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5月20日

2009-05-20 17:59:50 | Weblog

      ( 薪能 )

 

もともとは奈良、興福寺の修二会の催事。5月11,12日南大門跡の芝に
野外舞台を設け、能狂言五番を演じる興福寺薪能だった。
今では興福寺とは限らず、社寺や庭園,公園などなど野外に設けられた
舞台に篝火を焚いて舞う能全般をいうようにりました。

東京の椿山荘では4月の初旬に桜の花の中での舞台でした。
5月22,23日は埼玉県大宮市の武蔵一の宮氷川神社の能舞台が行われます
金春、宝生、観世の各流派による本格的な薪能は見ものと言われています。
(入場料は少々高めで・・・ちなみにS七千円、A六千円,B,五千円)

 

鼓うてば闇のしりぞく薪能        石原八束

 

笛方のかくれ貌なり薪能         河東碧梧桐

 

鵜の川を焦がしてやまぬ薪能       伊藤敬子

 

火を守るひとも泛かびて薪能       濱田俊輔

 

薪能鬼女に月光憑きにけり        松本圭二




 


 

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5月19日

2009-05-19 18:58:31 | Weblog

     ( 亀戸天神・撫で牛 )

 

先日17日(日)講習会で亀戸へ。朝から夕方までの缶詰で酸欠・硫化水素
危険作業に関する講習でした。
昼休みのちょっとした時間を亀戸天神まで足を伸ばしました。
ここ亀戸天神は小学校に上がる前までは祖母に付き合わされて、よく行った
ところです、鷽替えの神事、藤の神社としても有名な場所です。
年に一度正式な連句の会も催されています。

 

炎天の撫牛なでて安らなり         三宅句生

 

「撫牛」の鼻面の輝り雲の峯        毛塚静枝

 

紅梅や撫で牛にある日のぬくみ      児島ひろ子

 

こんな風に、なんでも詠んでしまう俳句は素晴らしいですね。


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5月18日

2009-05-18 17:35:48 | Weblog

     ( 宝鐸草・ほうちゃくそう )

 

宝鐸とはお寺の軒先に下がっている風鐸(風鈴)のことです。

 

宝鐸草八雲旧居に見たりけり        西岡節山

 

木をめぐり宝鐸草へ蝶降りる         井橋照々

 

朝靄の一株ありし宝鐸草                       八木林之助

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5月17日

2009-05-17 00:29:33 | Weblog

     ( 薔薇 ・ノスタルジー )

 

薔薇剪りに朝のエプロン濡らしけり      永井龍男

 

アンコール薔薇の花束置いてより       星野椿

 

全力で立つ空びんに薔薇の花         五島高資

 

言葉にて受けし傷膿む薔薇の苑        寺井谷子


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5月16日

2009-05-16 21:05:23 | Weblog

      ( 豌豆 )

 

豌豆剥く母に似て来し妻とゐて       茂里正治

 

豌豆の蔓絡み合ふ力かな          吉川 幸廣

 

おほかたは女の仕事豌豆引く        池田 歌子

 

豌豆の中に日焼けし父の顔          廣瀬直人



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5月15日

2009-05-15 04:47:51 | Weblog

      ( 黄菖蒲 )

 

黄菖蒲の黄の映る水平らかに        池内たけし

 

黄菖蒲の中洲が頒つ梓川           白岩てい子

 

黄菖蒲や魚板のかわく翁堂           高井去私

 

旅人に雨の黄あやめ毛越寺                     高野素十



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5月14日

2009-05-14 18:10:03 | Weblog

       ( 花あやめ )

 

あやめ咲く野のかたむきに八ヶ嶽       木村蕪城

 

花と花の間さびしく花あやめ           大井雅人

 

旅かなし紫あやめ野に咲けば          富安風生


あやめ見にゆくと女等裾つらね          細見綾子


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5月13日

2009-05-13 18:26:53 | Weblog

       ( 藤棚 )

 

天心にゆらぎのぼりの藤の花        沢木欣一

 

藤房にふれさせて行く肩車          大野花子

 

藤の昼膝やはらかくひとに逢ふ        桂 信子

 

藤棚を透かす微光の奥も藤                    長谷川かな女

 

 ☆ 一昨日から風邪気味、もしやの豚インフルエンザ?
 これと云って心当たる人とも会っていないし・・・・
 単なる不摂生だろう。 微熱は句作を大いに邪魔する

 

夏風邪や老の疲れといふ病          松根東洋城




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5月11日

2009-05-11 17:14:55 | Weblog

     ( 祭 )

 

 「神輿深川・山車神田・だだっ広いが山王様」と昔から言われている東京
三大祭です。その中でも一番最初の夏のお祭が神田祭り。山車神田と言われた
山車も関東大震災であらかた焼失してからは、神輿が主流のお祭になりました。
5月7日が神輿の宮出し、9日が神幸祭、10日が宮入り、15日が例大祭です。
それに続く祭が浅草の三社祭。昨年は行儀の悪い江戸っ子の為に中止になった
本社神輿の三基が今年は宮出しされますが、例年浅草寺境内で観られたものが
今年は本殿の改修で町内渡御でしか見られないそうです。
5月15日大行列,16日町内神輿連合渡御、17日本社神輿の宮出し宮入り。
私の産土の本所、深川のお祭は隅田川を挟んで西側のお祭が大方済んでから
東に移ります。これは推測ですが江戸時代には西に商人、東に農、魚業の生活
があってそれぞれに商売繁盛・収穫祭と意味があったような気がします。
ころころも江戸っ子の端っ子。今まで担いだ神輿で一番重かったのが鳥越神社の
神輿・二番目が下谷神社の神輿でした。ちなみに大騒ぎになる三社の神輿三基の
重さはぶらさがりの人の重さで見た目にも小さな神輿です。

 

神輿追ひ銀座新富明石町         愛澤豊嗣
(神田祭の神輿)

 

御隠居も出そろふ神田祭かな       徳田千鶴子

 

三社祭橋のたもとのどぜう鍋        武田昌男
(浅草神社の神輿)

 

三社祭露地の稲荷も灯りけり        岩井愁子

 

永代橋落ちんばかりの神輿かな       中田みなみ
(深川八幡の神輿)

 

深川めし声の神輿の通りけり         大木あまり

 

鳥越の路地の奥まで祭かな          水原春郎
(鳥越神社の大神輿)





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5月10日

2009-05-10 09:33:27 | Weblog

       ( 芍薬 )

 


芍薬の芽のほぐれたる明るさよ        星野立子

 

芍薬に逢瀬のごとき夜があり          森 澄雄

 

芍薬にはねたる泥のかはきゐる               富安風生

 

うら若き墨染衣玉芍薬                             細見綾子



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