工房八重の部屋

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アスニー山科の講座「植治の庭と京の水」の11代小川治兵衛さんの講座

2011年06月09日 | Weblog
6月8日のアスニー山科の講座 「植治の庭と京の水」の

11代小川治兵衛さんの講座に、出席しました。

7代目の小川治兵衛さんは、平安神宮の庭や、明治時代の経済界、政治にたずさわる

重鎮達の,岡崎の別荘群を、疎水の水を使って、作庭した方として有名です。

そのような名門の家に生まれた、11代小川治兵衛さんは、京都市立芸大、日本画科を

卒業後、11代小川治兵衛として、先祖からの仕事に従事されています。

明治時代になり、天皇陛下や公家達は、首都となった東京へと去り、

京都は衰退の一途となりました。

京都は、この衰退状態から抜け出し、国際文化都市を目指し、琵琶湖の水を引き入れた

疎水を作り、その水を利用し、飲料水の水道水とし、発電所を作り電力を発電、

インクラインを作ることにより、琵琶湖からの段差を無くして、

滋賀県からの物資輸送の手段を作りと、経済発展の努力をしました。

万国博覧会の会場を作り、博覧会を開催し、平安神宮もその時のイベントとして造り、

7代目の小川治兵衛さんは、平安神宮の広大な庭を作庭しました。

印象に残った話の中、洛翠庭園は、藤田観光の創始者の藤田小太郎氏の別荘

だった所で、11代小川治兵衛さんに、庭の復元を依頼してきた頃は、

かなり荒れ果ていたそうです。この庭は、池が琵琶湖の形に作られ、竹生島など

も造られていた、7代目の小川治兵衛さんが作庭した当時の姿に、

復元したとのこと!  その時の持ち主は郵政省で、観光客のための、宿泊所や、食事処に

なっていましたが、郵政民営化のあおりを受けて、現在は閉鎖されているので

前を車で通ると、いつも閉鎖されているのが、気になっていました。

11代小川治兵衛さんは、現在も手入れをされていて、「近い将来に、また公開

されると思います」 と、お話になられたので、また公開される時が来たら

琵琶湖の形をした池を、拝見したいですね。

また琵琶湖の形をした池は、清風荘があり、7代目小川治兵衛さんが作庭され、

清風荘の今の持ち主は、京都大学です。

清風荘は、西園寺公望元公爵の京都別邸として使用されていたもので、公の没後は、

住友吉左衛門氏(15代友純氏は公の弟)により保管されていましたが、

京都大学創設当時の文部大臣として、公私ともに本学の創設を支援された

公の遺徳を偲ぶため、昭和19年6月に、住友家から京都大学へ寄贈されました。

通常は非公開です。

伝統ある家に生まれた、11代小川治兵衛さんは、「この現代の生活のなかで自然

のなかに、身を置いて、心豊かに過ごし、自然の素晴らしさを残す

努力が必要」 という、くくりの言葉が印象に残りました。




6月8日のアスニー山科の講座 「植治の庭と京の水」の、11代小川治兵衛さんの講座


平安神宮、臥龍橋
7代目の小川治兵衛さんは、平安神宮の庭を作庭しました


平安神宮には、3つ池があります


東神苑にある池  春は枝垂れ桜が美しい!


清風荘の今の持ち主は、京都大学です


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