聖書のはなし ある長老派系キリスト教会礼拝の説教原稿

「聖書って、おもしろい!」「ナルホド!」と思ってもらえたら、「しめた!」

2021/2/28 創世記一章24-25節「さあ動物がやってくる」こども聖書⑥

2021-02-26 16:28:56 | こども聖書
2021/2/28 創世記一章24-25節「さあ動物がやってくる」こども聖書⑥

 聖書の物語を最初から読み進めています。今まで、天地が造られ、光が差し、大空が天と地を分けて、陸に植物が、海と空に生き物が造られた様子を見てきました。神様は、えいやっと一瞬で世界を造ることも出来たのでしょうが、一つずつ、時間をかけて、丁寧に造って行かれました。今日は、動物の創造を見ていきましょう。

この世界はすばらしいところになってきました。きれいで、賑やかで、楽しいところです。でも、神様にはまだご計画がありました。今度は、様々な種類の動物を造られたのです。風のように走る、おしゃれなガゼル、バタバタ動く大きな耳と、長い鼻を持つ象。シマウマや虎には、縞模様をつけ、キリンや豹には、たくさんの斑点をつけられました。ジャングルを歩き回るヒヒやゴリラも、神様が造られました。木にぶら下がって遊ぶチンパンジーや、賑やかな猿も、神様のゆかいな作品です。

場所によっては、神様は違う動物を造られました。氷のある寒いところでは、温かい毛皮を着たシロクマ、雪の上をスイスイと歩くペンギンを造られました。/北国の森では、やさしい鹿や、堂々とした大鹿を造られました。山や森を歩き回る熊やクーガー、尻尾が丸まったアライグマ、ジャンプの上手な兎、愛らしい栗鼠、棘だらけのヤマアラシも神様が造られたものです。

乾いた砂漠には、熱い熱い日差しの中で、長い間、水を飲まずに生きられる動物を造られました。/山や森に住むのではない、特別な種類の動物も造られました。馬や牛、犬、猫、豚、山羊などです。

 先に見た、海の巨獣や空の鳥たちより、動物は私たち人間に、もっと近い生き物です。それでも、動物たちだって、不思議です。知れば知るほど、不思議な発見が続きます。何しろ、世界には137万種類の動物がいるそうです。その一つ一つが、不思議な特徴を持っています。
 ここ数年、日本の読まれている本で大人気なのは「へんな生き物」シリーズだそうです。動物について知るのは、ビックリするような事ばかり



 神様は、実にこの世界をヘンな動物で満たすような、ユニークなことをなさるお方です。

 この動物も含めて、神は世界を造られました。ですから、この創世記の続きで、人間が神から離れて、自分勝手な道を行き、世界もお互いも滅ぼし合うようになった時、神はこの世界を救うため、ノアに箱船を造るようにお命じになりました。ノアの家族だけが救われる救命ボートではなく、すべての動物を救おうとされました。

 そして、箱船から出て来た時、神は、ノアだけでなく、すべての生き物も含めて、こう宣言されました。

創世記9:9 「見よ、わたしは、わたしの契約をあなたがたとの間に立てる。そして、あなたがたの後の子孫との間に。10 また、あなたがたとともにいるすべての生き物との間に。鳥、家畜、それに、あなたがたとともにいるすべての地の獣、箱舟から出て来たすべてのものから、地のすべての生き物に至るまで。

 こうして、神は人間に、この世界のすべてを造られた神を覚えさせておられます。私たちは、この世界を造り、すべての動物を造り、それぞれに不思議な個性や生態を造られた神を信じて、その神を礼拝しています。ですから、私たちが動物や世界を知り、それに驚いたり、紹介したり、自然を保護することはとても大事なことです。キリスト者として、環境保護や科学者として働いている人は大勢います。聖書のソロモン王も、動物や植物の研究をしていました。世界の自然を自分の好き勝手に弄ったり壊したりすることは、神が造られた世界を滅ぼす行為です。そして、その世界に置かれた人間が、神を恐れず、自然を大事にしないことは、世界に多くの痛みをもたらしています。
ローマ8:19~22「被造物は切実な思いで、神の子どもたちが現れるのを待ち望んでいます。被造物が虚無に服し…滅びの束縛から解放され、神の子どもたちの栄光の自由にあずかります。…被造物のすべては、今に至るまで、ともにうめき、ともに産みの苦しみをしています。




 神が愛しておられるこの世界を、キリスト者も愛して、守っていく責任が与えられています。神が愛されている動物たちは、私たちに本当に多くのことを教えています。
箴言6:6 怠け者よ、蟻のところへ行け。そのやり方を見て、知恵を得よ。


 ヨブ記38~39章は、ライオン、烏、野山羊、鹿、ロバ、野牛、馬…とたくさんの動物を通して、神のなさることの不思議さ、人間の知恵と力の貧しさを徹底的に教えます。
 また詩篇104篇には、主が家畜のために草を…生えさせ、夜にはライオンに食物を与え、地はあなたのもので満ちている、と言います。

 動物たちを見せて、神は私たちにご自身の力、知恵、あわれみを示してくださいます。そして、私たちはそうした数え切れない、見えるみわざを通して、ますます神に信頼し、神を賛美することが出来ます。更に聖書は、私たちの将来についても、動物たちを通して語っています。
イザヤ書11:6-9「狼は子羊とともに宿り、ひょうは子やぎとともに伏し、子牛、若獅子、肥えた家畜が共にいて、小さい子どもがこれを追っていく。雌牛と熊は草をはみ、その子たちはともに伏し、獅子も牛のように藁を食う。乳飲み子はコブラの穴の上で戯れ、乳離れした子は、まむしの巣に手を伸ばす。わたしの聖なる山のどこにおいても、これらは害を加えず、滅ぼさない。主を知ることが、海をおおう水のように地に満ちるからである。」

 どうでしょう。凄いなぁと思うような、そこにいるのは怖いような気がしませんか。この光景を通して語られているのは、私たちがやがてともに住む世界です。害を加える敵や猛獣に思える人とも、やがて安心してともに住む世界が来る。すべての人が本当に和解して、どんな問題も完全に解消されて、ともに喜び祝い、主を賛美する将来が来る、ということです。それが信じられない時、動物やこの世界を見てください。私たちの周りに、私たちの想像も出来ないような不思議な動物、へんな生き物たちを造られた神は、私たちの今にも、将来にも、人の思いや力を遙かに超えた平和を約束しています。様々な動物たちが、今も共存している世界は、神が約束しておられる恵みの保証です。


「造り主なる主よ。あなたの大いなる、不思議な知恵と力を褒め称えます。動物たちも、あなたの栄光と不思議さを現しています。何一つ、自然に、偶然に出来たものはありません。すべては、あなたのみわざです。あなたの造られた世界を愛し、守り、また世界に支えられ、教えられながら、あなたへの賛美と信頼をもって歩ませてください。」
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