京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

第17回 嵐山花灯路

2021年12月22日 08時49分00秒 | 日記
 12月17日の夜は嵐山花灯路へと来ました。





今年で17回目を向かえる"京の冬の風物詩"としてすっかりと定着した感がある恒例行事ですが、京都市の財政悪化や協賛企業の減少、警備費の増大などの為に今年の開催が最後となってしまいました。





嵐山を背景にした渡月橋は素晴らしいものがあります。
平安時代から"風光明媚な地"として天皇はじめ貴族に愛されてきた風景です。









嵐電嵐山駅の屋上が無料開放されていて、まだ、日が残る嵐山と日が暮れライトアップされた嵐山の風景を2度楽しむ事が出来ました。 







中之島会場のブースでは、これまでの"嵐山花灯路"のポスターが展示されて懐かしく拝見しました。

思えば17年前の第一回の開催初日に来ています。
その時は観光客も少なく、有名な"竹林の経"を誤って車で乗り入れてしまった程でした。
そんなハプニングもいい思い出のひとつで"それ以来"嵐山花灯路"の魅力に取り憑かれてしまいました。


 
第一回、平成17年(2005)の懐かしいポスターです。



また、経済状況やコロナが終息した際には再開して欲しいものです。











本願寺 伝道院

2021年12月22日 08時11分59秒 | 日記
 12月5日は本願寺伝道院を見学しました。




「京都市京セラ美術館会館1周年記念展 モダン建築の京都」の連携企画として公開されています。

本願寺伝道院(重文)は東京築地本願寺など数々の名建築を手がけた東京帝国大学教授・伊藤忠太が設計した建物です。





明治45年(1912)に真宗信徒生命保険株式会社として建てらました。

本体の建物は地上3階、地下1階ですが竣工当時には附属屋、倉庫2棟、物置、人力車置場、便所などがありましたが、現在は本館のみが残っています。



外装は19世紀の英国ヴィクトリア様式ですが、ドーム屋根にはイスラム建築様式が、その外側に付けた石製の欄干は日本の伝統建築様式、隅飾りにはインド風の石造彫刻が取り入れられるなど各国の建築様式を折衷した非常に面白い建物です。

伊藤忠太は明治35年(1902)から3年間アジア・ヨーロッパに留学経験があり様々な様式が混在した本願寺伝道院を設計したのでしょう。


1階の玄関ホールです。

元は生命保険会社の社屋として建てられた建物なので外観に比べて簡素に感じます。
しかし、天井や照明、彫刻にはアール・ヌーヴォーやセセッションの雰囲気を感じさせる重厚さがあります。





2階の「講堂」にはご本尊の阿弥陀如来立像が安置され講義の教室になっていました。

入口には講義の始まりを知らせる「雲板(うんぱん)」が吊るされています。

各部屋には「智慧(ちえ)」、「歓喜(かんき)」、「清浄(しょうじょう)」など仏教に関する名前が付けられています。





伝道院の北側と西側には道路に沿って、先端に空想上の怪獣の石造物が載った柵注(さくちゅう)が並んでいるのもユニークさを感じます。

かなりの老朽化が進んでいましたが、宗祖・親鸞聖人750回大御忌にあわせて保存修理工事が進められ、平成23年(2011)に竣工しています。

平成23年(2011)には国の重要文化財に指定されています。