対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

対数の無限級数表示2

2022-07-29 | 指数と対数
2  1+xの対数の級数表示

(1+x)1/iの展開は一般二項定理を使う。
  
ここでiは無限大数だから
  
したがって、
  
となる。iをかけると、
  
となり、したがって、
  
となる。
これが対数の級数表示である。これは対数の底がaのときの表示である。k=1のときがニュートン・メルカトルの公式に当たる。

この対照が自然対数の底としてeを導入する強い契機になったと思われる。



蜂の巣が大きくなってきた

2022-07-28 | 庭の小動物
2か月ほど前、玄関の軒下に、蜂の巣を見つけた。活動が鈍くなる夕方に駆除するつもりだったが、出入りに危険を感じることもなかったので、そのままにしておいた。そのころと比べると今は大きさが4倍ほどになっているように思う。

働き蜂が巣を拡張し、女王蜂が産卵する。アシナガバチは大人しく、害虫を狩る益虫ということである。毛虫やカメムシなどは幼虫の餌になっているようである。このまま見守っていくことになろう。

指数から対数へ

2022-07-26 | 指数と対数
118節

指数関数の出発点は
  
  
だった。aを対数の底にとれば、
  
  
となる。ここが対数関数の出発点化になる。
ここで、(1+kω)i
  
とおくと、
  
となる。iは無限大数、ωは無限小数、iωは有限数zである。また、1+xは「1より大きい任意の数」である。

次の119節でiωを無限級数表示する。



対数の無限級数表示に向けて

2022-07-25 | 指数と対数
オイラーの次の目標は、指数関数を「逆転」することにより、「きわめて自然で、しかも豊饒な対数の観念」を把握することである。導くのはニュートン・メルカトルの公式(注)
  
である。


注  『数の大航海』(志賀浩二著)6章参照

幾何数列と算術数列との対応から生まれてきた人工的な数、対数は不思議なことに双曲線の面積と関連してくる。数から幾何への転換である。これはヴィンセントの発見(1630年頃)によっている。

「直角双曲線の横座標が幾何数列的に増加するならば、その座標によって裁断された表面の面積は算術数列的に増加する。」 (直角双曲線の面積は横座標の対数となっている)

対数と双曲線の面積との関係はニュートンによって1660年代の半ば(1667年頃)に明確になった。ニュートンは双曲線y=1/1+x (x>-1)の0からxまでの面積を無限級数と積分を使って次のように求めた。

1を1+xで割り算して、
  
積分して、
  

同じ式をメルカトルが区分求積法の考えから導いている(1668年)。

ハナモモに憩うアブラゼミ

2022-07-22 | 庭の小動物
庭にいるのはクマゼミとアブラゼミの2種類である。数日前にクマゼミを撮った。今日はアブラゼミを撮ろうと思った。木に近づいていくと枝や幹から飛び立っていく。茶色っぽく見えるからアブラゼミだと思うが、これを撮れるわけではない。クマゼミより気配に敏感なように思われる。クマゼミは何か所かで止まっていた。抜け殻もいろんな場所で見掛けた。泥が付いている抜け殻が目についたが、これはクマゼミのようで、アブラゼミの殻には泥は付かないのだという。やっとのことで、ハナモモに止まっているアブラゼミに近づくことができた。



久しぶりにハングルの本を開く

2022-07-21 | ハングル
数理に関心が薄いときはハングルの勉強、数理の記事を投稿するようなときはハングルがおろそかになる。数理とハングルの2つは表裏の関係にあるのだろうか。

最近は『実用韓国語文法中級』を開く機会がなかったが、今日ひさしぶりに開いた。16章の§3。本の3分の2ほどまで来ている。振り返ってみると、ほとんど忘れていて残念だが、今年中に最後までやり抜きたいと思う。

いま午前中にドラマ「オクニョ」をやっている。これは日本語字幕が出るので、音声を韓国語に切り替えると、俳優本人の声が聞こえてきて、ハングルの勉強になる。ほとんど聞き取れないが、それでも所々はわかり、字幕がずいぶん意訳していることがわかるときもある。ハングルで聞くと吹き替えの声が頼りなく思える。思えば「イサン」に出ていた女優キム・ヨジン(貞純王妃役)の張りのある声がハングルへの関心のきっかけの一つだった。

冪から指数関数を作る3

2022-07-20 | 指数と対数
2 指数関数の冪表示

任意の指数関数の無限級数表示
  
を冪の形にまとめると、
  
となる。ここで底がaであることを明示すれば、
  
となる。

この式をながめていると、簡単にするためにk=1と置きたくなる。kは底aに依存する数だが、逆転してkが1となる底を設定する。
  
より、この値は207182818284…だが、これをeで表せば、自然対数(双曲線対数)の底に対応する。

このとき、指数関数は次のような冪表示となる。
  





冪から指数関数を作る2

2022-07-19 | 指数と対数
1 指数関数の無限級数表示

117節でオイラーは「底aと比kと変数zが満たすべき関係」
   (1)
を基礎にして、与えられた底aと比k(自動的に決まる)のとき、任意の指数関数(指数量)の無限級数表示を導いている。

まず、と設定する。

ここでaを対数の底にとると、
  
である。また、
  
だから、(1)より、
  
となる。nの代わりにlog bを用いると、
  
となる。
これが指数関数の無限級数表示である。「したがって、底aのある与えられた値から出発して文字kの値が知られたなら、任意の指数量bzが、zの冪指数が増大していく方向に進行する諸項をもつ無限級数を用いて表示されることになる。」


ビワに憩うクマゼミ

2022-07-18 | 庭の小動物
朝の早い時期だけでなく、午前10時すぎにも、また午後にも、セミの鳴き声が聞こえるようになった。

今年は羽化できなかったセミを最初に見るという異常な始まりになったが、今日庭を歩いているとあちこちにセミの抜け殻があり、木の幹や枝に成虫がいて、ほっとした。