ずうっと秋晴れ。今日なんか雲ひとつ無い青空。
草取って、あと一息というところ。そこで止めちゃうからダメなんだな。
ジワジワと草を焚いて、ジワジワと煙。焚き火の匂いが心地いい。
あの青い空の波の音が聞えるあたりに
何かとんでもない落とし物を
僕はしてきてしまったらしい
透明な過去の駅で
遺失物係の前に立ったら
僕は余計に悲しくなってしまった
谷川俊太郎「かなしみ」
なんでもない日常語を普通に並べただけで、それで詩になってしまう、というのはやっぱり天才のなせるわざ、ってことですかね。