京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

建仁寺塔頭霊源院

2020年06月02日 07時02分00秒 | 日記
大文字山がある如意ヶ岳を下山し建仁寺塔頭霊源院にやって来ました。
建仁寺の拝観はまだ停止されています。



室町時代応永年間(1394〜1428)に創建され当時、五山文学を代表する寺院で多くの優秀な学僧を輩出し、「建仁寺の学問面」の一翼を担って来た寺院です。
室町時代には一休宗純禅師、戦国時代には今川義元公が幼少の頃、ここ霊源院で学んでいます。



玄関では甘茶に囲まれた可愛い"わらべ地蔵"が出迎えてくれます。


作庭されたのはあの"昭和の小堀遠州"とまで言われた中根金作先生のふたりのお孫さん行弘さんと直紀さんです。



立派な枯滝の石は雲林院副住職がお知り合いの静岡県浜松市にあるお寺で余っていた石を貰い受けたものだそうです。
これも今川義元公とのご縁だったのでしょうね。

大海を表す白砂は中国産ですが今や品質で白川砂に引けを取らないそうです。




この度、甘茶の庭園を令和の枯山水庭園に改められ今月23日から一般公開されています。

一枚目の写真の枯滝はお釈迦さまのお生まれになった印度を表現し、滝から流れ落ちた水が大海原を経て中国へ。そして日本へと流れくる仏教の三国伝来を意味する壮大な庭園です。

沓脱ぎ石には雪駄が用意されており、庭園に降りる事もできます。

庭園は「鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)」と建仁寺管長小堀泰巖老師猊下が命名されました。







庭園の北側には今までの甘茶の庭も残されています。

また、室内には書家金澤翔子さんの「毘沙門天」の揮毫や木村英輝さんの「毘沙門天」の絵もあります。



小ささお寺ですが多くの寺宝を所蔵されており、魅力的な寺院です。 

お茶室もふたつお持ちです。







今回の枯山水庭園の完成でお寺の修復事業が完了し、今後は常時の拝観を考えておられるようです。

最後に少し寄り道です。
祇園甲部歌舞練場の東には崇徳天皇の御廟があります。





平安時代後期の第75代天皇ですが、わすか23才で弟の近衛天皇に譲位させられ、やがては保元の乱に敗れ讃岐の国に配流となり、当地で46才の若さで崩御されています。

"院政"の上皇の権力は強大で最後まで"治天の君"になれなかった非常に気の毒な天皇でした。

京都では桓武天皇の皇太子だった早良親王と並び"最強の怨霊"とされます。

次に近くの"ホームグランド"のお寺へと向かいます。