工房八重の部屋

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京都春季非公開文化財特別公開 -法性寺の国宝千手観音立像を拝観

2012年05月06日 | Weblog
4月27日からの、京都市内14社の京都春季非公開文化財特別公開は

5月6日(日)で終了します。

汗ばむような初夏の日、5日に法性寺(ほっしょうじ)の国宝、千手観音立像を拝観に

行きました。

法性寺は、摂関政治の基礎を固めた藤原忠平が建立し、旧法性寺は、

創建後も藤原家の氏寺として栄え、藤原忠通(ただみち)(法性寺入道)の時には、

広大な寺域に大伽藍を構え、京洛二一ケ寺の一刹に数えられていた寺です。

しかし、以後の兵火により、堂宇は悉く焼失してしまいました。  

明治維新以後、旧名を継いで再建されたもので、現在は、町中にある小さな寺です。

本堂に安置する千手観世音菩薩像(国宝)は、旧法性寺の潅頂堂(かんちょうどう)の

本尊と伝えられています。 国宝の千手観音立像は初公開だそうです。


法性寺は東福寺駅から南の高架道路に下をくぐり線路沿いの道にある小さな寺です。


東福寺交番がありました。 道路沿いの道を南に行ったら、すぐにあるのだそう!


東福寺交番を東に曲がると、東福寺へ行く門があります。
帰りに東福寺の青もみじの新緑を見ようと思っていたのですが、東福寺ヘ行く観光客が
あまりにも多いので、出直して、平日の空いた時に行くことにしました。


線路沿いの道にある法性寺の門まで来たら、「この門からは入れません。
横のガレージに並んでください!」 の貼紙がありました。


ガレージに入り、拝観料を支払って、さらに寺内の控えの間で待ち、30分間待って
やっと本堂に入れました。 
寺内は狭く、三間しかないので、順番に入るしかないとのことです。


看板の写真の国宝の千手観音立像

十畳位の座る場所がある狭い本堂に、千手観音菩薩立像、不動明王像、薬師如来像、
阿弥陀如来像、地蔵菩薩立像などが、ありました。
国宝の千手観音立像は60cm?位の小さな仏像で、遠くからしか見えないので
仔細には、見えにくい!

なぜ国宝になったかというと、仏像が中国からの影響を受けた唐様は表情はけわしいの
ですが、平安時代からの仏像は、お顔もふっくらとし柔和となり、和の日本独特の
仏像となっていきましたが、千手観音立像は唐様と和様の中間にあり、
技術の粋が注がれた優美な観音像で、国宝に指定された、とのことです。


門は出口専用になっていました。 国宝の千手観音立像は初公開だそうです

連休の天気の良い日なので、その後、上賀茂神社で、2時半から開催される
「賀茂競馬」を見に行く予定でしたが、「公共交通で来てください」とのことで、
大変な混雑だろうと予測され、諦めました!

6日の朝刊によると、約6千人の観客だったとか! 帰りのバスは多分かなり
待たなければならなかったでしょうから、「賀茂競馬」に行かなくて、
正解だったかもしれない!