対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

新しい弁証法の基礎

2006-06-24 | 弁証法

 岩崎武雄は、存在の弁証法と認識の弁証法を区別した。そして、新しい弁証法の可能性を、認識の弁証法にみていた。わたしは複合論を認識の弁証法に位置づけた。

 存在の弁証法と認識の弁証法の区別は、沢田允茂の立場から見れば、概念の弁証法と命題の弁証法との区別といえるだろう。

 存在の弁証法と概念の弁証法は対応している。ヘーゲルの「論理的なもの」は、「概念」だったのである。「論理的なもの」を「命題」として捉えることが、新しい弁証法の基礎である。

 ヘーゲル弁証法と複合論は、次のように対照できる。

     ヘーゲル弁証法 複合論
岩崎武雄 存在の弁証法 認識の弁証法
沢田允茂 概念の弁証法 命題の弁証法
論理的なもの 概念 命題
論理学 疑似論理学(ヘーゲルの矛盾) 形式論理学(アリストテレスの矛盾)

 「弁証法試論」第4章 新しい弁証法の基礎
  「弁証法2004」  


イデアとイデーとアイデア

2006-06-10 | ノート

 プラトンのイデアとヘーゲルのイデー。沢田允茂の立場からは、この二つは「疑似存在論」と「疑似論理学」である。いいかえれば、イデアとイデーは言語や認識に対して誤った考えに基づいている。
 
 わたしの試みは、この二つの立場を克服して、「アイデアの弁証法」を提出することである。

    「5番目の弁証法」
 
    「束縛された偶然性」