京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

粟田神社

2020年09月18日 08時29分00秒 | 日記
 粟田神社は東山区三条通下ル粟田口鍛冶町に鎮座される古社です。







ご由緒については、清和天皇の御代に兵火や疫病で民が苦しんでいる時、帝は直ちに勅をだされ、諸神に国家安寧と民の安全を祈願されました。
その際に勅使として感心院祇園社(現在の八坂神社)に七日間祈願されました。
その時のお告げにより、この地に社殿を建ててご神霊をお祀りしました。

また、古代よりこの地を地盤にしていた粟田氏の氏神として創建されたとも言われています。

明治の神仏分離令より以前は感心院新宮と呼ばれていて、また、牛頭天王をお祀りする事から粟田天王社とも言われていました。







毎年10月は粟田神社最大のお祭りがあります。写真は出御祭と、その後を飾る夜渡り神事です。電飾された大燈呂の巡行があります。
昨年までは、夜桜期間中に円山公園で大燈呂の展示がありました。







また、体育の日に行われる神幸祭では剣鉾巡行と神輿渡御が行われます。
剣鉾が市中の疫病を集め、清められた道を御神輿が巡行するのは祇園祭と同じですね。

粟田祭の歴史は、長保3年(1001)より1000年の歴史を有し、室町時代の戦乱で祇園祭が斎行出来なかった時には粟田祭を以て代わりとした歴史があります。

最近、宝物館が完成し、無料で公開されています。先代宮司からの悲願だったそうです。









また、粟田の地は鎌倉時代に活躍した粟田口に当たり、大人気のブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE」で登場する「三日月宗近」や「一期一振」ゆかりの地です。



粟田神社の境内には鍛治神社があり前述の名刀「三日月宗近」「一期一振」ゆかりの神社です。





また、三条通の向かい側には「小狐丸」ゆかりの相槌稲荷神社があり、今や刀剣ファンの聖地になっています。

昨年は三条通で剣鉾巡行を見学しましたが、今年はコロナの影響で関係者だけで神事のみ執り行われます。
残念ですが早くコロナが終息し、来年は是非、見学したいものです。

最後に御朱印を授与して頂きました。
(鍛治神社や相槌稲荷神社の御朱印も粟田神社の社務所で授与して頂けるます。)






安井金比羅宮

2020年09月17日 08時01分00秒 | 日記
安井金比羅宮は東大路松原上ルにあるお社で"あらゆる悪縁を切り良縁を結ぶ"とされ、若い女性に人気のあるお社です。





参道を行くと見事な鞍馬石の手水があります。

ご祭神は崇徳天皇、大物主神(おおものぬしのかみ)、源頼政(みなもとのよりまさ)の三柱です。

今まで崇徳帝をお祀りしているのは御霊神社および白峯神宮のみだと思っていました。
こちらの神社の縁起を調べて初めて主祭神が崇徳帝だと知りました。





主祭神の崇徳天皇は、保元の乱に敗れ讃岐の国に流され金比羅宮で一切の欲を絶たれ参籠された事から、古来より断ち物の祈願所として信仰されて来ました。

また、戦により寵愛の阿波内侍と離れ離れになってしまった崇徳上皇は、ご自身のような悲しい境遇にあわないように全ての悪縁を絶って下さいます。
恋愛だけではなく病気、飲酒、喫煙、賭け事などの悪縁を絶ってくれる御利益があります。





手前から潜り悪縁を絶ち、反対から潜り良縁を結ぶ碑です。









この日は14時頃から凄い雷雨で、境内のテントで1時間弱ほど雨宿りしました。

最後に御朱印を授与して頂き、次に16時に予約している"無鄰菴"へと向かいました。








平安神宮 造営家と宮司がWガイド(まいまい京都)

2020年09月16日 08時42分00秒 | 日記
、 9月13日は、まいまい京都のツアーで平安神宮を訪れました。4月に申込んでいましたがコロナの影響で中止となってしまい、
再度、申込んだ次第です。





神宮道にある大鳥居を上ルと応天門があります。
大鳥居は高さ24m、幅18mもあり、昭和天皇の大礼を記念し建てられた岡崎一帯のシンボル的存在です。
プレートにあるように登録有形文化財に指定されています。



最初に社務所の2階で今回のガイド役の京都市緑化協会専務理事の藤井さまと本多宮司さまのレクチャーが約1時間ありました。





平安神宮創建のご由緒や七不思議などを興味津々で拝聴しました。

応天門を潜り更に上ルと大極殿があります。
平安神宮は、東京遷都で人口が2/3にまで落ち込み活力の無くなった京都を復活させる目的もあり、第4回内国勧業博覧会を京都に誘し、そのメイン施設として建設されました。

いわゆる博覧会のパビリオンのひとつでした。桓武天皇創建当初の朝堂院を5/8に規模を縮小されたとは言え、朱色と緑釉瓦の建物群は平安時代を彷彿させる素晴らしい景観です。





しかし、下の写真から分かるように境内は西に10間(18m)ズレているのです。



と言うのも、社殿東側には天王塚があり、このエリアだけは宮内庁の管轄になっているのです。


(この写真はネットからです。)

この「西天王塚」と呼ばれるこのエリアは後三条天王の火葬塚と言われていて、これを避ける為に西に10間ズレています。

博覧会が終わり朝堂院の建築群は平安遷都を実現された桓武天皇をご祭神に平安神宮が創建されました。後に孝明天皇も合祀されました。





南神苑には最近、国の重要文化財に指定された電車が保存展示されています。
写真の方は京都市緑化協会の藤井専務理事です。



今回の特別企画がイチモンジタナゴの捕獲でした。予め3カ所に罠を仕掛けて頂いていましたが生憎、イチモンジタナゴはいなかったです。
タナゴ類の魚のメスには長い産卵管が出ていて、生きたイシガイ類の中に卵を産みつけるそうです。
琵琶湖疏水の水を引き入れている神苑の池は琵琶湖の生態系でもあります。



臥龍橋です。
豊臣秀吉が架け替えた三条・五条大橋の橋脚を再利用した物で、遠くからは龍が池を渡っているかのようです。





いよいよ庭園のメインの東神苑に来ました。





上の写真の尚美館(貴賓館)、泰平閣は元は仙洞御所にあった建物ですが第4回内国勧業博覧会の会場として移築された建物です。
両建物とも瓦葺でしたが移築時に檜皮葺に変えられた様です。

毎年4月に4日間に渡って開催される紅しだれコンサートのステージになります。









障壁画は望月玉渓の筆です。
「松の間」には大きな松と鶴が描かれていますが、鶴は樹の上ではなく、平地の茂みの中に巣を作るので望月玉渓は鶴の生態を知らなかったのではと、、、本多宮司のお話でした。





尚美館からの眺めは格別ですね。







境内にある橋脚が物語るように、平安神宮神苑は、余り物の石材・建物で造られています。
"植治"は明治27年11月に神苑の工事を当時の金額で、1703円56銭で請負っています。

石材は秀吉が築いた伏見城の石材の払い下げを受けています。その数、1270個です。
不足分は竣工したばかりの琵琶湖疏水を使い安価な「守山石」を多用しています。

語れば長くなるので、ここらで筆を置きます。



少し前に授与して頂いた御朱印です。
夏場に比較的暑さがましな早朝に拝観してもらおうと企画された午前11時までの限定の御朱印です。

今まで15回ほど"まいまい京都"のツアーに参加していますが、どれも充実して内容です。
コロナでツアーが開催出来ず存亡の危機にあった時には、少しばかりクラウドファンディングで寄付をさせて頂きました。
やはり、京都には「まいまい京都」が必要ですね。








六波羅蜜寺(西国三十三所観音霊場17番札所)

2020年09月15日 08時01分00秒 | 日記
 六波羅蜜寺は、天暦5年(951)に醍醐天皇の第二皇子であった空也上人により開かれた寺院です。





また、西国三十三所観音霊場の第17番霊場、都七福神のひとつ弁財天をお祀りしている由緒ある寺院です。

当時、京都に流行っていた疫病退散のため、一遍上人自ら十一面観音を刻み、その観音像を車に乗せて、歓喜踊躍(かんきゆやく)をしつつ、お念仏を唱えて疫病を鎮めるました。
その時の十一面観音立像(国宝)が六波羅蜜寺のご本尊とされています。

12年毎にしかご開帳されない秘仏で次は4年後の2024年です。



全国で国宝十一面観音像は7体現存していますが、六波羅蜜寺の観音像だけまだ見た事がないです。
4年後が楽しみです。

一遍上人の布教活動に戻りますが、その際に小梅干と結昆布を入れたお茶を病人に授けたと言われています。

その伝統が今も正月に授与される「皇服茶」に残っています。

久しぶりに宝物館にも入りました。




国宝こそ無いものの仏像は全て国指定の重要文化財です。

口から"南無阿弥陀仏"の6体の阿弥陀如来が出ている一遍上人立像は日本史の教科書に必ず載っている有名な像です。






この付近は平家の本拠地の六波羅探題跡でもあり、平清盛の供養塔もお祀りされています。



次に安井金比羅宮へと向かいます。





聖地をたずねて 西国三十三所の信仰と寺宝(京都国立博物館)

2020年09月13日 11時07分00秒 | 日記
 今から丁度、10年前の早春に大阪府和泉市にある施福寺を訪ねたのが西国巡礼との出会いでした。

参道はなかなか険しく、いきなり巡礼の洗礼を受けたのを覚えています。
後で調べてみると、西国巡礼でも難所と言われるお寺でした。

前置きが長くなりましたが、京都国立博物館で行われている特別展「聖地をたずねて 西国三十三所の信仰と至宝」を鑑賞しました。
当初は4月11日からの予定でしたがコロナの影響で3ヶ月余り遅れての開催となりました。



この日はかなりの猛暑で、たまらず前田珈琲店に飛び込み涼を摂りました。





重文の明治古都館、平成知新館を眺めながらスイーツを頂くのは最高ですね。

展示スペースの広い平成知新館の殆どを使い第1章の「説かれる観音」から第7章の「受け継がれる至宝」まで充実の展示内容です。

第1章「説かれる観音」
人々を悩みや苦しみから救済する観音がどのように説かれているのか経典および儀軌から明らかにする展示。
経典や仏像の展示。

第2章「地獄のすがた」
人々が、観音へ期待した地獄からの救済。
六道絵や十王図などの展示。

第3章の「聖地のはじまり」
西国三十三所の成り立ちと深く関わる人物とともに、それぞれの寺院の由緒や歴史を説いた縁起類の展示。

第4章「聖地へのいざない」
人々を巡礼にいざなうにあたり、参詣曼陀羅や勧進状の展示。

第5章「祈りと信仰のかたち」
貴賎を問わず信仰され、人々が祈りをささげた観音のすがたを、絵画、彫刻(仏像)の展示。

第6章「聖地の足あと」
巡礼の盛況とともに刊行された書物、または訪れた人々が実際に身につけたり、奉納した遺品の展示です。

第7章「受け継がれる至宝」
宗派、歴史が一様でない西国三十三所寺院において、大切に受け継がれてきた固有の寺宝を展示。

ゆっくりと鑑賞すると2時間オーバーを要します。この日は平日で18時閉館だったので最後はだいぶん短縮して見ることになってしまいました。
かって巡礼したお寺ばかりですので仏像や寺宝に再会でき感慨もひとしおでした。

出品一覧です。








ショップで気に入った絵葉書を3枚購入しました。


京都松尾寺の馬頭観音坐像です。
頭上に馬を頂く珍しい観音さまです。

西国三十三所草創1300年の記念事業が2022年3月31日まで延長されました。
この期間に御朱印を授与して頂くと記念のスタンプを押して頂けます。
デザインは各お寺のオリジナルです。



奈良興福寺南円堂の御朱印です。

次回の特別展は「皇室の名宝」です。