「日々、キャリア」降矢一朋の気付きメモ日記!

日常の自分が感じた「?」や「!」な事を書き留めたサイトです。

楽しい事しか思い出さない、穏やかな寝顔が

2012年11月30日 | Weblog
2年前に大腸癌が見つかり、それも今まで病院にかかるという経験に乏しい
元気な親父はそんな病気に気付かず、初めての病気が十数時間に及ぶ大手術に
なってしまいました。

手術を待つ私達に摘出された大腸を見せられたけど、本当に壮絶なものでした
それから半年入院して私達の元へ帰って来てくれた親父は、本当に気丈に振る舞い
私達の笑顔の真ん中にいて穏やかに笑ってくれていました。

それが先週の水曜日に少し体調が悪いと言うので祭日の日に実家に帰ったら
親父は丁度、お粥を食べていました、これが最後の食事になりました。
その翌日、さらに体調が悪化して入院してしまいました。

そこから出来るだけ毎日顔を出していたのですが、火曜日に高知への出張の帰りに
面会時間も終わりかけの遅い時間に行くと、お袋も帰った後で二人きりで話が出来
色々な話をする事が叶いました。

そこで悲しそうな顔をする自分に向かって「順番だから」って諭してくれて
わたしも「今まで本当に育ててくれてありがとう」って伝えたら嬉しそうな
顔してくれました、そして帰り間際に「心配しなくて良いから」っていうから
「大好きだから、死ぬほど心配してるよ」って言うとはにかんでました。

病室を出ようとする自分に向かって、本当に細くなった手を振って別れたのが
意識のある親父を見た最後になりました。

昨日の深夜に病院に駆けつけた時は苦しそうな呼吸を繰り返してましたが少し
持ち直してくれたので、私は神戸大学の講座に出かけましたが、丁度第一部が
終わった時に、親父は息絶えたらしいです。

後半の講義をどこかで聞いてくれていたのかも知れません、何だかそんな気もします。

さっき仮通夜の部屋でよこたわる親父の穏やかな顔を見てたら、優しい親父の顔です
怒られた記憶が殆ど無いですし、定年を迎えてからお袋と色んな所に出かけて、
たまに私達家族と一緒に旅行に行き、孫と遊んでいた時の親父の顔がそこにあります。

あんなに苦しそうにしていたのに、みんなに心配かけないように穏やかな顔してくれて
微笑んでくれてます、最後まで大事な事を教えてくれた親父。

順番通りに、私も次の番を迎えた時にこの親父を見習ってしっかりと人生を全うしたいと
思いました、大学時代に私の友人を家に招いてくれて歓待して迎え入れてくれたのを覚えてます
そんな時代が本当に懐かしい。

大事な人を失いましたが私が覚えている限りにおいて永遠です。
心に大きな支えが出来たと思っています。


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