こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

かたちんばの「告白」

2005-09-23 00:48:28 | 想い出かたちんば
毎週、楽しみししていたドラマ「電車男」が、今晩、終わってしまった。

しかし、ドラマとしてというより、2人<エルメスと電車男>のシーンに、色んな過去がダブって「フラッシュバック」してしまった。

私は、何はどうあれ結果的に現在は「電車男」のネット住人と同じ、毒男=独身男 である。
但し、それはそれで、ああいうシーンもあったなということを、思い出すつもりもなかったのだが、様々な「瞬間」を思い出してしまったのである。

伊東美咲さんのエルメスの可愛さにノックアウトされながら、「好きって言ったらもっと好きになっちゃいました 」というセリフにグッときてしまった。

(bluegoldさんも同様の事を言っていた。同じくして、グッときた人も多いだろう・・)

これを聞いて、今は亡き、愛する中島らもさんの本の「大好きな」名文を思い出した。
らもさんでなければ言えない(もしくは、糸井重里さんくらいか?)痛く、痛い、重い、コトバだ。

あんな瞬間が自分のようなかたちんばにもあった。永遠のような停止した瞬間が。
もう戻ることない、一瞬の、瞬間が。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・・・恋におちてしまうのは僕の責任ではないのだ。

そいつはいつも、何の予兆も無くいきなりやってくる。

チャイムを鳴らしてくれれば逃げる手もあるのだが、散歩に行こうとドアを開けると、いきなりそこにヌッと立っているのだ。
アッと思ったときはもう遅い。

・・・そうやって恋に落ちるたびに、僕はいつもボロボロになってしまう。
何日も家に帰らない。
熱でうなされたようになって、相手への想いではちきれんばかりの頭を抱え、ただただ夜の街をほっつき歩いているのだ。
そのへん、恋というのは病気に似ている。

・・・そんな風に、目に見えない力に引き裂かれるような想いで、痛い痛い夜々を過ごすのけれど、それに対する報いというものは何もない。

・・・「恋愛は日常に対して垂直に立っている」と言い換えても間違えでは無い。
極端に言えば、恋愛というのは一瞬のものでしかないのかもしれまい。

唇と唇が初めて触れ合う至高の一瞬、そこですべてが完結してしまい、
それ以外は日常という散文への地獄下りなのだ。

ただし、その一瞬は永遠をはらんでる。

その一瞬は、通常の時間軸に対して垂直に屹立していて、その無限の拡がりの中に
この世とは別の宇宙がまた一つ存在しているのだ。

・・・今夜、街のどこかで向かい合っている唇と唇の間の何センチかの中に、
永遠の時間と、無限の距離と、そして無数の激痛をともなう夜々がうずまっているだろう。

・・・金輪際ごめんだと思っているにもかかわらず(恋を)またやってしまう。
そのへん、恋は二日酔いに似ている。
しかし、言い訳では無いけれど、こういうことなのかもしれない。

もし、誰をも愛していないとしたら、結局僕は「居ない」のだ。
闇の中で、「想い」だけが僕の姿を照らしてくれているような気がする。
それ以外のときは僕は一個の闇であり、一個の不在でしかない。

そのへん、恋は灯台に似ているようだ。

(中島らも「恋は底ぢから」より)
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4 コメント

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恋について (めいふらい)
2005-09-23 01:12:31
恋は誰にも否定できないものだと

僕は思っています。

恋は極めて純粋な心の作業だからです。
返信する
瞬間 (かたちんば)
2005-09-23 07:32:43
しかし、日常という散文への地獄下り、を防ぐ手は無い。



しかし、いつか、覚醒された永遠の時は、折れて、

垢のまみれた「現実」に染まっていくのです。

結婚、などというものも、既にこういった「現実」の契約であり、そういう地獄下りには染まりたくない。

こういう意識が、結婚できなかった今までの要因かもしれません。



私が音楽が好きなのも、垂直に立ち上がる、永遠の時に回帰したいということの現れである。

音楽が、「垢にまみれた現実」に染まってはいけないのだ。



私が、安直な、しょせんは「現実」をなでかえすような音楽が嫌いなのは、また、安易なラヴソングが嫌いなのは、そういうことだ。

返信する
1%の関係 (イーゴ)
2005-09-24 07:10:03
かたちんば氏に、永遠のような恋愛があったんですか。なんか、いいっすね。

相手は、やっぱり伊藤美咲に似てたんですか。
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イーゴさんへ (かたちんば)
2005-09-24 08:12:47
その恋は破綻を迎えて、今の自分がいる訳ですが。



'94年の28歳、大阪に居た頃の事ですが。

その恋が、というか結婚が、当時、駄目になったのが、冬の年末で、余りの痛手に精神がおかしくなり、死んでしまいたくなった。



あの日の痛手は、今は、遠い過去ですが、それでも、未だ自分の中でうずいてはいます。



この件があってから、でした。

お酒を毎日飲むようになったのもだし、音楽の「詞」=コトバの意味が分かるようになったのも、LoveSongの良し悪しが分かるようになったのも。



この件は、話が長くなるので、また別の機会で話します。





しかし、男というのは、さばさばしたオンナのヒトよりも、情が深い厄介な生き物ですね。

未だに当時、もらったいろいろの品物も捨てられずに、押入れにしまっていますのですから。。。(ココロの押入れにも。)



伊東美咲さんのようなキレイなおねいさんではなく、渡辺満里奈に似た童顔の子でしたが。





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