理論物理学者と計算物理学者とはどういう意味の違いがあるのか。
昔は実験をしない物理学者を理論物理学者と呼ぶことが多かった。ところが私が学生のころに大学を退職した理論物理学者の三村剛昂先生がおられた。
彼は理論物理学と数理物理学とを峻別された。数式を使って計算するが、哲学のないような物理学のことを彼は数理物理学と呼んだのであった。その後
コンピュータが進歩してきてもっぱら計算に頼って物理学の研究をする者を計算物理学者と呼ぶようになった。
最近では国際的な計算物理学会まで開催されるようになってきているので、あまり計算物理学者と称しても肩身が狭いことはない。
それにしてもトップのレベルには理論物理学者がおり、そのすぐ下に数理物理学者がおり、そのはるか下に計算物理学者がいるという構造になっている。
もっとも私などはその最下位の範疇の計算物理学者にも入れていたのかどうかは定かでない。
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