事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

↓続き

2019-09-11 12:30:00 | 本と雑誌
「死の棘」てのはフシギな小説でつい要約せずにはいられないところがあって私もそれをやった(こちら)「狂うひと」に載ってるアラスジを見て自分もけっこううまくやったかなと思った(自己満足)全くツッコミどころ満載って感じだが梯さんは私が突っ込んで当たり前と思うところ(三畳一間に一家四人が、とか)はあえて無視しておられ、作者がついに書かなかった「これからどうなっちゃったのか」を詳細に追っておられる(全くもう暗澹たる展開)、それとそもこの発端は作者が意図的にしかけたのじゃないか、奥さんが嫉妬に狂ったら(わざと狂わせるようなことを書いて読ませた)どんな反応に出るか、それを観察して小説に仕立てようと企んだのじゃないかという疑惑をこれまた詳細に検討しておられて、どうやらそれは事実と考えざるを得ないらしい・・・書くためにそこまでするか?実人生かなぜかドラマティックになっちゃうヒトもいるけどわざわざ平地に乱を起こさずにはいられないヒトってのも確かにいるんだね(たまには)、そらやってもいいけど(よくない!)子供の前でそれをやるか?10歳の女の子が言葉を失い動作も不自由になってついに治らなかったというクダリがいかにも痛ましい、脳の病変ホントにみつからなかったんだろか?52歳まで生きておられたんだから進行性のモノではなかったにしても

ところで息子さんの著書(こちら)リンクしてなかったね
島尾伸三「小高へ
ミホとマヤ(娘)の間に何があったのか、これは「狂うヒト」でもナゾのまま、マヤの証言が全くないのだ(話はできなくてもワープロを打てたから文章が残っていて当然なのにこれが皆無)もっとも母より先に亡くなった娘が母を責めるような文章を書いたハズもないが・・・だから伸三さん、もうちょっと何か言ってくれないの?とこれは改めて訊きたいところ

ところであちこち評判を漁ってみたけどミホの作品に(というかこのアラスジ紹介に)拒絶反応を示さないヒトが多いのは意外、梯さん本人も当然評価しておられるわけで、私の方が(ある種の表現に対して)過敏なんだろか、連城さんの「白蓮」だったら全然オッケーなんだが・・・あ、わけわからんくてゴメン、買って読んでちょ、いやミホの小説をじゃないよ、この文庫を