kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『アンノウン』を観て

2011-05-22 22:46:56 | アメリカ映画 2011

11-37.アンノウン
■原題:Unknown
■製作年・国:2011
年、アメリカ
■上映時間:113分
■鑑賞日:5月22日、TOHOシネマズ・六本木ヒルズ(六本木)
■料金:1,800円
 
□監督:ジャウム・コレット=セラ
□脚本:オリヴァー・ブッチャー、ステイーブン・コ-ンウェル
□編集:ティム・アルヴァーソン
□撮影監督:フラヴィオ・ラビアーノ
□衣装デザイン:ルース・マイヤーズ
◆リーアム・ニーソン(マーティン・ハリス博士)
◆ダイアン・クルーガー
(ジーナ)
◆ジャニュアリー・ジョーンズ(エリザベス・ハリス)
◆エイダン・クイン(もうひとりのマーティン)

◆ブルーノ・ガンツ(ユルゲン)
◆フランク・ランジェラ(ロドニー・コール)
【この映画について】
『シンドラーのリスト』などで知られる名優、リーアム・ニーソン主演のサスペンス・アクション。確固たる記憶のない中で、正体不明の暗殺者たちと対峙し、自分のアイデンティティを取り戻そうとする男の戦いを緊迫感あふれる演出で描く。自分の身元を失った主人公に味方するのは、ボスニアからの不法移民、旧東ドイツの秘密警察メンバーと言った一癖ある人間たち。東西分断の過去を持つベルリンのほの暗い雰囲気も、主人公の困惑した心情によく似合っている。次から次へ主人公を襲う暗殺者など、息をもつかせない展開は正にエンターテインメント作品と呼ぶに相応しい。
共演は「イングロリアス・バスターズ」のダイアン・クルーガー、「ヒトラー 最期の12日間」のブルーノ・ガンツ。監督を手掛けたのは『GOAL!2』のジャウム・コレット=セラ。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
植物学者マーティン・ハリス博士は、学会に出席するために、妻エリザベスとベルリンへ旅立つ。ホテルに着いたところで忘れ物(スーツケース)に気付いたマーティンは、ホテルでチェックイン中の妻に何も告げずにタクシーで空港へと引き返すが、途中で交通事故に遭遇し車は川底へと沈んだ。
彼が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。医師の制止を振り切って強引に退院して、急いでホテルへ向かい、妻の姿を認めて安心したのも束の間、彼女は自分を知らないと言う。そればかりか、自分の名を名乗る見ず知らずの男が彼女の傍らに……。
マーティンの所持品は、携帯電話と一冊の本だけ。一方のマーティンを名乗る男は、パスポートはもちろん、妻との新婚旅行の写真まで持っていた。当然、警察はマーティンの訴えに耳を貸そうとしない。自らの正気を疑い始めるマーティン。だが、何者かに命を狙われたことで、陰謀の存在を確信する。マーティンはボスニアからの不法移民であるタクシー運転手ジーナと元秘密警察の男の協力を得て、謎に立ち向かうことになる。果たして彼は、自分の人生を取り戻せるのか……?

自分をマーティン・ハリスと信じて疑わない(当り前だけど)訳だけど、もう一人の自分を名乗る人物まで現れ、挙句の果てに妻までが自分の存在を否定する展開に。この状況を打破すべく事故当時のタクシー運転手ジーナの協力を得て捜査をするのだが、彼女自身も不法移民の立場がばれれば強制送還が待っているだけに、複雑な状況ではあるが「真の自分探し」に同行する。
そもそも「植物学者」が何故狙われるのか?の疑問が解けないうちにストーリーはドンドン進行していくのだが、徐々にマーティン・ハリスなる二人の人物像がその輪郭を現してくる。どうやら学会出席に何かしらの大きな意図があることが判明、ハリス博士は旧知のブレスラー教授なら自分のことを分かってくれると思っていたが、どうやらこの学会では地球規模的プロジェクトが進行していて、その秘密が何かを探っていることが判明。

そして、遂に、マーティン自身の身分がある組織に属する「腕利きの殺し屋」だと判明。記憶喪失だったマーティンにも徐々に記憶が蘇り、彼を追ってきた組織と対峙することに。会場には「もう一人のマーティン」が何食わぬ顔で潜入し、マーティンの「妻」が
ブレスラー教授が発表するスピーチ内容のUSBを不正にコピーすることに成功。この内容を入手するのが目的で、組織は会場のホテルもろとも爆破し、その混乱に乗じて姿を消す計画だった。
でも、記憶が戻った「マーティン」はすっかり組織と対峙する正義の人になってしまい、「妻」も実は組織から派遣されたなりすまし夫婦で、もう一人のマーティンも、最初からスペアとして行動していたなど次から次へと身元が割れて行く。この辺の身辺調査にはジーナの線でユルゲンの存在が大きく、元秘密警察の彼の人脈がフルに活用されたけど、乗り込んできた組織のボスであるコールと対面する場面で「青酸カリ」を服用し絶命してしまう。ユルゲン役のブルーノ・ガンツとフランク・ランジェラのこの対決、中々味がありましたよ。

最後は、「妻」だった女性は誤爆し爆死してしまい、計画自体も失敗に終わり、スーツケースを取り戻し、偽造旅券で新しい名前を得てジーナと二人で新天地?へと向かったのでした。

ドイツが舞台の作品と言う事でダイアン・クルーガーはやはり外せないキャスティングで、スイス出身ながらドイツで活躍するブルーノ・ガンツも存在感たっぷりの演技力はさすがだし、実生活では妻をスキー場の事故で亡くしているりーアム・ニーソンの渋さも発揮されていた。
ストーリー的には学会そのものに裏があり、そこに組織が長い年月をかけて漬け込んで行ったのだが、空港へと引き返す途中でタクシー事故に遭遇するのはちょっと強引な展開のような感じだが、そのタクシー運転手がダイアン・クルーガーという設定も不思議な気がするが何故かボスニアの不法移民という訳の分からない身分。
俳優陣は誰もが演技派の実力者で、個々の演技に引き込まれてしまいました。最近、再び出演作が増えてきたフランク・ランジェラの個性も存分に発揮されていて、これからもこういう役でドンドン出演してもらいたいと思いました。


時計