認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の介護の予防と自助、共助、公助の枠組み(E-12)

2020-12-01 | アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題

プロローグ) 経済活動の再生と新型コロナの感染の抑止という二律背反のテーマが、同時進行的に求められている状況に在ります。野党とマスコミはというと、新型コロナの感染者数の検査の拡大実施ばかりを唱えて、日々感染者数の拡大を問題にして、いたずらに世の中を不安に追い込もうとしているだけなのです。我が国の人口総数は、現在12570万人なのです。一日につき100万人の検査を実施しても、全員の検査が完了する迄には126日もかかってしまうのです。そのうえ、その日に検査を受けて、陰性と判断されたからと言って、以後感染しない事にはならないのです。翌日には、感染していることもあり得るのです。

もっと素朴な議論のレベルで言うと、『人が動くことだけに直接起因して、新型コロナに感染する訳ではないのです。人が密に交わっているだけで、新型コロナの感染が起きる訳でもない』のです。『人が密に交わる空間での特別な行為、感染者が口を開けて、大きな声でしゃべる行為が、ウイルスが混じった飛沫の飛び交うことが、ウイルスを拡散させて、新型コロナの感染が起きている』のです。新形コロナが一定の大きさを持った「塊」となることに因り、波と同じような動きが出てきているはずなのです。マスクが、それを防止するのです。 例え10人が一つのテーブルに座って会食していようとも、その中に感染者が居なければ、感染は起きないのです。仮に、その中の1人が感染していても、椅子に座ったままで、席を動かないで居て、「マスク」を着けた儘、下を向いて、小さな声で、会話するだけなのであれば、飛沫が飛ばないので、感染が起きる可能性は大きく低下するのです。そうしたデータも収集されているのです。4人での会食でも、その中の1人が感染していて、マスクをつけないで、席を立って歩き回り、口を大きく開けて、大声でしゃべっていると、飛沫をまき散らすので、「クラスター感染」を引き起こす可能性が高くなるのです。そうした感染を引き起こす可能性が高い行為、クラスターを惹き起こしている場所でのどのような行為がどのように危険なのかについての、情報を収集し、分析し、回避すべき場所や行動や態度を具体的に明示して、文書化して配布し、その回避を国民に強く求めるべきなのです。空気感染ではなくて、飛沫感染(感染者が、大口を開けて、大きな声で、飛沫を飛ばし乍らしゃべること)と接触感染(感染者が触れて、ウイルスが付着したドアノブや食器や小道具類からの感染)が感染のルーツなのです。

 どれ程の感染者数が出てこようと、重症化したり、死亡したりする人が一人も出てこないのであれば、大騒ぎをして、経済活動を止めるような要求はしないはずなのです。一番の問題は、重症化の規模の問題なのです。重症化の規模の拡大を抑制する為の、最も有効な対策は、クラスターの追求と分析の徹底及びその詳細なデータの公表と国民に対する類似の行動の禁止、抑止の要請です。重症者の出現に十分な対応が出来る規模での治療が出来る病院の規模を十分なものとする為の対策を日々拡大しようとも、日々クラスターが発生し、規模が日々拡大して行くのでは、医療崩壊が必然的に起きてしまうのです。これまでのデータを参考にして、もっと的を絞り、情報を収集し、『クラスター分析』に注力すべきなのです。その結果として、どんな場所で、どんな行動をとることが、クラスターの発生に重大な影響をもたらしているのかの因果関係を分析し、詳細を国民に開示し、『クラスター回避対策』としての具体的な禁止事項を明示して、そうした行動や態度を禁止し、抑制する具体的な回避行動を国民に求めるべきなのです。罰則を設ければいいのです。必用なら、憲法の関連条項を改正する議論をすべきなのです。憲法改正について、国民が具体的な問題意識をもって、考える、絶好の機会なのです。

我が国では、自動車事故による死亡者総数が昨年度は、1948年以降で最少の人数ながら、3215人だったのです。そうだからと言って、自動車の運行を制限し、或いは、禁止してしまうよう、政府に求める発言や提言をする有識者は、皆無だと思うのです。新形コロナに感染して、更に、重症化が進行して、結果として死亡した人の人数は、(この1年間で、約2150人)を数えるのと、比較してみて下さい。更なるショッキングなデータを提示しましょう。インフルエンザについては、ワクチンが開発されていて、接種が為されている状況下で、我が国での死亡者総数は、2018年が3325人であり、2019年が3571人なのです。新型コロナに対しては、ワクチンの接種が為されていない状況下での死亡者総数なのです。それでいて、「経済活動をを止めてしまえ」と叫び続けるマスコミと野党の真の思惑は何なのかということなのです。

重症化及び死亡を回避する為の必要な対策の実施という視点は保持しつつも、一定の規模での死亡を前提にして、容認して、経済の再生に向けて、あらゆる有効と考えられる対策を実施しなければいけないはずなのです。経済の再生に失敗すれば、倒産する企業があふれてきて、失業者や自殺者が増加し、溢れる状況が出てくるはずなのです。その一方で、やたらと給付金を支給するポピュリズム的な対策は回避すべきなのです。税収の規模が全く足りないので、国債を発行し、紙幣を印刷する愚の繰り返しでは、その付けが、インフレとなって跳ね返ってくるからです。かつて、ハイパー・インフレに襲われた南米や東南アジアの国々の国民、就中、収入の規模が小さい人達を襲った悲惨な状況を思い起こすべきなのです。我が国を、この国に住む日本人を心から愛しているのなら、野党もマスコミも、ここらで目を醒ますべきなのです。『非難』ばかりを繰り返すのでなくて、より良いと考える『方策』を提案すべきなのです。

&1新型コロナ感染回避策としての3密の回避とアルツハイマー型認知症との関係

第二の人生を送っている高齢者が、『3密の回避』に徹した「生活習慣」(脳の使い方としての生活習慣)を継続させている中で、『アルツハイマー型認知症』を発病するお年寄り顕著な増加の傾向を示していて、更には、症状の重症化が進行するお年寄り顕著な増加の傾向を示しているという事実が確認されているのです。この『事象事実』に照らしてみただけでも、「アルツハイマー型認知症」が記憶障害に起因して発症する訳ではないし、「記憶障害」に起因して発症するとの前提に立脚した4つの仮説』の主張内容(即ち、『アミロイドベータの蓄積に因る老人斑の生成、タウタンパクの蓄積に因る神経原繊維変化、アセチルコリンの不足、脳の萎縮が原因と主張』)が、全て誤りであることを示す「一つの客観的な証拠」であると言えるのです。

 第二の人生を送っている高齢者が、3密の回避に徹した生活習慣(脳の使い方としての生活習慣)を継続していると、アミロイドベータの蓄積が加速するのですか、タウタンパクの蓄積が加速するのですか、アセチルコリンの不足が加速するのですか、脳の萎縮が加速するのですかと問いたいのです。「4つの仮説」の内の何れかを支持する権威者達からの反論を伺ってみたいのです。「アルツハイマー型認知症」は、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状が発現して来るのが特徴なのです。発病原因を解明する上で核となる脳機能である「前頭葉」も「注意の分配力」も備わっていない、「マウス」のお尻を追いかけまわす研究方法を中止して欲しいのです。

新形コロナの感染回避策として推奨され、順守されている『3密の回避』に徹した生活習慣の継続が(食生活ではなくて、脳の使い方としての生活習慣であることに注意)、第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者だけを対象として、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行を惹き起こさせていることにも、警鐘を鳴らしておきたいのです。何故なら、「アルツハイマー型認知症」の真の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病に過ぎないからなのです(但し、糖尿病の発病との間に直接の因果関係は存在していないのです。「地中海料理」等を含む「食生活」とも無関係のものであり、左脳の出番が不可欠で、注意の分配力の機能の出番が多い「仕事」とは無縁の日々の暮らしとなる「第二の人生」を送る上での「脳の使い方」としての「生活習慣」を言うことに注意して下さい)

 その意味でも、「若年性アルツハイマー型認知症」は実在していない、架空のものなのです。「アルツハイマー型認知症」は、『加齢』に起因した機能低下という要因と「第二の人生」を送る上で継続されるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な日々の暮らし方であり、脳の使い方としての生活習慣であることに留意する)の継続に起因した廃用性の機能低下という要因、異なるこの二つの要因が同時に存在し、充足されることによる相乗効果に因り、『意識的な世界』、意識的に何かのテーマを発想し、実行の計画を立て、その結果をシミュレーションし、最終的な実行内容を選択し、実行に移す世界の要となる脳機能である、『前頭葉』(左脳、右脳および運動の脳という3頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者の役割を担っている核心的な機能)を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される(小ボケ、中ボケ、大ボケ)認知症の症状が発現してくるのであり、「老年発症」が、『アルツハイマー型認知症』の特徴なのです。

 生まれつき「特定の遺伝子に異常」が存在する人達だけを対象として発病する所謂「アルツハイマー病」と上述した特徴を有する『アルツハイマー型認知症』とは全く異なる性質のものなのであり、両者を混同しているだけなのです。「アルツハイマー型認知症」を発病して、末期の段階にまで症状が進行して、更に何年も生きたお年寄り達の死後の「脳の解剖所見」に見られる特徴である『アミロイドベータの蓄積に因る老人斑の確認、タウタンパクの蓄積に因る神経原繊維変化の確認、脳の萎縮の確認』という共通項の存在のみを根拠として、「アルツハイマー病」に類似した認知症と考えて、アルツハイマー病に似た(型の)認知症=アルツハイマー型認知症としているだけなのです。然も、アミロイドベータの蓄積に因る老人斑が記憶障害を惹き起こす犯人と想定したのがアミロイドベータ仮説であり、タウタンパクの蓄積に因る神経原繊維変化が記憶障害を惹き起こす犯人と想定したのがタウタンパク仮説であり、脳の萎縮が記憶障害を惹き起こす犯人と想定したのが脳の萎縮仮説という訳なのです。

それらの仮説が発病の原因と想定する内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との因果関係を未だに立証できないでいる為に、全てが未だに仮説の儘なのです。&3の「各段階」で例示された類型的で典型的な諸症状は、「記憶障害」ではなくて、『前頭葉』の機能障害に起因して発現したものばかりなのです。

&2現況下でのアルツハイマー型認知症の発病と重症化の進行拡大の事実との相関

様々な種類が数ある認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」については、世界中の専門家達から、発病の原因が分からないし、一旦発病すると治すことが出来ないし、発病自体を予防する方法も無いとされているのです。何もかも分からないとされているのです。その結果、日々の生活面で「介護」が不可欠の状態にあるお年寄りの世話について、「介護保険」の適用を全員には適用出来なくて、家族介護が強いられているのが現状なのです。我が国では、そうしたレベルの発病者達、私たちの区分で言う「大ボケ」、末期の段階の「お年寄り」達の数が、厚労省予測で600万人を超えているとされていて(但し、私たち「二段階方式」の区分で言う、「小ボケと中ボケとは、専門家達に気づかれていなくて、発病と考えられていなくて、認識されていないために、発病者の数値には含まれてはいないことに注意して下さい)、若い世代の子供達が、親の介護のために自分の人生を投げ出してしまう状況、「介護離職」する人達の数が、累積で100万人を超えてきているのです。

介護関連の費用の総額も、一般会計と特別会計を併わせた額で言うと、単年度ベースで10兆円を超えてきていて、この先更に増加するとされているのです。

そのうえ、「アルツハイマー型認知症」(生まれつき特定の遺伝子に異常がある人達だけを対象として発病し、若年発症が特徴である「アルツハイマー病」と発病原因が不明とされていて、老年発症が特徴である「アルツハイマー型認知症」とを纏めて、『アルツハイマー病』と呼称する医師や学者が多いのは、その人達が「アルツハイマー型認知症」について殆ど何も知らないからなのです。「アルツハイマー型認知症」に関する特定の権威の考えに従っているだけで、『介護の予防』(介護が不可欠の段階にまで症状の重症化が進行する時期を何とか先送りすること)が当面のテーマとされているだけで、発病自体の予防に対しても、早期診断による回復に対しても、何等の対策が打たれていないのです。

 そうした政策の基礎に在る、専門家達の主張内容の重大な誤り、米国精神医学会が策定したものであり、その「DSM-4」の規定が確認を要求する「アルツハイマー型認知症」の診断基準としての第一要件及び第二要件の規定内容が、共に誤りであることに、未だに気づかないでいるのです。発病との間の因果関係の立証が出来ない儘の単なる憶測に基づいた主張であり、「DSM-4」の第一要件の規定内容が正しいものとする前提に立脚した主張である「4つの仮説」の内容が全て誤りであることに注意の喚起を促したいのです。

「DSMー4」の第二要件が、発病の初期症状であると規定し、例示する失語や失認や失行の症状より軽い段階に注意が向けられているものの、権威とされる人達の多くが支持している「MCI」(軽度認知障害)の基準の内容が誤りであることについても、注意の喚起を促したいのです。

根拠として、前回のブログで、私たち独自の脳機能データである「MMSE下位項目の項目困難度」という事象事実としてのデータを提示しました(『DSM-4』の規程の第一要件の内容も第二要件の内容も並びに「4つの仮説」の主張内容が、全て誤りであることの根拠データ)。「MMSE下位項目の項目困難度」並びに「小ボケ及び中ボケの期間についての標準的な滞留期間の存在」の各データは、「DSM4及び4つの仮説」の主張内容が、全て誤りであることを示す、客観的な証拠資料、事象事実としてのデータなのです⦅14689例に上るアルツハイマー型認知症発病患者の脳機能データの解析結果)。「DSM―4」の第一要件(記憶障害に起因して発病するとの想定)自体が、誤りなのです。

先週も、或る週刊誌に、アルツハイマー型認知症が治る薬とか銘打っていて、その薬を服用すると、「アミロイドベータ」という蛋白質が脳内から除去されるとか、「物忘れの症状」が回復すること等が例に挙げられていました。「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについての誤解、「記憶の障害」に起因して症状が発現するとかの憶測に基づいただけの仮説、アミロイドベータ説をそのまま信じ込んだ解説が取り上げられているという体たらくの記事なのです(問題点の詳細な指摘は、次をクリックしてください。➡ 脳機能から見た認知症)。その上、MCIと判定された段階で、コグニサイズ(認知機能と運動を組み合わせたもの)を実行すると、アルツハイマー型認知症としての症状が改善するとか言うのです。認知機能の改善という以上は、「前頭葉」の機能レベルの改善であることが不可欠であるのに、物忘れの症状の改善程度のことで、症状が改善され、或いは、治るとか説明しているのです。無知の極みとも言うべきものなのです。

MCI(軽度認知障害)の基準を援用し、「アルツハイマー型認知症」の前駆的状態であると説明している医師が多いのですが、判定基準とは名ばかりのものであり、客観的な判定と運用は不可能な内容なのです。また、前駆的状態であるというその内容自体が、何も言っていないに等しいのです。MCIと判定された人達の内の何人か明確には出来ないものの、何年後かは明確に出来ないものの、何%かが、数年後に、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるという論文が出されているという程度の内容なのです。これが、「判定基準」と言えるのですか。発病しない人の割合の方が圧倒的に多いし、何年後とは言えないで、ケース・バイ・ケースなのです。早い人もいれば、遅い人もいれば、大多数は発病もしないのです。何を、どのように判定する『基準』だと言うのでしょうか。

アルツハイマー型認知症の発病のメカニズムを解明し、老化・廃用型の『生活習慣病』であることを客観的な脳機能データを基礎に明確にし、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される類型的症状を基準化し、早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防について、北海道から九州に至る452の市町村での住民参加型の「地域予防活動」の展開を指導して、主張内容が正しいことを疫学的に実証して来たのが、私たちの『二段階方式』なのです。5年間の有償期間を設けた為に、6年目以降を無償とした為に、予算化措置が必要でなくなった後は、この活動に従事する保健師さんの人員の配置がなくなり、活動自体が消えて行ってしまったのです。無償にしたのが、仇になったのです。Tadが犯した、唯一の重大な判断ミスだったのです。今後、「二段階方式」の国策化に拠り展開するときは、有償の儘とするつもりです。

現在は、全ての市町村が、政府大綱に基づく「介護の予防」というテーマだけを追求していて、『早期診断による回復』も、『発病自体の予防』も、脇に置かれた儘なのです。『発病自体の予防』というテーマが存在しないだけでなくて、『早期診断による回復』に不可欠である、「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での早期の段階、脳のリハビリの実施により回復させることが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の『お年寄り』を見つけることが出来る基準、客観的な判定基準は存在していないのです。「認知症ケアパス」の資料の中には、何処にも、そうした基準は存在していないのです。誰が、何を、どうするのでしょうか。

『アルツハイマー型認知症』というタイプの認知症は、私たち人間だけに特有な世界、「意識的な世界」が関わっているのです。意識的に何かの「テーマ」を発想し、目標を立て、実行の計画を立て、実行結果をシミュレーションし、その結果を比較し、最終的な実行の内容と態様と程度を選択する為に不可欠の機能である『実行機能』と実行機能の発揮度を支配し、下支えている機能である前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意集中力及び注意分配力の機能)が関わることが不可欠となる世界なのです。その、前頭葉の三本柱の機能の廃用性の機能低下の進行という問題があり、その程度に応じて、「認知症の症状」が発現して来るのです。『アルツハイマー型認知症』は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした、「三段階」に区分される症状(小ボケ、中ボケ、大ボケ)が発現して来るのが特徴なのです。『前頭葉』の機能レベルについての客観的な判定もなされないで、「アルツハイマー型認知症」の症状についての「段階的な区分」と「類型的な症状」の指標となるものさえも無く、そんな内容の『ケアパス』を使って、一体、何を、的確、適切に判定出来るというのでしょうか。

今回は、私たち人間だけに特有であり、意識に関わる脳機能である『前頭葉』の機能の特徴について説明すると共に、「前頭葉を含む脳全体の機能レベル」に厳密にリンクした「三段階に区分される段階的な症状」の存在という、「アルツハイマー型認知症」の症状の「重症度」との相関関係についての説明を行うことに因り、世界中の専門家達の主張内容が誤りであることについて、脳の機能面と事象事実としての段階的な症状の類型と特徴及び標準的な滞留期間の資料を提示することに因り、世の中に警鐘を鳴らしておきたいと考えるのです。

「アルツハイマー型認知症」は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』(但し、60歳を超えた年齢の「高齢者」が、仕事とは無縁の日々となる「第二の人生」を送る上での「脳の使い方」としての「生活習慣」が、発病するか/しないか、重症化が進行するか/しないかを区分ける、「唯一の核心的な要因」なのであり、糖尿病の発病も、地中海料理に代表される食生活も、発病との間に直接の因果関係は確認されない、存在していないのです)であり、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分される段階的な症状が発現して来るのが特徴なのです。標準的な滞留期間で言うと、「小ボケ」の期間が3年間、次いで「中ボケ」の期間が2~3年間あって、最後は、末期の段階である「大ボケ」の段階へと重症化が進行して行くのが特徴なのです。大ボケの期間は、身体が持つ限り、何らかの他の病気又は、老衰により死を迎える迄、更なる症状の重症化が進行して行くのです。

小ボケで見つければ、脳のリハビリにより比較的容易に回復させることが出来、中ボケで見つければ、手間がかかるが、回復させることが未だ可能なのですが、大ボケで見つけたのでは、回復させることは最早困難となるのです。

中には、標準的な滞留期間から僅かに滞留期間が外れるケースが存在します。それらのケースでは、発病期間中の「脳の使い方」としての「生活習慣」の聞き取り、『生活歴』を聞き取ることに因り、滞留期間をズラス原因となった内容が必ず確認できるのです。『二段階方式』の手技により、「アルツハイマー型認知症」の発病者と判定されたお年寄りについて集積された脳機能データ『症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす生活要因』がその根拠資料なのです。

なお、此処で言う「脳のリハビリ」とは、私たち人間だけに特有な機能であり、「意識的な世界」を彩る『実行機能=Executive Function』の機能の発揮度を支配し、下支えている機能の中核的な機能である「注意の分配力」の機能の出番が多くて、『前頭葉』(左脳、右脳および運動の脳という3頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者)が活性化する生活習慣(自分なりのテーマを選択し、目標を設定し、実行の計画を立て、実行の仕方をシミュレーションし、比較し、選択し、更には、実行する過程、実行の結果によって、自分なりの楽しみや、喜びや、やり甲斐や、生き甲斐が得られる脳の使い方、日々の暮らし方)を工夫し、打ち立て、継続して実践することを言います。その意味で言うと、簡単な足し算や引き算をおこなうとか、パズルを解くとか等のテーマ、『脳トレ』と称して記述され、出版されている程度の実践では、肝心の『前頭葉』の活性化とはならないのです。『前頭葉』の機能レベルの判定を客観的で精緻なレベルで実施することが出来る「手技」さえ知らない人が、出版しているのです。『アルツハイマー型認知症』について書かれた市販の本の殆ど全てが、誤った内容なのですから。

&3アルツハイマー型認知症の段階的な症状の類型

1.「軽度認知症」(『小ボケ』)の段階に特有で、代表的な症状の8類型

(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを先ず判定します。各段階毎の「脳の機能レベル」に厳密にリンクした、各段階毎の「症状」を確認します。)

□ 発想が乏しくなって、画一的な行動が目立つようになる

□ 何事にも億劫で面倒がり、やろうとする意欲が見られない

□ 一日や一週間の計画が立てられず、なにも思いつかない様子

□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔が見られない

□ 根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけが目立つ

□ 目の光がどんよりとしていて、普段の顔つきが無表情となる

□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く

□ 自分に自信がなくなり、何かにつけて人を頼ろうとする

)「アルツハイマー型認知症」の発病としての最初の段階である「小ボケ」の段階の症状が発現してきているお年寄りの脳の何処にも、「器質的な原因病変」はその欠片も見当たらないのです。加えて、「記憶障害」に起因したと考えられそうな症状は全くのこと確認できなくてそれらの全てが前頭葉機能障害に起因した症状』(言い換えると、「前頭葉」の三本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した症状)ばかりなのです(Ex.小ボケの段階に特有な、小ボケの段階の症状)。

)「小ボケ」の症状は全て「前頭葉」の機能の中で最も基礎的で且つ重要な働きであり、意識の構成要素に対する「認知度」及び機能の発揮度を下支えし/左右している機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能が的確且つ十分には働かなくなってきていることが直接の原因なのです。

)私たち人間だけに特有な意識的な世界、私たちが意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す際に不可欠の機能である「実行機能」(Executive functioningの発揮は、「前頭葉」の三本柱の機能により左右され/下支えられているという『機能発揮上の二重構造』の問題が存在しているので、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、注意の分配力の機能(最も高度な機能であり、3つ以上の異なった「複数のテーマ」を、同時に、並行して処理する上で不可欠の機能)が、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因して、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが「直接の原因」で、『実行機能』の発揮度が低下していくことを厳密に反映しているのが、『小ボケ」の段階の症状の特徴なのです。ところで、世界中の権威とされる人達は、未だに、このことに気づいていないのです。

2.『中ボケ』(中等度認知症)の段階の典型的で特有な症状の8類型

□ 簡単な計算さえもしなくなり、お札ばかりで買い物をして、やたらと小銭がたまる

□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんと出来ない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、簡単な庭仕事さえもきちんと出来ない)

□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理が出来ない

□ 服の着方に無頓着で、重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る。

裏表や前後ろに着る)

□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたまま

□ 料理の味付けが変になる(塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが

食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)

□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)

□ 季節が分からなくなる(夏にセーターなど、季節違いの服を平気で着ている)

)「中ボケ」の段階は、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、『前頭葉』の機能が更に異常なレベルに衰えてきている上に、「小ボケ」の段階では未だ正常な機能レベルにあった左脳、右脳及び運動の脳までもが異常な機能レベルに衰えてきているのです。ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続したままの状況下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行していく結果、『中ボケ』の段階に入ると、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、異常な機能レベルに衰えてきていることに注意が必要です。『アルツハイマー型認知症』の症状は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクして/反映した形で、「三段階に区分される症状」が、順次、発現してくるものなのです。

)「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきているとはいえ、「小ボケ」には、自覚があります。「意欲も湧かないし、根気が続かないし、てきぱき出来ないし、発想も湧かないし、物事に感動することもないし・・」と感じていて、『以前の自分と比較して、自分のどこかがおかしい』という自覚を明確に持っていて、自分の状態に「不安」を感じているのです。ところが「中ボケ」の段階になると、「『前頭葉』を含む脳全体の機能が、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続してきたことに起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、そうした自覚を持つこと自体が出来なくなります(「中ボケ」の特徴)。⇒ 働き盛りの若い年齢者であって(30~50~歳代での発症例が多い)、「重度の記憶障害」の症状の発現が顕著となっていても(この場合、重度の「記銘力障害」であることが特徴)、自分が置かれている状況に対する正しい及び適切な認識と理解が出来ていて、自分が困っていることを的確に言葉で表現できるなどと言うのは、アルツハイマー型認知症の発病患者には、絶対に起きてこないことなのです。『側頭葉性健忘症』(海馬の萎縮が確認されるのもこの病気の特徴なのです)が正しい診断であるものを、アルツハイマー型認知症についても無知であり、側頭葉性健忘症についても無知でありながら、権威が有るだけの医師達が、誤診し、『誤った情報』を社会に発信し、垂れ流しているのです。マスコミ自身が、『誤った情報をそのまま、発信してもいる』のです。

)『末期の段階』である「大ボケ」の段階でなくて、認知症研究の専門家達が未だ発病してはいないと誤解している段階、私たちの区分で言う「中ボケ」の段階前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが原因で(就中、「注意の分配力」の機能の低下が原因で)、「代表的で類型的な症状の類型」として、上記例示したような症状が自分に起きていることさえも自覚できなくなるのです。

3.「重度認知症」(『大ボケ』)に特有で代表的な類型的症状の8類型

□ 着ている服を脱ぎたがらないし、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている

□ 風呂に入るのを嫌がり、怖がるようになる

□ 服を正しく着られないで、ズボンを頭から被ったり上着に足を通したりする

□ 家族の名前を間違えたり、配偶者を我が子と間違えたりする

□ 自宅に居ても落ちつかず、外に出て行きたがる

□ 大小便を失敗しても、後の処置や始末ができない

□ 今が昼なのか夜なのかが分からなくて、夜中にも大声で騒ぐ

□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする

)「中等度認知症」(中ボケ)になっても「老化現象」と勘違いしたりして、気づかないまま手をこまねいて居て、「脳のリハビリ」に励むことなく、相変わらずナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続されていると、「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が更に進んでいく為に(中ボケの期間が 2~3年間続いた後は)、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階に入っていきます(猶、「DSM-4」の規定が、アルツハイマー型認知症と診断する上での十分条件として確認を要求している失語、失認又は失行の症状は、大ボケの段階でも後半になって初めて発現が確認される症状、「MMSEの得点が一桁になって初めて発現が確認される」ことになる、『極めて重度の症状』であることに注意して頂きたいのです。「第二の要件」に従って、「アルツハイマー型認知症」発病の有無を診断している限り、せっかく見つけても手遅れ、治すことは最早出来ないのです)。私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」で見つければ(早期診断)、治すことが出来るのです。

)『大ボケになると、「前頭葉」を含む脳全体の働きが「中等度認知症」の段階よりも更に異常なレベルに衰えてきているのです。左脳と右脳の働きも、幼稚なレベルの機能が僅かに残っている程度である上に、脳の司令塔の役割を担っている「前頭葉」は殆ど機能しなくなってきているのです。挨拶程度の日常会話を交わすにも、ハサミとか歯ブラシ等、手に持っているものの用途を理解するにも、ズボンをはくにも、『注意の分配力』の機能が一定レベル以上の機能レベルに在ることが、『不可欠の条件』なのです。「注意の分配力」の機能が、殆ど働くことが出来ない程に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきていることが原因で、簡単な日常会話も交わせないし、歯ブラシの使い方も分からないし、ズボンのはき方も分からないのであり、記憶障害が原因で起きているのではないことに、専門家とされる人達が早く気付いて欲しいのです。

)『DSM-4』の規定内容に微塵も疑いを持っていない医師達が行う発病の有無の診断、医療の現場では、「第二要件」が規定する失語や失認や失行の症状が初期症状であると誤解しているので、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の前期で発現が確認される症状を誤って、「アルツハイマー型認知症」の初期段階の症状という表現を使用しているのですが、「脳のリハビリ」により実際に「回復させることが可能な」本当の意味での早期の段階は、私たちの区分でいう「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までのことなのです(早期診断)。➡大ボケの段階で発病を見つけるせいで、治すことが出来ないタイプの認知症と誤解している。

※1大ボケ』の段階の症状が発現してくるまでに『前頭葉』を含む脳全体の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してくると、最早治すことは出来なくなるのです(アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ない訳ではない。極めて重度の症状である「失語や失認や失行の症状」が初期症状だと誤解していて、医師達が見つけて居る段階が遅すぎるが為に治せないだけなのです。極めて重要なポイントなのです!!)。

※2 脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』(左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する「三頭立ての馬車」の『御者』)が、殆ど働かなくなっている(寝たきり状態に在る)上に、左脳や右脳や運動の脳も極めて不十分にしか働かない『大ボケ』の段階では、自分の身の回りのことをする『セルフ・ケア』にも支障が出る。食事をしたり、服を着たり脱いだり、お風呂に入ったり、トイレの後始末をしたりといった、身の回りのことも自分で出来なくなり、日常生活面での「介助」や『介護』が不可欠の状態となるのです。

失語や失認や失行の症状は、『記憶障害』に起因し発現する訳ではないのです。

私達が服を着るとき、ズボンであるか、上着であるかを判断し、上着であれば裏表がどちらか、ボタンをかけるタイプかどうか、どのような手順で着ればいいか等を的確に見極めた上で、必要な動作を、適切な手順で的確に行っているのです。上掲した『服を正しく着られず、ズボンを頭からかぶったり、上着に足を通したりする』と言った症状、「アルツハイマー型認知症」としての症状は、「記憶の障害」が原因で服を正しく着ることが出来ない訳ではないのです。

上着とはどういうものであり、どのようにして、どのような手順で着るものなのかを忘れた為に着ることが出来ない訳でもないのです。『前頭葉』の三本柱の機能の中でも最も高度な機能であり最も早く衰えて行く機能である『注意の分配力の機能』(異なる複数の「テーマ」を、同時に並行して処理する為に不可欠の機能)が、殆ど機能しないまでに機能低下してきていることが直接及び核心的な原因で、加えて、左脳、右脳及び運動の脳までもが廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきたことが直接の原因で、『服を正しく着ることが出来ない』だけなのです。『家族の名前を間違えたり、配偶者を我が子と間違えたりする』という症状も同じことなのです。「配偶者を我が子と間違える」のは、「記憶障害」に起因している症状ではなくて、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを反映しただけのもの、就中、『注意の分配力の機能が、殆ど働かないレベルにまで廃用性の機能低下の進行により機能が低下してきている』為なのです。➡注意の分配力の機能に無知な為、記憶障害に起因して発症と誤解しているだけなのです。

 「DSM-4」の規定が「第二の要件」で確認を要求している失語、失認又は失行の症状も、『服を正しく着ることが出来ない』症状の事例で説明したのと全く同じメカニズムの下で発現してくるものなのであり、『「記憶障害」に起因して、それらの症状が発現してきている』との考え自体が、重大な誤り、誤解に基づく単なる憶測というべきものなのです。認知症研究の専門家達は、『注意の分配力』の機能についての理解が浅すぎるのです。『注意の分配力』という機能の深い理解が無い限り、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを解明することは不可能事となると言っても過言ではないのです。

私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界、意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界では、『自分が置かれている状況を分析し、理解し、判断し、状況判断に沿ったテーマを発想し、思いついたテーマの実行内容を企画し、計画し、実行結果の洞察推理シミュレーションを行い、シミュレーションの結果を評価し、比較し、選択して、最終的な実行内容及び実行の仕方を決定し、実行の決断をして、脳の各部に必要な指令を出しているのです。

上記赤字で表記した機能が「前頭葉」の個別認知機能(『実行機能Executive function』)であり、個別の実行機能が発揮されるには、意欲、注意の集中力の機能の発揮は当然のことながら、『注意の分配力』の機能の関与なしには、何事も行い得ないことを理解すべきなのです。『意識』の機能構造を解明する上で、注意の分配力の機能構造の理解が不可欠となるのです。

4.例示した、発病の最初の段階である「小ボケ」の段階の症状、それに次ぐ、「中ボケ」の段階の症状、更には、末期の段階である「大ボケ」の各段階の症状は、「記憶障害」に起因して発現するのではない(専門家達の想定条件の誤り)。

私たちが規定する発病の「第二の要件」であり、発病するか/否か及び症状が重症化するか否かを決定づける核心的な要素である、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した廃用性の機能低下の進行という要因が、発病するか/しないか、重症化が進行するか/しないかを決定づける核心的な要因なのです。

脳の機能面で言うと、左脳が主役となる『仕事』とは無関係の日々を送ることになる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』(私たちが定義する発病の「第一要件」の充足)が、何かの出来事の発生又はその状況の継続下で、そのことをキッカケにして、何事に対しても意欲を喪失してしまい、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続していると、前頭葉の三本柱の機能(「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」)の廃用性の機能低下が惹起され、進行していき、異常な機能レベルにまで機能が低下していくことになる(私たちが定義する発病の「第二要件」の充足)のです。

その結果、『機能発揮上の二重構造』の関係に基づいた『前頭葉』(「実行機能」=Executive function)の機能障害を惹き起こすことになるのです。キッカケを契機にして、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続していくことにより、『前頭葉』の三本柱の機能(就中、注意の分配力の機能)の廃用性の機能低下が進行して異常なレベルに衰えていき並びに二重構造の関係に基づいた『実行機能』の廃用性の機能低下の進行が惹き起こされてきて、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化を進行させていくことになるのです。簡潔な表現を使えば、『前頭葉』の機能障害(前頭葉の三本柱の機能の機能障害並びに実行機能の機能障害という二つの要因の廃用性の機能低下の進行という『加重要因』の存在)が、発病を惹き起こす真犯人という訳なのです。これは、人間だけに特有な脳機能である、『注意の分配力の機能』の廃用性の機能低下が核心の問題なのであり、マウスをいくら追いかけまわそうとも、真の原因の究明には繋がらないという訳なのです。ついでに言うと、症状の重症化が進行するメカニズムも、発病と同じメカニズムの下で惹き起こされてきているのです。

&4自助、共助、公助が不可欠となるアルツハイマー型認知症の発病自体の予防と回復

1.菅内閣が掲げる、「自助、共助、公助」というテーマに対しては、感覚的に、言葉を捉えて、野党や一部のマスコミが、否定的なコメントをしています。

この国を強固にし、国民の生活を良くし、国際情勢に強固に機敏に対応できる体制を作ることについては何等の具体的で前向きな提言をすることなく、単に、政府の政策を非難するだけの政治状況が黙認されているのです。

  自助、共助、公助が必要不可欠となるテーマ、個々のお年寄りにとっても、その家族にとっても、自治体にとっても、政府にとっても、我が国にとっても、極めて重要な喫緊のテーマが、『二段階方式の考え方に基づいて、二段階方式の手技の活用による、「アルツハイマー型認知症」に的を絞った活動であり、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復、介護の予防及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の国策化に拠る全国展開』というテーマなのです。正常と小ボケ、中ボケの前半、中ボケの後半、大ボケの「4つの段階」に対する「3つの対応区分」が考えられるのです。

2.「アルツハイマー型認知症」は、回復も、介護の予防も、発病の予防も可能

政府大綱が掲げる「介護の予防」の対象には、広くて緩い枠組みを適用すれば、以下のように、「3つの対応」に区分される「実施対応」が考えられるのです。

(1)(一次予防発病自体の予防』と(「小ボケ」からの回復)と「介護の予防

アルツハイマー型認知症だけを対象として(特化して)、二段階方式の考え方に基づいて、二段階方式の手技を活用して、『脳のイキイキ教室』を展開します。

二段階方式の手技の活用が不可欠なのは、前頭葉の機能レベルの客観的で精緻な判定が不可欠となるからです(MMSEや長谷川式だけでは、「前頭葉」の機能レベルの判定が出来ない為に、「早期の段階」の判定が出来ないのです)。

)脳の機能が正常なお年寄りを正常なままに保つこと(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無及び症状の段階区分を簡便に、且つ、精緻に判定します。「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが正常なお年寄りを正常な機能レベルの儘に保つこと、即ち、「発病の予防」を目的とします。イキイキ教室での体験を日々の生活に取り込み、継続させて、「前頭葉」が活性化する生活習慣の構築と実践する)が目的です。

 お年寄りが歩いて通える小さな地域単位で、脳のイキイキ教室を開催します。二段階方式の導入先市町村の保健師さんが、定期的な脳のイキイキ度チェック、必要な個別ケースについての生活習慣の改善の指導について、一元的に実施し、評価し、管理し、個別の指導を行います。猶、教室の運営については、地域のボランティア(組織及び個人)の協力を得ることが不可欠となります。

➡ 発病の予防=発病時期の先送り=介護の予防(大ボケの段階の先送り)

)「小ボケ」(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに在って、且つ、換算後のMMSEの総得点が「24点以上」)の段階のお年寄りについては、「脳のリハビリ」(注意の分配力の機能の出番が多くて、前頭葉が活性化する、その人なりのテーマの選択と実践)の指導を行いつつ、脳イキイキ教室に継続して参加する中で、正常な機能レベルに改善させることができるのです(症状が治る)。

)人手がさほどかからないので、この段階は、地域のボランティア組織の協力の下で、市町村の保健師さんが、一元的に実施し、評価し、管理し、指導します。 『発病自体の予防と早期診断による回復と介護の予防』(大ボケの段階になる時期の先送り)自助と共助』が不可欠となる。

(2)(二次予防早期診断による回復』と「介護の予防

)私たちの区分で言う、「中ボケ」の前期(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルで、且つ、換算後のMMSEの総得点が「20~23点」)の段階の「お年寄り」だけを対象とします。

)「中ボケ」の前期の段階であれば、集団ベースでの「脳のリハビリ」の実施でも改善の効果と進行の抑制とが期待できるのです。業務に従事する人の手とコストを抑制できるメリットが大きいのです。

)この段階のお年寄りへの対応については、別途立ち上げるNPO法人が上記役割を担い必要な業務を実施する展開を考えています。

)「中ボケ」の後期(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに在って、且つ、換算後のMMSEの総得点が「19~15点」)の段階の「お年寄り」は、個別メニューに因る「脳のリハビリ」の実施と関わる家族の献身的な努力が有れば、回復させることが未だ可能ですが、家族介護の負担を回避したいので、(3)で説明する対応、現行制度での対応を考えることになります。猶、同居の家族が望む場合は、個別メニューでの「脳のリハビリ」の実践に挑戦すればいいと考えています。 個別のケースにより、公助(「介護保険」の適用)が必要となる。

(3) 三次予防(現在、「政府大綱」が押し進めている「介護の予防」の実施対象とします)

)「大ボケ」の前期(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに在って、且つ、換算後のMMSEの総得点が「14点~10点」)の段階のお年寄りを対象。

)政府大綱が推進している現行の『介護の予防制度』の内容の実施対応とします。認知症対応型通所介護施設、或いは、認知症対応型共同生活介護施設が対応することとなります。

個別のケースにより、公助(「介護保険」の適用)が必要(不可欠)となる。

(4) 医療機関による専任対応

失語や失認や失行の症状が確認される段階、末期の段階である「大ボケ」の段階の後期(「前頭葉」の機能レベルが異常なレベルに在って、且つ、換算後のMMSEの総得点が「9点~0点」)の段階のお年寄りを対象とするもので、「介護」そのものが不可欠であり、医療機関が専任対応することとします。 公助(「介護保険」の適用)が不可欠となる。

3.関連するその他の事項(イメージ

(1)正常なお年寄りを正常なレベルのままに保たせ及び脳イキイキ教室への参加の効果として、「小ボケ」を正常なレベルに回復させることを目的とする。

予防教室の開催は、月二回(E.第一及び第三水曜日に開催)の開催とし、各回半日(Ex.午前中に3時間/又は、午後に3時間etc.)を基本とする(効果と保健師の負担)。

廃用性の機能低下の進行という要因が、発病するかしないかを決定づける核心的な要因であることの確認の為にも、更には、脳の使い方としての生活習慣の在り方が、発病するか/しないか及び重症化が進行するか/しないかを決定づけ、区分ける唯一の要因であることを出来るだけ効果的に情報発信するためにも、当該活動を立ち上げた初期の段階では、開催回数を出来るだけ多くすることが、顕著な成果を挙げる為に、必要で有益となる。 ➡活動開始初期に、分かり易い成功事例を作る「アーリー・スモール・サクセス」が、活動拡大の起爆剤に不可欠。

(2) 中ボケの回復(前半のみを対象)は、業務特化したNPO法人で実施する。市町村では対象としない(契約的には、NPO法人に下請け実施させる)。

(3)『小さな地域単位』での脳イキイキ教室の運営と(“交遊市場”の開設)。

)脳イキイキ教室は、出来るだけ小さな地域単位での運営を目標とする。

)発病の「第一要件」に該当する「第二の人生」を送る高齢者が、家の外に出て行き、人と交わる場所である「交遊市場」では、市町村の経験者で定年退職者を活用し、「二段階方式」の手技を実施させる制度を実施します。体温や血圧を検査するのと同じように、簡便に、精緻な判定と「脳のリハビリ」の実践指導を行うのです。

(4)地域のボランティアの組織化のモデル化及びイキイキ教室運営の「テーマ」のモデル化を実施(地域予防活動の「マニュアル化」とパターン化の実施)。

三次予防=デイケア・デイサービス施設及び医療機関=現行の制度のままでいくこととし、関与はしないものとします。

&5 「女性の専門職集団」の育成と展開(女性が活躍する社会の象徴的存在)

ⅰ)市町村が展開を担う一次予防については、導入先市町村の保健師さんが、地域のボランティアの協力を得て、脳イキイキ教室(発病自体の予防教室)を運営することになり、保健師さんを指導する為の「女性の専門職集団」の育成が不可欠と考えています。

ⅱ)女性の専門職集団は、全員が、講演会の講師と実務研修会の講師が務まり、「脳イキイキ教室」の運営の指導や個別ケースでの判定及び「脳リハビリ」の指導が出来るレベルの能力を持つよう育成するつもりです。

ⅲ)その上で、上記NPO法人を運営し、二段階方式の考え方に基づいて及び二段階方式の手技を活用して、「中ボケ」の前期の段階にあるお年寄りの正常な機能レベルへの回復及び「介護の予防」の業務を担っていただくのです。『女性が活躍する社会』の象徴的な存在となることを目指す考えなのです。全国を10のエリアに区分して、1つのエリア内に1つのNPO法人を運営し、当該エリア内での業務を独占的に実施する役割を考えています。

6 「二段階方式」の考え方の理解と手技の習得のための「実務研修会」の開催

「二段階方式」の実施に関わる基本書、「個別事例判定マニュアルA(テスト実施と判定及び基礎データ編)」、「個別事例判定マニュアルB(アルツハイマー型認知症の判定とケース事例解説編)」、「個別事例判定マニュアルC(アルツハイマー型認知症以外の認知症及び認知症と紛らわしい病気の判定とケース事例解説編)」及び「個別事例判定マニュアル使用の手引き」をもとにして、「実務研修会」を受講して頂きます(受講者に対し、配布)。

&7 「ボケ予防講演会」の開催が不可欠となる

住民参加型の「地域予防活動」を開始するに際しては、当該地域の住民を対象としたボケ予防講演会(「ボケは防げる、治せる」が演題となります)の開催が不可欠のものとなります。世界中の権威ある専門家とされる人達の全てが、未だに、「アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ないタイプの認知症である」と主張していて、発病の原因については、『発病との間の因果関係が立証されていない』ままでの「4つの仮説」しか存在していない状況に在るからです。

 「アルツハイマー型認知症」は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないものであり、60歳を超えた年齢の「高齢者」だけを対象として発病し、「第二の人生」を送る上での、「脳の使い方」としての『生活習慣』のみが、発病するか/しないか、症状の重症化が進行するか/しないかを区分ける「唯一の要因である」ことを、分かり易く説明し、納得してもらうことが先決となるからなのです。

本著作物「Eー12」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所帰属しています。 

このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。 

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