何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

ピストンが出来上がりました   - 新V4スチームエンジン工作 -

2014-09-16 20:21:50 | エンジン工作
2014/09/16 (火曜日) 晴れ



スチームエンジン工作の中でも気を使うピストン工作を始めた。
ボアー12mm ストローク15mm ピストンの厚みは25mmもある。
旋盤を持たない手作り工作だから市販の真鍮パイプを組合わせてそれらしく作り上げる。
同じようなことを何度も繰り返しているので少しは要領が良く出来るようになったが
今回もまた思わぬところで悪戦苦闘している。


↓ 素材の真鍮パイプの切断作業。 今までは万力に咥えてカナノコでゴシ、ゴシ・・・と切断していたが
   肉厚がわずか0.5mmのパイプでは歪んでしまい、後々までそれが影響して失敗することが多かった。
   そこで、今回は万力には咥えず、糸鋸の薄い鋸歯で慎重に切断した。



↓ 直径の異なるパイプを嵌めて所定のサイズのシリンダーやピストンにする。(バウムクーヘン工法と称しています。)







↓ バウムクーヘンを半田で気密・固定する。



↓ ピストンの胴?にピストンピンを通す穴を開ける。 穴の位置を決めるのに罫書は(傷がつくので)出来ない。
   そこで位置決め用の治具を作った。 これで4つとも同じ位置に穴を開けることができる。



↓ コンロッドの長さを決める。 クランク軸の芯からピストンピンの芯まで63mmもある。



↓ ピストンピンを通す「コンロッド小端部(スモールエンド)」
   3ミリパイプをきつく叩き込んで半田付けで固定した。



↓ ほぼ完成のコンロッド。



↓ 加工中のピストン。 これから蓋を半田付けする。



↓ 蓋を嵌めて逆さまにして中から半田を流す。(周りをバーナーで加熱する)



↓ 元に戻すと蓋ができて気密になると言う按配だ。



↓ コンロッド(スモールエンド)を嵌めてピストンピンを通す。 そしてピストンの胴に半田付けで固定する。
   このときが一番、難しいのだ。 うっかり半田付けすると、内部まで流れてスモールエンドも半田付け
   されてしまい、元も子もなくなる。



今回も危うくピストン1個をお釈迦にするところだったが、何とか4つともうまくできた。
さぁ、ピストンが出来上がったから、試しに取付けてみよう。




↓ シリンダーの取付。 斜めにしたり、逆さまにしたり、向きを変えながら取付ける。
   こうなると、この作業台がなくては始まらない。



↓ ケースが出来た段階(まだ穴あけしていない状態)でクランク軸を基準にしてシリンダーの取付け位置を
   マークしておいた。 



↓ シリンダーにも中心線を基準にした取付マークを刻印してある。



このマークを合わせて取付けるとクランクの中心とシリンダーの中心が合うようになる(はずです)。
前回のV4エンジン工作ではこういう準備がなかったので取付けてから、なかなか中心が合わず、
調整に苦労してしまった。


↓ No.1ピストンを取付けるところ。



↓ 取付完了。 サーカスまがいの組立は両手だけでは足りず、第三の手ともいうべき「口」まで使っての
   組立作業だった。




ピストンを取付けてクランク軸を指で摘んで回してみた。
とても軽く回る。
マーク同士を合わせて組立てるだけで調整は不要のようだ。


その動作の様子を動画でご覧ください。






定時間(午後5時)までにはまだちょっと時間がある。
No.2ピストンも取付けてみよう。


↓ 取り付け台を横にしたり逆さまにしたり、第三の手(口)まで使ってサーカス組立だ。



↓ 取付マークに合わせて組立てたNo.2シリンダーとピストン。




No.2もスムーズに回ってくれた。
コンロッドが長くなったせいかな? いやいや、あのマークのおかげだと思いたい・・・


その様子を動画でご覧ください。






この新V4のケースはちょっとコンパクトにし過ぎたかもしれない。
どうせシリンダーがあんなに出っ張るんだから、ケースも幅広くした方がよかった。
ケース内が狭くて前のV4の方が組立易かった。



↓ 自分の小さな手のひらに乗っかるエンジンケース。 もう少しゆったり作ればよかったなぁ・・・





なんとかここまできた。
明日は残るNo.3、No.4のピストンを取付けて動作状況をチェックしてみよう。
それがOKになったら、いよいよバルブ機構の取り付けだ。
まっ、これは面倒なだけで工作上は特に問題はない。
今週中には何とかなるかなぁ・・・・ ガンバローっと


コメント
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