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京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

南禅寺 天授庵の新緑

2020年06月19日 11時54分00秒 | 日記
 金地院から天授庵へと来ました。





南禅寺の三門のすぐ横にある塔頭で春の新緑、秋の紅葉と見所が多く、南禅寺界隈でもお気に入りのお寺のひとつです。

石碑にもあるように南禅寺開山大明国師(無関普門)の開山塔を有する由緒ある塔頭寺院です。





書院から見える南庭は一幅の絵を見ているようで新緑の淡い緑と毛氈の紅とのコントラストが実に美しい景色です。










まずは東庭からです。
正門から続く枯山水庭園で南禅寺三門も一部取り込んだ庭園です。また、石畳のデザインにも変化を持たせて工夫を感じます。

露地風の門を入るとガラリと趣きが変わります。













季節の花々が咲く美しい池泉回遊式庭園です。



最初の方の写真の書院越しの庭園はこちらの庭園の風景です。







さらに西側には収蔵庫があり、前には大きな手水があります。よく見ると水路の下には白い卵塊があり、手水の中にはおたまじゃくしが元気に泳いでいます。
その内の20匹くらいがひとつの塊になっていました。
迷いましたが手ですくって数匹が手のひらに、、、すっかりモリアオガエルのおたまじゃくしだと思っていました。

生き物に詳しい無鄰菴事務所スタッフの平野さんに映像を送信、見てもらったところモリアオガエルではなくシュレーゲルアオガエルだそうです。水辺や土中に産卵するのが特徴で、水辺にせり出した樹木に産卵するモリアオガエルとは違う種類のようでした。アオガエルにも二種あるのですね!ひとつ知識が増えました!

やはりスペシャリストは見る所が違いますねー。
危く思い込みで歓喜するところでした、、





寺宝として長谷川等伯の襖絵を所蔵されていますが残念ながら非公開です。
一度公開も考えて欲しいものです。

もう一ヶ所、青緑の名所=紅葉の名所へと向かいます。



渡岸寺観音堂(向源寺) 国宝十一面観音立像

2020年06月19日 05時41分00秒 | 日記
 近江路の3回目です。
竹生島から30分の船旅で長浜港に戻り、国宝の十一面観音立像を所蔵する渡岸寺(どうがんじ)観音堂へと向かいます。









聖武天皇の御代に都に疱瘡が流行し、多くの死者が出ました。天皇は僧泰澄に除災の勅を出されました。
泰澄は十一面観音を彫み、一堂にお祀りし、息災延命、万民豊楽の祈祷をし、疫病を絶ったと伝えてられています。


その後、桓武天皇の御代には伝教大師最澄が勅命により七堂伽藍を建立し寺は繁栄しました。

しかし、浅井・織田との戦禍に巻き込まれて全ての堂宇を失い廃絶してしまいます。
その時の住職と土地の住民が観音像を救い出し、土中に埋めて難を逃れたと言われています。

昭和28年には新たな文化財保護法のもと、国宝指定を受け、地元高月町国宝維持保存協賛会の理事の方々が毎日交代で守ってこられました。







昭和49年11月に収蔵庫(慈雲閣)が完成し、重要文化財胎蔵界大日如来坐像と共に移されました。











(写真は購入した絵葉書からです。)

実に美しい観音さまです。
十一面の前三面は慈悲相、左三面が憤怒相、右三面が狗牙上出相、後ろ一面が暴悪大笑相、頂上仏面は本来は如来相ですが、こちらの十一面観音は菩薩相である事を除けば、儀軌に忠実な観音さまです。

また、耳朶(みみたぶ)には大きな鼓胴式の飾りの耳璫(じとう)を付けておられエキゾチックを感じさせます。



収蔵庫にお祀りされている胎蔵界大日如来坐像です。金剛界の大日如来像はよく見ますが胎蔵界は珍しいです。



こちらは渡岸寺本堂のご本尊阿弥陀如来坐像です。(県指定文化財)





御朱印を授与して頂き、次の目的地へと急ぎます。