被災者支援に総力。海外の友も無事祈る


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月18日(月)付】



      ※☆*名字の言*※



札幌創価幼稚園の第1回入園式から、16日で40年。卒園生は昨年度で7000人を超えた



初の入園式から3日後、創立者の池田名誉会長は、作家・井上靖氏への書簡につづった。「未来からの使者を精一杯の真心で迎えてあげたい、そんな気持でたたずんでおりました」



名誉会長は、入園式の1時間以上も前から玄関に立ち、園児を出迎えた。「一人一人の瞳の奥に、未来の日本、世界の輝きが見えるような気がしてならない、どうか二十一世紀を頼みます。そう語りかけ、祝福させてもらいました」(『四季の雁書 往復書簡』)



第1回入園式と同じ日の1976年4月16日、同園に近い札幌・羊ケ丘で、教育者・クラーク博士の像が除幕された。彼は札幌農学校の学生に「余(=私)は諸君を紳士をもって対するであろう」と敬意を表し、学則も「紳士たれ」で十分だと語った(蝦名賢造『札幌農学校』新評論)。未来の大人として、遇したわけである。創立者の園児への姿勢も、これと同じだ



今年度、札幌創価幼稚園では3歳児からの3年保育が始まった。若い生命を「一個の人格」として尊重し、可能性を信じ抜く教育の挑戦は忍耐の連続だが、これに勝る聖業はない。「未来からの使者」を育む人は「未来の創造者」である。(鉄)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月18日(月)付】


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ヒヤシンス/今日の俳句 ≪第2109号≫

2016年04月17日 05時30分58秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月17日(日)≫(旧暦3/11)



 敷く雪の中に春置くヒヤシンス
       水原秋櫻子

 室蘭や雪ふる窓のヒヤシンス
        渡辺白泉

 遺失物係の窓のヒヤシンス
       夏井いつき

 水にじむごとく夜が来てヒヤシンス
         岡本眸

 ヒヤシンスしあわせがどうしても要る
        福田若之


※ ヒヤシンス・風信子・飛信子、(学名: Hyacinthus orientalis)
 シネラリヤ(Cineraria)が正しい。和名富貴菊・蕗桜・観賞用植物として明治時代(1880年前後)になって渡来したキク科の越年草。シネラリヤのシネ(死ね)を忌んでサイネリヤと呼ぶ。
 早春の鉢植え・切り花用に盛んに栽培される。茎の上部で分枝し、散房花序をなして多数の美しい頭花を開く。舌状花は一〇ないし一二個で色彩の変化品が多く、紅・紫・濃紫・赤紫・白など。咲き方にも八重・一重・星咲き・カクタス咲きなどがある。


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】





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       ※☆*わが友に贈る*☆※



  いかなる困難も

  必ず変毒為薬できる。

  それが妙法の

  偉大な力用だ。

  今こそ不屈の信心を!




       2016年4月17日




       ※☆*寸 鉄*☆※


 SGIは社会に開かれた革新的な宗教運動の先駆―博士。友好対話に邁進

      ◇

 「先ず四表の静謐を祷らん者からん者か」と大聖人。立正安国こそ我らの誓願なり

      ◇

 座談会は仏の集い。宿命打ち破る力が湧く―恩師自他共の人生勝利へ勇躍

      ◇

 障がい者マーク認知度低し。細かな配慮は人権意識の表れ。まず自分から

      ◇

 熊本で余震続く。危険な場所には絶対近づくな。人命第一・安全最優先で


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月17日(日)付】



      ※☆*名字の言*※



災害時には、初動の速さが求められる。阪神・淡路大震災が起こった1995年(平成7年)1月17日の深夜、被災地の兵庫には、関西はもとより各地から救援物資が届き始めていた。交通が寸断されるなか、チャーター船、バイクなど、あらゆる手段で、“負けたらあかん”との思いを乗せて――▼熊本県を中心に、強い地震が頻発している。今回も、最初の強い揺れがあった14日の深夜、学会の九州災害対策本部の手配で、直ちに福岡から救援物資が出発。避難者のいる熊本の各会館に届けられた



災害の際には、自分自身を守る「自助」、地域で協力する「共助」、行政機関が主体の「公助」の三つが大切だ。その上で、個人がライフラインなどの生活手段を奪われた初期段階では、「公助」とともに「共助」の力が、何よりも必要になる



先日に取材した同県天草市の友が気になり、連絡をとった。地震後、阪神・淡路大震災を経験した神戸市長田区や兵庫区の同志から早速、連絡があったという。「すぐに連絡をくれた、その真心がありがたくて」と、ある婦人が話していた



被災地への応援は「物」だけではない。「心の絆」は距離を超える。被災者の無事安穏を真剣に祈り、励ましを送りたい。本紙も、その使命を果たしたい。(芯)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月17日(日)付】


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石楠花/今日の俳句 ≪第2108号≫

2016年04月16日 05時52分15秒 | 今日の俳句
≪2016年(平成28年)4月16日(土)≫(旧暦3/10)




 深山石楠花やはるかにまさしく蔵王かな
        荻原井泉水

 地獄谷すなわち石楠花谷として
         花谷和子

 石楠花は富士の夕の色にさけり
         安部完市

 石楠花にかくれ二の滝三の滝
         宮下翠舟

 石楠花や水櫛あてし髪しなふ
         野澤節子


※ 石楠花。
 ツツジ科の常緑低木。高山性の花木で日本全土の亜高山帯と周辺の渓谷に自生する。葉が厚く革質で光沢があり、花と相まって美しい。日本列島には十種類ほど分布する。石楠花の名はよく知られているが、漢名を誤用したもので、中国でいう石楠花はまったく別の植物である。


【「現代俳句歳時記(夏)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】






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       ※☆*わが友に贈る*☆※


わが地域こそ

  広宣流布の本舞台だ。

  足元から信頼の拡大を!

  近隣から慕われる

  誠実と真心の人たれ!


       2016年4月16日




       ※☆*寸 鉄*☆※


 世界55カ国の友と5・3
 記念幹部会。わが誓いの
 栄光峰へ!勢いよく出発

      ◇

 香川女性の日。志国新時
 代を開く勇気と希望の連
 帯。賑やかに対話を拡大

      ◇

 「仏法の根本は信を以て
 源とす」御書。どんな時も
 題目。信心に不可能なし

      ◇

 子供の交流サイト被害が
 過去最多。大半が少女と。
 閲覧制限など親子で確認

      ◇

 熊本で大地震。被災した
 皆様にお見舞い。建物倒
 壊や土砂災害にも警戒を


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月16日(土)付】



      ※☆*名字の言*※



東日本大震災を経験して以来、自身の中で、「忘れない」という言葉の意味が変わった。単に過去のこととして、記憶にとどめておくだけではない。過去の“あの時”に抱いた思いや経験を忘れないことが、未来を目指して進む道しるべになると知った



試練の中でそういう思いになれたのは、東北の復興支援に尽力し、同苦してくれた友がいたからだ。九州から来たという同志にも、数多く出会った。それだけに、14日夜に起きた、熊本県を震源とする震度7の地震に心が痛む



余震が続くため、震える心身を毛布で包み込み、眠れぬ夜を野外で過ごした人もいたという。創価学会でも、熊本西文化会館、宇土文化会館をはじめ、各会館で避難者を受け入れた。学会本部・九州・熊本の災害対策本部のもと、最大震度を観測した益城町などで、支援・激励に全力を挙げている



自然の猛威を前にした時、一人の人間の力は限りなく小さく感じる。だが人間には、危機の時に寄り添う心、逆境にも耐えて立ち上がる反発力がある。そのことを今、思い出している



被災者の安心のため、熊本と九州の一日も早い復旧のために、励ましのネットワークを力強く広げたい。仲間がいれば、人は強くなれる。共に希望の未来へ――。(城)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月16日(土)付】


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力走 二十〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月16日 05時29分23秒 | 今日の俳句
【力走 二十】 法悟空 内田健一郎 画 (5777)

 高丘秀一郎は真剣に唱題を続けた。仏壇の前から離れなかった。彼は、もう一度、信心を一からやり直すつもりで、自らの宿命への挑戦を開始していったのである。
 一九七八年(昭和五十三年)四月上旬、高丘は、幹部に指導を受けようと、三重県長の富坂良史に手を引かれ、立川文化会館を訪ねた。そこで山本伸一と、ばったり出会ったのだ。
 「三重の名張から来ました」
 語らいが始まった。事情を聞いた伸一は、大確信を注ぎ込もうとするかのように、力を込めて語った。
 「断じて病魔になど、負けてはいけません。早く、良くなるんです。あなたには、名張の広宣流布を成し遂げていく、尊い使命がある。病気も、それを克服して信心の偉大さを証明していくためのものです。そのために自らつくった宿業なんです。
 したがって、乗り越えられない宿命なんてありません。地涌の菩薩が病魔に敗れるわけがないではありませんか!
 題目です。ともかく見事な実証を示させてくださいと、祈り抜くんです。私も題目を送ります。今度は、三重でお会いしましょう。必ず、元気な姿を見せてください!」
 高丘は、伸一の言葉を聞いて、胸に一条の光が差し込む思いがした。勇気がほとばしった。希望が芽吹いた。強い確信と祈りを込めて、真剣勝負の唱題がさらに続いた。
 “先生に心配をかけて申し訳ない。必ず、治してみせる!”
 懸命に唱題を重ねるうちに、医師も匙を投げた病状が回復し始めた。右目に光は戻らなかったが、左目の視力は次第に良くなり、御本尊の文字が、しっかり見えるようになったのである。
 彼は、「大地はささばはづ(外)るるとも虚空をつなぐ者はありとも・潮のみ(満)ちひ(干)ぬ事はありとも日は西より出づるとも・法華経の行者の祈りのかな(叶)はぬ事はあるべからず」(御書一三五一ページ)との御聖訓を噛み締めるのであった。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月16日より転載】


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梨の花/今日の俳句 ≪第2107号≫

2016年04月15日 05時42分59秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月15日(金)≫(旧暦3/9)

 待つ宵の夢ともならず梨の花
         夏目漱石

 梨の花すでに葉勝ちや遠みどり
         富安風生

 梨咲くと轍(わだち)を重ね砂丘馬車
         神尾季羊

 能登けふは海の濁りの梨の花
         細見綾子

 水みえて淋しさもどる梨の花
        山本伊左巳


※ 梨の花・花梨
 まれに野生もあるが、多く栽培されるバラ科の落葉果樹。高さ六メートルに達するが、採果用のものは、枝を剪定整枝して、棚を作り、低木状に仕立てるので、たけが低い。
 葉は卵円形で先がとがり、緑に細かい鋸歯を有する。四月末ごろ、短枝の先端に、葉とともに白色の五弁花が、五ないし一〇個群がり開く。鳥取県に多く栽培され、鳥取県の郷土の花になっている。
→梨(秋)


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】





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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  苦労を味わった分だけ

  友の心に寄り添える。

  困難を乗り越えてこそ

  偉大な人間になれる。

  君よ 断じて負けるな!



       2016年4月15日




       ※☆*寸 鉄*☆※


 ちっぽけな限界や枠など打ち破れ―恩師。広布の大ロマンへ青年部が先駆

      ◇

 常勝関西の要・神戸の日。戦う同志は師子の如く!胸のすく正義の大攻勢を

      ◇

 「毅然として力強いのは民衆だけ」文豪。草の根の対話が時代動かす原動力

      ◇

 リーダーは会員のプライバシーを守れ。信頼の絆が生命線。油断で壊すな

      ◇

 体調管理の基本は(1)適切な食事(2)十分な睡眠(3)適度な運動。祈りを根本に



【聖教新聞:2016年(平成28年)4月15日(金)付】




      ※☆*名字の言*※



会館での任務が全て終わっても、制服の青いブレザーを脱がない創価班員がいる。「撮ってもらえませんか?」。声を掛けられ、携帯電話で写真を撮ると、「母に送りたいんです」。初の任務だったという



彼が幼いころに両親は離婚。母子で入会していたが、彼は信仰に消極的だった。やがて母が長期入院し、中学・高校を児童養護施設で暮らす。卒業後も職場になじめず、人にだまされる経験もし、引きこもるようになった



2年前、地域の男子部員に誘われ、会合に顔を出した。同世代の若者の熱気に驚いた。「どうしたら皆のようになれますか」と聞くと、「折伏してごらん」。対話に挑み、3人に弘教を実らせた。復職し、趣味の音楽や演劇でイベントを主宰するまでに。創価班として奮闘する写真とともに、「お母さんが信心してくれて、本当に良かった」と、元気になった母に感謝を伝えた



不遇を嘆き、息をひそめるように暮らしていた一青年が、励ましによって使命に目覚め、母への感謝を行動に表す――小さな出来事かもしれないが、そこにこそ創価学会の「真実」があろう



「相互触発の善縁を広げ、世界の人びとの心を結び高めゆくことを、我らは『広宣流布』と呼ぶ」と池田SGI会長。この大道を、誇り高く進もう。(険)




【聖教新聞:2016年(平成28年)4月15日(金)付】


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力走 十九〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月15日 05時14分39秒 | 今日の俳句
【力走 十九】 法悟空 内田健一郎 画 (5776)

 高丘秀一郎の右目が、突然、かすみはじめたのは、前年の一九七七年(昭和五十二年)十月、柿の実が赤く色づいていた日であった。翌日には、ほとんど見えなくなった。
 眼科で二週間、治療を受けたが、効果はなく、大学病院の脳神経外科を紹介された。その時には、既に右目から光は失せていた。
 脳神経外科では、視神経炎と診断されたが、原因は不明であるという。
 年が明けた三月、左目にも異変を感じた。大学病院に行くと、すぐに入院するように言われた。四時間おきに注射と飲み薬が投与され、副作用で体全体が腫れあがった。
 毎夜、眠りにつく時、“このまま永遠に暗闇の世界に入ってしまうのではないか”と、不安に苛まれる。朝、目が覚め、光を感じることができると、ほっとする――その繰り返しであった。
 しばらくして、医師は高丘に告げた。
 「率直に申し上げますが、今の医療ではなすすべがありません。悪化はしても、これ以上、良くなることはないと思います」
 彼は、“もはや信心しかない。本気になって信心に励んでみよう”と腹を決めた。
 それまでは、“頑張って信心してきたのに、どうしてこうなるのだ!”という思いがあった。しかし、新たな決意で唱題に励むと、心が変わっていくのを感じた。
 “俺はこれまで、教学を学んできた。御書に照らして見れば、過去世で、悪業の限りを尽くしてきたにちがいない。それなのに大した信心もしないで、御本尊が悪いかのように考えていた。傲慢だったのだ。
 日蓮大聖人は、「諸罪は霜露の如くに法華経の日輪に値い奉りて消ゆべし」(御書一四三九ページ)と仰せになっている。信心によって、今生で罪障消滅できるとの御断言だ。なんとありがたい仏法なんだ!”
 そう思うと、御本尊への深い感謝の念が湧いてくるのだ。
 感謝の心は、歓喜をもたらし、その生命の躍動が、大生命力を涌現させる。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月15日より転載】


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桜草/今日の俳句 ≪第2106号≫

2016年04月14日 05時37分56秒 | 今日の俳句

≪2016年(平成28年)4月14日(木)≫(旧暦3/8)


 桜草もののはじめの彩として
        相田勝子

 桜草灯下に置いて夕餉かな
        富田木歩

 まのあたり天降りし蝶や桜草
        芝不器男

 花の奥より蕾駈け出づ桜草
        加藤楸邨

 桜草たのしげに咲き増えにけり
        高田風人子



※ 桜草・プリムラ 
 北海道の南部・本州・九州の河畔の原野や高原、山間の低湿地に野生し、また観賞用に栽培される多年草。
 東京付近では荒川畔の浮間ガ原付近に自生が見られたが、乱採されて跡を絶った。小海線の野辺山付近や軽井沢高原などに自生品が多い。
 野生種は四月ごろに、長い花茎の先端に紅紫色の数花を散形状に開く。栽培品は非常に種類が多く、白・桃色・紅・濃紫・絞りなどその色がさまざまで、すこぶる華麗だが、野生種の清美かれんさには及ばない。埼玉県の郷土の花で、田島原一帯の自生地のは天然記念物に指定されている。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】





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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  何でも相談できる

  良き先輩を見つけよう!

  「たすくる者

  強ければたうれず」

  善智識こそ人生の宝だ!



       2016年4月14日




       ※☆*寸 鉄*☆※




 会長は人間同士の信頼と同苦の精神を蘇らせた―独識者。仏法正統の行動

      ◇

 栄光の「5・3」へ列島で座談会。わが地区から対話の旋風を!人材拡大を

      ◇

 青年の意気と力が世界の歴史を変える―恩師。勇気の一歩が変革の万波に

      ◇

 「御みやづかいを法華経とをぼしめせ」。使命の職場で大誠実の世雄と輝け

      ◇

 為政者は「万民の手足」と御聖訓。誰が民衆の為に真剣か―監視の眼光らせ


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月14日(木)付】



      ※☆*名字の言*※



エジソンが白熱電球を発明、ライト兄弟が動力飛行に成功、アームストロングが月面に着陸――歴史には、“あの日”があったから“今”の発展があるという分岐点がある。そうした史実を集めた『世界の歴史を変えた日1001』(ピーター・ファータド編集、ゆまに書房)を興味深く読んだ



ワシントンがアメリカ初代大統領に選出された日も紹介されている。1789年2月4日、大統領を選出する代理人の全ての票を獲得。その後、選挙結果が全州で承認されたと、ワシントン本人に正式に告げられたのが、同年4月14日とあった



だが、事ここに至っても、当人の演説からは固辞したい気持ちがうかがえた。責任の重さゆえだろう。しかし彼は、「義務感」から、引き受けることを決意したという



4月14日は、創価学会にとっても重大な一日として刻まれる。1960年のこの日、池田SGI会長が、第3代会長の就任を受諾。日記に「この日――わが人生の大転換の日となれり」「戸田先生のことを、ひとり偲ぶ。ひとり決意す」と記した



学会と出あい、広宣流布に生きる喜びを知った全ての人にとっても、歴史の転換点だったに違いない。師恩に深く感謝し、5・3「創価学会の日」へ、黄金の自分史をつづりゆこう。(代)


【聖教新聞:2016年(平成28年)4月14日(木)付】


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力走 十八〈小説「新・人間革命」〉

2016年04月14日 05時21分18秒 | 今日の俳句
【力走 十八】 法悟空 内田健一郎 画 (5775)

 山本伸一が妻の峯子と共に高丘秀一郎の家を訪ねたのは、午後四時過ぎであった。並木通り沿いにある瓦屋根の真新しい二階屋で、道を隔てて高校のグラウンドが広がっていた。
 高丘家には、既に伸一の訪問が伝えられており、主の秀一郎と妻の直子、高校一年になる長男の龍太が一行を迎えてくれた。
 「とうとう名張へ来ましたよ」
 そして伸一は、長男に視線を向けた。
 「お父さんの目が治ってよかったね」
 その声がかすれた。喉に痛みを感じた。
 「申し訳ありませんが、うがいをさせていただけませんか」
 台所に案内された伸一が、うがいをしていると、勝手口から、こちらをのぞいている制服姿の女子高校生が見えた。
 「どうしたの?」
 「表を通りましたら、高丘さんのお宅に母の車があったので、母がいるかと思って、見ていたんです」
 彼女の母親は、高丘直子から、伸一が高丘家を訪問すると聞いて、駆けつけてきたのである。
 「おそらく、お母さんは、部屋の方にいると思いますよ。あなたもいらっしゃい」
 仏間に行くと、近隣の学会員など、七、八人ほどが集っていた。
 伸一は、皆で題目を三唱したあと、「今日は座談会を開きましょう。どなたか、体験を語ってください」と話しかけた。
 口を切ったのは、秀一郎であった。
 丸顔に柔和な笑みを浮かべ、喜びを噛み締めるように語り始めた。
 「先生。おかげさまで、見事に視力は回復し、十月には、職場復帰を果たせました。
 体は、以前にも増して健康になり、信心への強い確信がもてるようになりました。御本尊の力を生命で感じております。今、仏法対話することが、嬉しくて仕方ないんです」
 功徳を実感するならば、おのずから歓喜が湧き、その体験を語りたくなる。歓喜こそ、広宣流布の原動力である。



【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月14日より転載】


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