Peace Waveの平和な日々~行く雲、流れる水のように~

気が向いたら、ボチボチ更新しようかと・・。(笑)

ウイングマン

2009年12月15日 | マンガ・アニメ

現在連載中の「ゼットマン」もそうだが、変身ヒーローものを多く手がけるマンガ家・桂正和の連載デビュー作にして代表作。

正義のヒーローに憧れる中学生・広野健太が自分が考え出したヒーロー、ウイングマンに変身する力を得て活躍する物語。

だが、かわいい女の子を描くコトに定評がある作者だけに、単なるヒーローものではなく、画面に華を添えるウイングガールズのサービスカットや健太、アオイ美紅の三角関係などラブコメの要素で女性ファンにも人気を博し、「夢戦士ウイングマン」のタイトルでTVアニメ化もされた。

 

週刊少年ジャンプでの連載開始が1983年と、ちょうど自分が中学にあがった頃で、同世代のヒーロー好きの主人公には素直に感情移入し、個人的にはとても思い入れのある作品である。

 

現在はだいぶ浸透して、市民権を得た(?)言葉になった感があるが、当時、ちょうど「オタク」(「おたく」or「ヲタク」・・まあ、表記は別にどーでもいーけど・・)とゆー言葉が世に出回り始めた頃で、中学生にもなって、アニメやTVのヒーローものを見てるよーな輩は「オタク」のレッテルを貼られ、マイナーで暗い奴・・という差別や蔑視の対象になったりしたものだ。

自分としては、ただ単に好きだから見てるとゆー感じであったが、当時は「オタク」という言葉がヘタに流行ってしまったため、”「好き」なものを「好き」と言えない”妙な空気が漂い、非常に窮屈な違和感をおぼえたものだ。

まあ、今にして思えば、中学生とゆー微妙な世代ゆえの、ありがちなコトだったのかもしれないが・・。

 

そんな中、このウイングマンの主人公の健太はとても脳天気とゆーか、前向きで明るく、正義のヒーローになるコトを夢見る直情径行型の少年。

マンガの中でも友人たちにバカにされたりしながらも、俺は正義の味方になりたい!・・と声高に叫ぶかのよーに、まっすぐ夢にむかって突っ走る。

 

そう、健太は”「好き」なものを「好き」と言える”主人公なのだ。

 

健太の正義のヒーローになりたい!とゆー”夢”から生まれたのがウイングマンなので、”夢”がなくなると変身できなくなってしまう。

そこをついて、バクプラスとゆー敵が健太の”夢”を食べてしまうエピソードがあるのだが、奪われたヒーローの”夢”を取り戻す際、過去の記憶をたどっていくと、健太の”ヒーロー魂”が誕生した原点ともいえる場面がある。

それは12歳の時、いつもの友人たちにヒーローゴッコをしようと誘うが、もうバカバカしいから、お前もそろそろやめろと断られてしまうのだ。

 

ここでの切り替えが健太のすばらしいトコロだが、健太は

ゴッコだからバカバカしいんだ。遊びだから幼稚なんだ。ヒーローを本気でやればいいんじゃないか・・と考え、

「テレビのマネもしないぞ。自分の考えたヒーローをやるんだ!」

―こうして生まれたのが、ウイングマンなのだ!

 

その翼のはえた漆黒のスーツ(当初、健太が考えていたのは赤であるが)のデザインのカッコよさもさるコトながら、特にデンジマンサンバルカンといった戦隊もの宇宙刑事シリーズのような派手なアクションやけれん味たっぷりの決めポーズ!

地上では10分しか変身していられないため、体の色が青→黄→赤と変わるトコロはウルトラマンのカラータイマーから!

ストーリー序盤から最後の最後まで登場する、ただの敵というだけにとどまらないタイガージョーハカイダーを彷彿とさせるクールで強い好敵手(ライバル)、キータクラー

ソーラーガーダーから繰り出す必殺技、ヒートショックはまるでボルテスV超電磁ボール天空剣・・と、さまざまなヒーローへのオマージュ的な作品といえよう。

 

”オマージュ”というと聞こえはいいが、ともすれば”パクリ”になってしまう。

しかし、決して単なるヒーローもののパロディ作品になっていないのが「ウイングマン」のすごいトコロ!

ウイングマンのオリジナルにして、最大最強のデルタ・エンドのカッコよさ、スケールのでかさはマンガだからこそ出来た、80年代ヒーローものの集大成的な必殺技ではなかろうか?

 

20年以上たった今なら、実写でも出来るんじゃないかなー・・。

ぜひ見てみたいものだ。

 

健太のよーに、いくつになっても正義のヒーローになりたい!・・という夢を忘れずにいたいなあ・・。

 

叫べ!チェイング!!

悪!滅!ウイングマン!!