路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

図書館に桜の頃の憂いかな

2010年04月14日 | Weblog

 あれ、桜咲いてんじゃん。
 場所によるけど、ケッコウ満開の所も。

 でも、寒いし、風強いし。のどかな春の日ってぜんぜん無いじゃん。

 春の日らしくもない日が続くのに、なんだか春の憂愁、まあ気分なんとなく下向きで、会う人がみんなワシのことをこころよく思っていないのではないか、というようなふうに感じてしまう日。出先で事務のオネエサンがなんとなくいつもと違ってよそよそしくて、オレ嫌われてる?みたいに思ってしまう日で、いい年こいたオヤジがナニやってんだろう、な日。
 ほんとナンダカナア。

 で、時間もないし用事もないのに、図書館なんぞに寄ってしまう。
 特に借りたい本もなく、というか借りる気も湧かず、一巡して出てこようと思ったけれど、佐野真一『甘粕正彦 乱心のコウ野』(2008 新潮社)(コウは日ヘンに廣)があったので借りる。
 これ出版された時にぜひ読みたいと思っていたのだけれど、買うには高いし、図書館ではどこでも貸し出し中予約あり、でぜんぜん借りれなかったもの。だからまあ今を逃すとまた借りられなくなるかもしれないので借りるけど、今の気分で読めるだろうか。
 で、一冊借りるとナンだか一冊だけでは悪いみたいに感じて、(というふうに感じてしまう精神状態なのですが。)あと二冊ぐらい、と思いいろいろ逡巡して、谷沢永一『えらい人はみな変わってはる』(2002 新潮社)を。
 で、あと一冊がなかなか決まらず、もうイイや、ということになる。
 ナニやってんだろうね。

 夕刻から耕運機押して畑へ。
 いつもの年ならすでに蒔きもの始まってるはずが、今年は今頃土起こし。
 でもまた今年も土裏返すことのできる幸せよ。ブオンブオンとなにも考えずにただ土だけ押してると少し気分も落ち着くカンジ。われらはこうして土と生きてきたのでありましょう。
 一時間半ほど頑張って、畑の半分を黒くする。

 暮れかかった道を耕運機押して帰って来ると、風がすごくすごく冷たい。精神的にではなくて、現実にすごく寒い。
 どうなってるんだ。
 地球温暖化ではないのか。古来、冷害ってのは数多あれども、温害ってのは聞いたことないもんナ、などと考えながら帰ってくる。
 ホント、どうなんだろうね。

 「地球は冬で、暗くて寒い。」ってゆうような三好達治の詩があったよな。梶井基次郎の追悼詩。首途っての。
 なんかそんな気分。

 春なのにネ。