対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

カタランの三角形3

2020-01-22 | パスカルの三角形
ネピア数eが関連するオイラー公式が有名だが、カタラン数と二項係数をつなぐ
cn=1/(n+1)・2nCn
も、オイラーの公式とよばれているという。
カタラン数は、様々な場面で現れてくるが、n×nの碁盤目状の経路のうち、対角線以下の最短経路としても有名である。これを使ってオイラーの公式を確認しておこう。(「高校数学こぼれ話、第17話」参照)
n×nの碁盤目状の経路に現れるカタラン数は次のように範囲外の経路を除くことによって求められる。

上の図で、P から Q への最短経路の総数 は2nCn通りある。
ここから範囲外の経路を除く。
(引用はじめ)
ここで、範囲外へ出る経路を考えて、範囲外へ初めて出る点を R とする。P→R の経路を破線で折り返すと、P→R→Q の経路はP'→R→Q の経路と 1 対 1 に対応する。P'→R→Q の経路数は2nCn-1 であるから、全体からこれを除いて、2nCn2nCn-1となる。
(引用おわり)
あとは、これを計算する。
cn
2nCn2nCn-1
=( 2n) ! /n! n!-(2n) !/( n-1) !(n+ 1) !
=( 2n) ! (n+1-n)/n! (n+ 1) !
=( 2n) ! / n !(n+ 1) !
=1/(n+1)・( 2n) ! /n! n!
=1/(n+1)・2nCn

ここで2nCnは、パスカルの三角形の対称軸(正方形の対角線)に並ぶ数列を表している。これを最初の部分を並べてみると、次のようになる。
1, 2, 6, 20, 70, 252, 924, 3432, 12870, 48620, …
これをそれぞれ
1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, …
で割ると、最初のカタラン数になる。
1, 1, 2, 5, 14, 42, 132, 429, 1430, 4862, …

これらはカタランの三角形の数列の特殊な値(正方形の対角線、直角二等辺三角形の底辺)である。
1111111111111111111111111
11
122
1355
1491414
1514284242
16204890132132
172775165297429429
1835110275572100114301430
11119144154
42910012002343248624862

こんどはカタランの三角形の一般項を求めてみよう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿