観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「戦場のなでしこ隊」。勝手に反戦週間。二作目も号泣

2010年08月08日 | 映画・ドラマ
 これも観てる。しかも、その時はそれほどでもなかったにも関わらず、今回は号泣。年を取って涙もろくなったためか、反対に深い部分が理解出来たからか。
 とにかく、切ない涙が止まらない。
 ドラマとドキュメンタリーの交差する仕立てで、実際の方々の生の声を織り込んでいる。こういう作品は多いが、かなり巧く編集しないと、どっちつかずの、またどちらかが五月蝿い出来になってしまうものだが、この作品はかなり完成度が高い。
 特攻隊の見送りを任じられた女子高校生の日記を綴っている。
 主演は成海璃子。小学生の頃から完成された美しさで、すでに高校生並の美貌を誇っていた彼女ももう大人の女優。女優として、若手の中でもかなり上位にランクインしていると言ってもいいのではないだろうか? 
 出演は、成宮寛貴、薬師丸ひろ子、和久井映見(語り)、中田喜子、手塚理美、勝村政信、中丸新将、夏八木勲ほか。
 前回は気に留めなかったが、夏八木勲が出演シーンは少ないがやはり、存在感あると感じた。
 

「はだしのゲン」。勝手に反戦週間。一作目は号泣

2010年08月08日 | 映画・ドラマ
 以前観た事があるのに、ストーリー分かっているのに、号泣。特に、前編の最後。父・中岡大吉(中井貴一)と弟・進次(今井悠貴)が死んで逝くシーンの父の言葉。
 そして後編ラストの軍隊から戻って来た兄・浩二(中尾明慶)と家を建てる、前向きなシーン。
 ドラマや映画は数限りなく観ているが、このドラマほど、1回観ただけでストーリーの全てを覚えている物はない。全く忘れている物、断片的な物がほとんどの中で、シーンのひとつ、ひとつが完全に脳裏に焼き付いているということはそれだけ、鮮明な印象だったということだ。
 それだけ覚えているにも関わらず、新たな気持ちで泣ける。
 主役の元(小林廉)のナチュラルな演技と進次・近藤隆太(二役)の今井悠貴の屈託のなさもその要因。本当に戦時下の貧乏ったらしい、小汚さがリアル。
 この今井悠貴って一度見たら忘れられない顔なのだが、いつ見ても阿部サダヲの子ども時代みたいだ。似てるよね。
 そして、父親役の中井貴一は、もう言う事無し。時代物にはなくてはならない存在だ。母親の君江を演じている石田ゆり子。スマート過ぎる感じもするが、演技は巧い。優しいけれど、ちょっぴり頼りないお母さんも、旦那さんがあれだけ骨のある人なら奥さんはこんな感じになっちゃうよね。と納得ででき、旦那さんと子どもが死んで逝く時も泣き叫ぶだけで、子どもが生まれる時も、元に頼ってのそんなお母さんが2回だけ、強い一面を見せた。一度目は旦那さんが非国民として特攻に捕まっている時に子どもを守るため、二度目は、敗戦で自暴自棄の息子を駆り立てるため。そんな部分に母の強さを見た。そして、そんなお母さん役が素敵だった。