天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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囲碁はココロの格闘技/劣勢の局面では・・・

2013-05-09 20:45:44 | プロ棋士

世の中、すべてが順調に進むことなどあり得ません。山あり谷ありで・・・
劣勢な局面で終盤を迎えた場合、どんな気持ちで臨むか・・・

ガマン、ガマンで相手のミスを誘うのも一つの作戦でしょう。
中部の棋士で「忍の棋道」と呼ばれた故・島村俊廣九段。辛抱のいい碁打ちとして有名でしたね。

ただ「忍」の碁は当世風ではないようです。
劣勢な局面では「あらゆる手段を繰り出し、打開策を探る」のが現代風と言えましょうか。こういった流れは中韓の影響もあるでしょうね。

昭和が遠くなった現代、日本人の気質も「忍」は敬遠されているようです。

   ◇   ◇

プロの対局で逆転の目がない場合に、「投げ場を求めた手」というのがあります。
相手にトドメを刺してもらうという意味では「武士道」の精神かもしれません。

「潔さ」は日本の美意識の一つだと思います。囲碁の世界でも「潔さ」を大切にしたいものですね。

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囲碁はココロの格闘技/優勢の局面では・・・

2013-05-07 19:14:47 | 囲碁

囲碁に限らず勝負事は、メンタル面での影響が大きいと思います。
優勢な局面で終盤を迎えた場合、どんな気持ちで臨むか・・・

チーム戦や認定大会など敗戦のダメージが大きい場合は、勝敗優先で安全に徹するのが良策でしょうね。
ただ安全策は消極的になりがちで、棋力向上という面ではどうかと思います。

勝敗より「棋力アップ」に重点を置く場合は、リスクを恐れずベストと思う道を選びたいですね。
問題は失敗して負けた場合、気持の整理をどうするか・・・
「後悔先に立たず」と言います、前向きに考えましょう。何事も・・・

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NHK/囲碁フォーカス「碁盤を自分の遊園地に」

2013-05-05 21:35:24 | テレビ番組

特集 「シリーズ棋士に聞く ~ 王銘エン九段」(4/28放送)
38歳で本因坊獲得。遅咲きと言われる王銘エン九段(52)。「囲碁は楽しむことだ」と気づかされ、55期本因坊を獲得、連覇する。当時の心境の変化を中心に伺う。
   (NHK番組案内より抜粋)

   ◇   ◇

王銘エン九段は囲碁書籍の著作や囲碁番組の解説など、アマチュアにもっとも近い棋士の一人でしょう。

先週の放送では「碁盤を自分の遊園地だと思って楽しもう」と話していました。
勝負にこだわらないで自分が楽しいと思う手を打つ、特にアマチュアには参考になりますね。
人の生き方も「勝つこと」と「楽しむこと」、どちらを優先させるかはムズな問題です・・・

   ◇   ◇

今日は「こどもの日」、遊園地も混雑していることでしょうね。
近くの公園ではたくさんの「鯉のぼり」が舞っていました。

孫娘と散歩に出かけましたが、どんな思いで「鯉のぼり」を見たことでしょう。
元気に育ってほしいものです。

Koinoborimago

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囲碁はココロの格闘技/大人と子ども

2013-05-03 19:53:59 | 囲碁

囲碁は精神状態の良し悪しにより、対戦成績に少なからず影響します。
ただ大人と子どもでは、その要因も違ってくるでしょうね。

子どもの場合は緊張感や苦手意識など、影響する要素も少なく単純な場合が多いでしょう。
一方、大人の場合は長く生きている分、家庭や仕事など複雑で多岐にわたりますね。

大人も子供も悩ましい問題はありますが、割り切って碁に集中することが解決策でしょうか・・・

   ◇   ◇

囲碁に対する考え方によっても違うでしょうね。
囲碁をライフワーク(オーバーか?)として考えている人は、精神状態の影響も大きいでしょう。
一方、趣味の一つ程度に考えている人は、精神状態に関係なく楽しめると思います。

子どもの場合は「趣味」という考え方はなく、習い事ということになるのでしょうか。
その場合、あまり大人がプレッシャーをかけないで、自主的な向上心が育つよう見守ることが大切だと思いますね。

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第51期十段戦第5局/結城が十段奪取!

2013-05-01 21:55:22 | プロ棋士

「第51期十段戦挑戦手合五番勝負第5局」が4月26日に「関西棋院」で行われた。結果は白番の結城九段が井山裕太十段に1目半勝ちをおさめシリーズ成績3勝2敗でタイトル奪取となった。結城は初の十段獲得。井山の十段3連覇は成らなかった。井山は棋聖・本因坊・天元・王座・碁聖の5冠に後退した。
   (日本棋院HPより抜粋)

「結城新十段、コウを勝って優勢」 「井山7冠の夢遠のく、勇み足から主導権失う」
   (週刊碁見出しより)

    ◇   ◇

十段位奪取の結城さん。形勢不明の終盤でしたが、コウを粘って勝利の女神を引き寄せました。
41歳のタイトル棋士は久しぶりとのことですが、碁界の若手スター棋士に意地を見せましたね。

6冠から5冠に後退した井山さん。各方面から注目され、プレッシャーもあったでしょうね。
対局後の取材も負けた井山さんの方が優勢だったそうです。

井山さんが6冠になったのが3月14日ですから、1ケ月半の天下でした。
「6冠達成記念パーティー」「6冠達成記念キャンペーン」などのイベントが組まれていますが、空しいですね・・・

5月16日からは「本因坊戦7番勝負」が始まります。
井山本因坊に挑戦するのは、挑戦者決定リーグ戦を7連勝で勝ち抜いた高尾九段。今年の勝ち星ランキングでもトップを走っています。
これまでの対戦成績は井山本因坊が17勝5敗と優勢ですが、2011年以降は4勝4敗のタイ。難敵を迎えて5冠を維持できるか、正念場ですね。

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